雁木での受け方


上図は、相居飛車からの展開で△5五歩と突いた局面。ソフトの評価値+91で互角。

ここでは実戦の▲4六歩とそれ以外に▲6六歩と▲5五同角が有力だったようです。

今回は▲6六歩にしぼって調べてみたいと思います。

△5五歩以下▲6六歩△3四歩▲6七銀△7四歩▲3六歩△4一玉▲3七銀△7五歩で、ソフトの評価値+58で互角。

この手順の▲6六歩とするのは角道を止めて消極的なようでも将来▲6七銀型を作れるのと、右側の形を少し保留して▲4七銀型でなく▲3七銀型に組むこともあります。

▲4六歩~▲4七銀型の方が手堅いイメージがありますが、▲3七銀型は早めに銀を繰り出して争点を求めることもあります。

後手は5筋の位を取っているのですが、位の確保の△5四銀型でなく△7五歩と仕掛けるのが鋭いです。

後手は5三の銀で先手の角を狙う指し方ですが、△5五歩と突いた形なので角交換にはなりません。

後手は先手の角を目標にしやすいという意味があるのと、どこかで△5六歩と突き捨てて角道を通すことも可能です。

そのため先手の立場からすると角交換にはできないので、後手の攻めをうまく受けないといけないです。

△7五歩以下▲同歩△6四銀▲7四歩△8四飛▲4六銀△7四飛で、ソフトの評価値+30で互角。

△7五歩と突かれた局面で気がついたのですが、後手が銀を繰り出して攻めるのに対して自分は雁木で構える形をあまり指したことがないことです。

自分が先手をもって対雁木に銀を繰り出す指し方はよくありますが、逆に受けのこつがいまひとつ分かっておらずやや不得手な形です。

慣れた戦型ばかりを指すと指し手も早く決断できますが、慣れない形は時間を要します。

ただし、どこかで逆をもって指すというのも指し手の幅を広げるという意味では大事なことのようです。

△7五歩に▲同歩とする手では▲4六銀もありそうです。

△7五歩▲4六銀△7六歩▲同銀△7二飛▲6七銀△7六歩▲8八角△5四銀▲3五歩△3三銀で、ソフトの評価値+103で互角。

この手順は後手の銀を進出させないために▲7五同歩としませんでした。

▲4六銀として△7六歩~△7二飛には▲6七銀と引く形で、さらに△7六歩には▲8八角とします。

そこで△5四銀と6筋でなく5筋に銀が上がるのが微妙なところで、後手は先手の駒組みに対して銀の位置を決めることができます。

以下▲3五歩に△3三銀としてあまり見ない形で1局の将棋のようです。

△7五歩に▲同歩は△6四銀に▲7四歩と歩を伸ばすのが手筋で、以下後手は△8四飛~△7四飛として歩を取り返します。

△7四飛としたときの先手の次の手が難しいです。

後手が歩越し銀の△6四銀型なので先手からどこかのタイミングで▲6五歩と突くのは筋ですが、後手が△5五歩型なのですぐに角交換にならず後手の手番になります。

△7四飛以下▲6五歩△同銀▲5五角△同角▲同銀△3三角▲5六歩△5四歩▲8三角△5五歩▲6一角成△5六歩▲5三歩で、ソフトの評価値+111で互角。

この手順の▲6五歩は狙われやすい角を捌く手で、5五の地点で角交換になります。

ここで後手の手番になるので浮いている5五の銀を狙って△3三角とします。

一旦▲5六歩と受けて△5四歩に▲8三角が狙いの反撃で、後手は飛車と金の位置の関係でこの手が気になります。

以下△5五歩▲6一角成として意外にもいい勝負のようです。

この▲6五歩からの決戦は検討では指せますが、実戦だとしたらかなり決断がいります。

別の手で△7四飛以下▲7六歩△7五歩▲6五歩△同銀▲7五歩△同飛▲6四歩△同歩▲5五角で、ソフトの評価値+10で互角。

この手順の▲7六歩は△7五歩と合わせれるとあまり意味がないようでも、そのタイミングで▲6五歩とすると微妙に味が違うようです。

△7五歩と合わせているので▲7五歩が飛車取りになります。

後手の飛車が5段目に移動すると▲6四歩と合わせる手があり、角交換になると▲6三角が狙いです。

このあたりの手筋は色々とありそうで、調べてみると面白そうです。

雁木での受け方が参考になった1局でした。