角取りの瞬間に技をかける


上図は、先後逆で相居飛車で先手雁木からの進展で▲5六歩と打った局面。ソフトの評価値-460で後手有利。

将棋は何度か後手有利から優勢に持ち込む手順があったのですが、見逃したのでやや難しい形になっています。

駒割りは後手が桂得ですが角取りなので、ぱっと見は角が逃げる手から考えます。

角が逃げるとなると右に逃げるか左に逃げるかのどちらかですが、やや後手の攻め足が止まる形です。

実戦は▲5六歩以下△7三角だったのですが変化手順で▲6七玉で、ソフトの評価値-177で互角。

この手順の△7三角として4六の地点に狙いを残したのですが、▲6七玉と早逃げかつ飛車取りとされると後手は飛車の処置が難しくなります。

飛車の可動域が狭いのとやや攻め駒のバランスが悪いので攻めるのが大変です。

△7三角では△7七飛成がありました。

△7七飛成▲同桂△4八角▲6八玉△4六角▲6七玉で、ソフトの評価値-1626で後手優勢。

この手順は△7七飛成と飛車と角を交換する手で、このような手が角取りなので浮かびにくいです。

先手の5七の玉が後手の攻め駒に近い形のときに、飛車と角の交換に持ち込む手がありました。

▲7七同桂は自然な形ですが、この場合は悪手だったようです。

▲7七同桂には△4八角と王手で角を打つ手があり、これが先手玉の▲5七玉の形を活かした攻め方でした。

普通は△4八角には▲6七玉としますが、この場合は△6六角成とする手があります。

これは後手の理想的な展開で、相手玉を下段に落とせばだいぶ精神的に楽になります。

後手は5五の角がいるおかげで△6六角成とすることができました。

そのような意味で△5六歩に△7三角としては6六の地点に駒が1枚足りません。

よって△4八角には▲6八玉としますが、そこで△4六角とする手がありました。

後手は角が2枚とも働く形で、最初の局面図からするとかなり攻めに専念することができますが、ぱっと見でこの局面も結構大変に見えます。

ただし、ソフトの評価値は後手優勢だったので自分はあまり正確に局面を理解できていないようです。

この局面は△5七角引成とか△7九角成のような手が浮かびますが、ソフトは全く別の手を示してきました。

▲6七玉以下△5六銀成▲同銀△5七角引成▲7六玉△5六馬で、ソフトの評価値-1456で後手優勢。

この手順の▲6七玉には△5六銀成とする手がありました。

この手は銀を捨てる手なので浮かびにくく、何のために銀を捨てるのかを理解する必要がありそうです。

自分は全くこの手は見えてなかったのです。

△5六銀成に▲7六玉なら△7九角成▲同金△6六角成▲8七玉△7六歩で、ソフトの評価値-3820で後手勝勢。

この手順は後手の理想ですが、△7九角成~△6六角成とできるのが5六に銀を成った効果で、△7六歩が詰めろになっているので後手勝勢です。

△5六銀成に▲同玉なら△5七角上成で、▲6五玉なら△6六馬▲7四玉△8四馬▲6五玉△6六角成まで詰みです。

この手順の▲6五玉で▲5五玉なら△6六馬▲4六玉△5七角成▲3七玉△4八馬▲2八玉△5五馬▲1八玉△4五馬▲2九玉△3八銀▲2八玉△2七馬まで詰みです。

これらの手順より玉が上部に逃げる形は角2枚の力で詰み筋に入るようです。

よって△5六角成に▲同銀とするのですが、△5七角引成~△5六馬と銀を取り返すのが盲点です。

ここに馬ができる形になると先手玉は入玉を目指すのは難しくなります。

後手は金駒を取り返して△5六馬とした形が、△7五歩とか△7九角成の筋が残っておりうまく攻めているようです。

なお真ん中の局面図で▲6七玉に△5七角引成▲7六玉△7九馬▲同金△同角成が最初に浮かんだのですが▲7一飛で、ソフトの評価値-1120で後手優勢。

この手順は△5七角引成~△7九馬で後手が金駒1枚多く取る展開ですが、▲7一飛と打った手が次に▲3三角△同玉▲3四銀打△2二玉▲2三歩からの詰めろになります。

▲3三角の捨て駒はうっかりしやすい詰み筋です。

▲7一飛には△7五歩から正確に指せば後手が指せそうですが、4五に銀が残っているとこのような攻め筋があるので要注意でした。

なお最初の局面図から△7七飛成に▲同金とする変化はまた別の機会に調べてみます。

角取りの瞬間に技をかけるのが参考になった1局でした。