トーチカに組んで穴熊にする


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形で後手が△3三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値±0で互角。

先手はトーチカに囲って、最低限の玉の整備はできたのですがもう少し駒組みを進めました。

本譜は以下、▲8六歩△6三銀引▲5七角△5四歩▲8七銀△7四歩で、ソフトの評価値-26で互角。

先手は7七の桂馬の頭を守るために▲8六歩~▲8七銀としたのですが、ソフトはこのような手をあまり良しとしないのか、候補手にはあがっていません。

先手の玉の駒組より、後手の玉の駒組の方がいいと思っている可能性がありますが、このあたりはあまり理解できておりません。

ソフトの考えている手順は、▲9八香△6二角▲9九玉△7四歩▲5七角△6三銀引▲5五歩△4五歩▲5六飛で、ソフトの評価値-18で互角。

この手順は、先手は盛り上がるのでなく穴熊にします。

普通、7七に桂馬が跳ねた穴熊は少し弱いのですが、このあたりの感覚は謎です。

さらに5筋の位を取って▲5六飛がまた指せない感覚です。

▲5六飛とすると2筋が弱くなるので、△2四歩が気になります。

▲5六飛に△2四歩なら、▲7五歩△同歩▲同角△2五歩▲5七角で、ソフトの評価値+47で互角。

この手順は、後手に△2五歩とされて1歩損になるのですが、7筋の歩を交換して▲5七角とすると、先手の飛車と角が軽くなるので先手が指せるという感覚だと思います。

先手の7七の桂馬を狙う△7六歩は▲同飛があるのも大きいです。

トーチカに組んで穴熊にするのが参考になった1局でした。