細い攻めの継続の仕方


上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲4九歩と打った局面。ソフトの評価値-1140で後手優勢。

駒割りは飛角と銀香の交換で後手が駒得で、ここで後手の手番なのが大きいです。

大駒はすべて後手にあるので金駒は少なくなりがちですが、それでも後手に3枚の金駒があるのも大きいです。

対局中はどの程度駒得なのかという駒割り計算をする余裕はほとんどありません。

先手から▲1三桂成△同桂▲1四歩の筋が間に合ってくると面倒になります。

そのため後手はある程度厳しい攻めをしたいです。

実戦は△4七歩▲3八金△4六金で、ソフトの評価値-954で後手優勢。

この手順は△4七歩と抑えてから△4六金として次に△3七角のような狙いだったのですが、やや疑問だったようです。

△4六金には変化手順で▲3九銀と粘る形で、まだ先手玉に寄り筋はなさそうです。

寄り筋がないのに無理に攻めるのは危険なので自陣に手を戻すことになるのでしょうが、このあたりに気持ちの切り替えが難しいです。

4六の金が思ったほど活用できていないのがやや不満です。

できれば4六の金は相手の金駒と交換して持ち駒にしてから攻めの幅を広げたいです。

△4七歩では△4七金がありました。

△4七金▲3八金打△4六角▲3七香で、ソフトの評価値-1020で後手優勢。

この手順の△4七金は次に△4八金が詰めろになります。

そのため先手は▲3八金打と埋めることになるのですが、そこで△4六角が継続手だったようです。

ただし、後手も飛車と角と金の3枚の攻めなのでぎりぎりです。

△4六角の王手には3七の地点に合駒をするのが自然ですが、受け方は大きく2つあります。

1つは安い駒で受けることで相手の持ち駒になってもあまり戦力が増えない受け方です。

後手としては角取りではない受け方なので少しほっとするところはあります。

▲3七香以下△4八金▲同金△4七歩▲3八金△5七角成で、ソフトの評価値-1112で後手優勢。

この手順の△4八金は自然ですが、▲同歩には△8九飛成があります。

後手は桂馬を補充してから次に△2九金のような手があるので後手の手が続きます。

後手は持ち駒に桂馬がはいると△4五桂のような手もあるのが大きいです。

そのため先手は▲4八同金としますが、そこで△4七金とすると▲3八金打で千日手になる可能性があります。

それは後手にとって面白くないので手を変えますが、△4七歩~△5七角成が浮かびにくいです。

△5七角成は詰めろではありませんが、次に△3九金とするような狙いがあります。

また馬を作ることで自陣の遠い受けにも役立っているようです。

△5七角成に▲1三桂成なら△同桂▲1四歩△3九金▲1三歩成△3八金▲同銀△同飛成▲同玉△4六桂▲2七玉△3八銀▲1七玉△2七金まで詰みです。

この手順はうまくいきすぎですが、後手の持ち駒に桂馬が入ると△4六桂からの詰み筋に入ります。

そのため先手の攻めに制限がかかっているようです。

△5七角成に▲2九金なら△2四銀▲1三歩△4六金▲5四歩△4八歩成▲同歩△同馬▲同金△同飛成▲3八銀打△1七金▲同玉△1六香▲同銀△同歩▲同玉△1五歩▲1七玉△1六銀▲1八玉△2七銀成まで詰みです。

この手順の▲2九金は△3九金の事前の受けですが、△2四銀と一旦緩めるのが少し指しにくいです。

穴熊の守りの銀は重要なので簡単には渡さないようです。

先手はすぐに攻めるのは反動がきついので▲1三歩とか▲5四歩とか力をためた手をするのですが、△4六金~△4八歩成が鋭いです。

以下△1七金と捨ててからの詰みも少し浮かびにくく、ちょっとした手の見え方というのは形勢に大きく影響しそうです。

△1七金では△1七香以下でも詰みのようです。

細い攻めの継続の仕方が参考になった1局でした。