上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲1七同玉とと金を取った局面。ソフトの評価値+404で先手有利。
後手が△1七歩成と歩を成り捨てて▲同玉とした形です。
対局中は後手がだいぶ悪いのかと思っていましたが、評価値を見る限りでは先手有利でも互角に近い形勢だったようです。
駒割りは角と銀の交換で後手が少し駒得をしていたのですが、龍を作られて▲1四香と攻められているのでかなり悲観していました。
後手陣も金駒3枚で守っていて、飛車の横利きの受けもあるのでまだ先手が決めにいくような形ではありません。
ただし、後手は上部から攻められると受けにくいので、そのあたりの指し方を考える必要があるようです。
後手も持ち駒が少ないのでどのように手を作るかですが、対局中は全く浮かばず△1六歩として時間かせぎの手を指しました。
手が見えてないので仕方ない面もありますが、ここからのソフトの推奨の展開は全く浮かびませんでした。
△1六歩では△2三金がありました。
△2三金▲1三香成△2五桂▲2八玉△1七角▲2九玉△1三金▲1八歩で、ソフトの評価値+345で先手有利。

この手順はやや後手の手順が浮かびにくいです。
△2三金と上部を手厚くする手ですが、反面後手玉の横が薄くなります。
4二の金1枚で守る形で後手の飛車の横利きでひもをつけていますが、飛車もあまり活用できていないイメージがありました。
どうもこの感覚がまずかったようで、上部を少しでも手厚くすると横から攻められても上部に逃げることもできるので思ったほど簡単ではなさそうです。
△2三金に▲1三香成は自然ですが、このタイミングでの△2五桂も浮かびづらいです。
2五の地点に駒を先着して玉頭を厚くする手で、昔の言い方だと玉頭戦では盤上に駒をたくさん埋める感覚です。
△2五桂に先手も玉の逃げ方が少し迷いますが、上部に上がるのは少し指しにくいです。
また▲2七玉は△2六歩と叩かれるのが気になります。
▲1八玉は△1三金とされて、次に△1七歩の王手などが気になります。
先手としては1筋でなく2筋~3筋方面に逃げるスペースを作るには、▲2八玉が自然のようです。
▲2八玉に△1七角は3筋方面に逃がさない手ですが、▲2九玉の△1三金と手を戻します。
先手玉を攻めて手を戻すというより、少しでも攻め手を作って手を戻す感じのようです。
△1三金に▲1八歩の催促も自然で、自分は△2六角成しか浮かびませんでしたが、ここからの展開も全く浮かびませんでした。
▲1八歩以下△8六飛▲1七歩△8九飛成▲6四角△5三歩▲2六銀△2七歩▲5九歩△3七桂打で、ソフトの評価値+423で先手有利。

この手順で驚いたのは、後手の角を見捨てる△8六飛です。
角は大事な駒という先入観があるので△2六角成とすると▲2七歩で先手陣がどんどん手厚くなるようです。
このような展開になると逆転しづらくなりそうです。
▲1八歩に△8六飛とするのが盲点で、てっきりこの飛車は受けにしか使えないのかと思っていました。
△8六飛とすると4二金も浮くので▲6四角が気になりますが、△2六香▲2七歩△8九飛成▲1七歩△2七香成で、ソフトの評価値-2635で後手勝勢。
この手順は△2六香と△8九飛成がかなり早い手で、3八の銀が2七に移動すると4九の金が浮くので後手の攻めが厳しいようです。
飛車と角と桂と香の攻めですが、急所に迫ると先手陣はもたないようです。
よって先手は▲1七歩と角を取りますが、△8九飛成と桂馬を取ります。
後手は部分的に角と桂の交換で駒損ですが、飛車を成り込んでの勝負のようです。
▲6四角にご5三歩も盲点の銀取りで、銀が質駒になります。
▲2六銀は受けつぶしの狙いですが、△2七歩が△4九龍からの詰めろで▲5九歩に△3七桂打と手を繋げます。
先手有利は変わりありませんが、実戦的には後手も迫っているので勝負形になっているようです。
大駒の活用の仕方が参考にになった1局でした。