寄せの形を作って受けなしにする

上図は、後手横歩取り△3三桂型からの進展で△8九飛と打った局面。ソフトの評価値+99980で先手勝勢。

駒割りは飛車と角金の交換の2枚替えで先手が駒得しています。

さらに後手は4四の銀と2二の金が離れ駒になっており玉は薄いので、この局面は大差のようです。

自分の使っているソフトで999・・と表示されると即詰みがあることがほとんどですが、本局の場合は即詰みでなく先手が正確に指せば後手玉が受けなしになるという局面のようです。

ただし△8九飛と打った手の後に後手の持ち駒に角や銀が入ると4九から打って詰みなので、それだけが注意点です。

そのような意味で実戦は△8九飛に▲7九金と引いて安全策を取りましたが、少し甘い手でした。ソフトの評価値+2814で先手勝勢。

この▲7九金と引いても先手勝勢ですが、特に終盤は甘い手は指さないほうがいいです。

安全策をとって甘い手を指す習慣ができると、手数が長くなってミスも起こしやすくなります。

相手が強くなればなるほど、手数が伸びると逆転の目を与えることになりそうです。

▲7九金では▲7四歩がありました。ソフトの評価値+99977で先手勝勢。

この▲7四歩は桂取りですが詰めろになっています。

▲7四歩に△9九飛成なら▲7三歩成△同玉▲6五桂△8二玉▲7三金△8一玉▲8二歩△9二玉▲8三馬まで詰みです。

この手順は9七の角がよく利いており、▲6五桂と跳ねる形が詰み筋に入っています。

▲7四歩に△7二歩なら▲7三歩成△同歩▲7五桂で後手玉に受けがありません。

▲7四歩に△同銀なら▲7二金△8三玉▲6二馬で、ソフトの評価値+99987で先手勝勢。

この手順は△7四同銀には▲7二金と重たく打つ手があり、△7三玉に▲6二馬が継続手です。

このような手の流れだけ見ると簡単なようですが、これを実戦で指せるようにならないともったいないです。

金を打って上部に玉が上がる形というのが少し違和感があって、その後に▲6二馬が見えるかが大事です。

金を重たく打つとへたをすれば働かない金になるので勇気がいりますが、▲6二馬が見えると今度は後手の持ち駒に何があるかが気になります。

後手の持ち駒に桂馬があれば△8一桂と打って粘るような手がありますが、歩だけでは受けがありません。

そのような意味で特別すごい手というのはないのですが、平凡な寄せでも確実に指せる位ようにしたいです。

これらは詰め将棋と違ってそれの1つ手前の段階で、寄せの形を作るという手のようです。

即詰みはないけど寄せの形を作って受けなしに追い込むという手順です。

寄せの形を覚えるには、色々と局面を見て強い人やソフトはどのような指し方をするかを参考にしたいです。

寄せの形を作って受けなしにするのが参考になった1局でした。

大駒の両取り狙いに踏み込んで指す

上図は、後手横歩取りからの進展で▲5六銀とした局面。ソフトの評価値+311で先手有利。

後手は桂損ですが1筋からの端攻めをしたのに対して、6七の銀が▲5六銀とした展開です。

▲5六銀は次に▲4五銀の大駒の両取りがあるので△1四飛としたのですが、これがよくなかったようで形勢を損ねました。

実戦は△1四飛▲4五銀△5五角▲5六飛で、ソフトの評価値+615で先手有利。

この手順は△1四飛の早逃げにさらに▲4五銀としたのが気がつかなくて、とっさに2八の銀に狙いをつける意味で△5五角としたのですが、▲5六飛の飛車の活用がうまかったです。

▲5六飛は角取りですが、9七の角と5六の飛車が後手の玉頭を狙う形になっているのが大きいです。

実戦は△2八角成としましたが、将来▲3三桂成があり△同銀なら▲5三角成で玉頭が突破されるので反動がきついです。

手順に先手の飛車を5筋に回したのは、後手としてはよくなかったようです。

大駒を活用される展開はさけて、後手は手を作った方がよかったです。

△1四飛では△1七香成がありました。ソフトの評価値+323で先手有利。

この手順は△1七香成として端攻めの駒を活用する手です。

△1七香成は4四の角の利きをいかした手で、相手の守り駒と香車が交換できれば後手もポイントをあげたことになります。

△1七香成に▲3七銀なら△1九歩成▲4五銀△1四飛▲4四銀△同歩で、ソフトの評価値-92で互角。

この手順は先手は▲3七銀と逃げて受けたのですが、△1九歩成で駒損を回復したのが大きく、▲4五銀には△1四飛として▲4四銀に△同歩でいい勝負のようです。

△4四同歩の形は後手玉のコビンがあいて気持ち悪い形ですが、それ以上に先手玉が薄くなり、後手は△2七成香▲同玉△1八飛成のような飛車の活用もあります。

△1七香成に▲4五銀なら△2八成香▲同玉△5五角▲3七桂△5九銀で、ソフトの評価値+164で互角。

この手順は▲4五銀なら△2八成香~△5五角が手順に銀を取られての王手になり、先手としては▲4五銀が空振りして失敗しているように見えるのですが意外にもそうではないようです。

▲4五銀はソフトの推奨手で、このあたりの手の流れは人間とソフトでは読みの精度が違っているようです。

部分的な手の流れは人間の感覚だと先手が失敗したようでも、冷静に局面を見ることが大事なようでこのあたりは参考になります。

▲3七桂の受けには後手も飛車を逃げずに、強く△5九銀と割打ちの銀を打っていい勝負のようです。

このような中盤でどれだけ差を広げられないにするかが結構大事で、だいたい自分の場合は差を広げられることが多いです。

手の流れも大事ですが、それ以上にその局面の一番いい手は何かを考えて、できるだけそれに近い精度の手が指せるようにしたいです。

また局面を客観的にみるような冷静さもほしいです。

ポイントは最初の局面で次に▲4五銀が大駒の両取りになるのでぱっと見で△1四飛と逃げるのでなく、▲4五銀と出させても手を作れないかと考えることも大事なようです。

大駒の両取り狙いに踏み込んで指すのが参考になった1局でした。

銀冠には銀頭を攻める形にする

上図は、後手横歩取り△3三桂型からの進展で△1五歩と突いた局面で、ソフトの評価値+272で互角。

後手が横歩取り△3三桂型にするとこのような局面はよくありそうな形で、先手は中住まいの囲いです。

後手は美濃囲いから将来△8三銀△7二金の銀冠にすることも可能です。

先手は囲いが完成しているので、ここからゆっくりした手を指すとさらに後手がいい形になるので何か動いていきたいです。

実戦は▲5五角△5四銀▲8八角で、ソフトの評価値+99で互角。

この▲5五角は▲2六飛とぶつける手や、後手の飛車がいなければ▲7四歩△同歩▲9一角成を狙った手ですが、△5四銀に▲8八角と引いた形は効果が不明です。

先手は方針が定まらずに手待ちみたいな手を繰り返すと、後手の陣形がさらによくなっていきます。

そのような意味で▲5五角はあまりよくなかったようです。

▲5五角では2通りの指し方がありました。

1つは▲5五角で▲7七桂△8三銀▲7四歩で、ソフトの評価値+217で互角。

この手順は▲7七桂と跳ねて桂馬を活用します。

▲7七桂は将来攻めに活用する手ですが、先手は角の利きが狭くなるのである意味決断の手になります。

駒を前進して手を作りにいくというのは、玉の囲いが完成していれば自然な感覚だったようです。

△8三銀は一時的に駒が浮きますが、8四の歩を飛車だけで守っていると後手の飛車が縦に動くと▲8四飛と歩を取られてしまいます。

よって△8三銀としたのですがそこで▲7四歩が鋭いです。

先手の攻め駒は飛車と角と桂馬だけですが、これで手になるのかが気になります。

▲7四歩に△同歩なら▲5五角△6四歩▲6六飛△7二金▲6四角で、ソフトの評価値+789で先手有利。

この手順は先手の理想的な展開ですが、△7四同歩とすると▲5五角~▲6六飛が厳しいです。

後手は△7二金と守る手が1手遅れているので▲6四角とすると先手の攻めが成功しています。

▲7四歩に△同銀なら▲8四飛△8三歩▲8九飛△6四歩▲7五歩で、ソフトの評価値+692で先手有利。

この手順の△7四同銀はさすがに形が悪く、▲8四飛~▲8九飛で次の▲7五歩で銀を取りにいく手に後手は受ける形がないです。

▲7四歩に△同飛なら▲8七金△7二金▲7六金△2四飛▲7五金で、ソフトの評価値+117で互角。

この手順は△7四同飛が自然ですが、▲8七金~▲7六金を金を攻めに使うのが盲点で中住まいの金は守りのの駒という先入観があるとこの手順は浮かびません。

この手順は全く気がつきませんでした。

もう1つは▲5五角で▲7七銀△8三銀▲7六銀△7二金▲7七桂で、ソフトの評価値+192で互角。

この手順は▲7七銀~▲7六銀~▲7七桂して、攻めは飛車と角と銀と桂馬の4枚という自然な駒組みです。

▲7四歩と突くよりはこちらの方が自然な感覚だと思います。

後手は銀冠に組み8四の地点を銀と飛車で守る形です。

8四の地点は後手の守り駒の方が多いのでいま直ぐに先手が攻めるということにはなりませんがいつでも▲8五歩と合わせる手があり、後手としてはプレシャーになります。

▲7七桂以下△6二玉▲8九飛△5二玉▲3六歩で、ソフトの評価値+228で互角。

この手順は後手は△6二玉~△5二玉とする手で、後手は銀冠にしたのに△8二玉としないのは少し違和感がありますが、後手は2四の飛車の利きが8四からそれると▲8五歩△同歩▲同銀の攻めがあります。

先手の攻め駒に後手玉を近づけるのは勇気がいりますので△5二玉としています。

先手は▲8九飛~▲3六歩として2次的な駒組みになりそうですが、後手は8四の地点を守ることで△5四歩などはできないので後手に制約がかかっています。

そのような意味で先手が少し指しやすいようです。

銀冠には銀頭を攻める形にするのが参考になった1局でした。

端を突き捨てて飛車交換を狙う

上図は、先後逆で後手横歩取り△3三角型からの進展で▲6六歩と突いた局面。ソフトの評価値-140で互角。

横歩取りの戦型は大駒が持ち駒になった急戦型のような激しい戦いもあれば、相振り飛車のような形になることもあり相手の手によって戦型の幅が広いです。

先手が早めに▲7七桂と跳ねて角交換の筋がなくなったことから本局のような進行になりました。

先手は金無双のような構えで2八の銀は後手の端攻めを受けています。

それに対して後手は玉を中住まい横歩取りによくある形です。

先手が▲6六歩と突くと一瞬先手の飛車の横の利きが止まるので、この瞬間に後手は動くチャンスでした。

実戦は△2五桂▲6五歩で、ソフトの評価値+103で互角。

この手順は△2五桂と跳ねて端攻めを狙う手です。

1七の地点に殺到する狙いで、後手は角と2五の桂馬と1五の歩と1九の香車で端を狙っています。

それに対して後手は2八の銀と2九の桂馬と1九の香車で端を受けています。

▲6五歩に△1七桂成としたくなりますが、▲同銀△1六歩▲2八銀△1七歩成▲同香△同香成▲同銀△同角成▲同桂で後手は無理攻めです。

この桂馬を捨ててからの展開は、攻めは3(角と香車と歩)で受けは3(銀と桂馬と香車)で同じ数なので先に攻める方が無理です。

△2五桂と跳ねても無理だったらその手を保留して、別の構想で指すべきだったようです。

△2五桂では△9五歩がありました。

△9五歩▲同歩△3六歩で、ソフトの評価値-104で互角。

この手順は9筋の歩を突き捨ててから△3六歩と合わせる手です。

ぱっと見で意味が分からなかったのですが、後手は飛車交換に持ち込みたい意図です。

△3六歩に▲同歩なら△同飛▲3七歩△6六飛▲同飛△同角のような狙いです。

このときに9筋の歩を突き捨てていると次に△9五香と走る手があり、▲8六角なら△9九香成のようなイメージです。

単純に飛車交換をするのでなく、9筋にあやをつけておくことで攻める手が広がってきます。

9筋の突き捨ては後手の大駒がいる反対側の端歩なので、攻める方としては見えづらいです。

将棋は81マスの端にある香車を含めた全体を見て考えるというのがありますが、本局のような手の作り方もそれを意識しないと浮かびません。

△3六歩以下▲同歩△同飛▲3七歩△6六飛▲同飛△同角▲2六飛△4四角▲2一飛成△3一飛で、ソフトの評価値-239で互角。

この手順は飛車交換から▲2六飛と打つ手で△4四角に▲2一飛成とする展開です。

2一の金が浮いているので金取りになるのですが、そこで△3一飛が盲点です。

△3一飛では△3一歩の底歩が最初に浮かびますが、▲8八角と辛抱されると後手から手を作るのが難しくなります。

△3一飛に▲2四龍と逃げるのは△9八歩▲同香△9五香で後手の攻めが成功します。

△3一飛の局面はまだ大変ですが、後手が手を作って動いたというのは参考になります。

△3六歩に▲6五歩なら△3七歩成▲同銀△5五角▲3六歩△2五桂▲2八銀△1六歩▲同歩△1七歩で、ソフトの評価値-446で後手有利。

この手順は先手は▲6五歩と辛抱した手で、この展開は飛車交換にはなりません。

後手は△5五角とするのがうまい手で、次に△2五桂がうるさいです。

▲3六歩は後手の飛車の利きを止めたのですが、それでも△2五桂があり▲2八銀には後手は1筋から歩を使って攻める形です。

先手が▲3六歩と打ったことで今度は先手の飛車の横の利きが止まったので、1筋の攻めができたという展開です。

端を突き捨てて飛車交換を狙うのが参考になった1局でした。

序盤の何気ないところ

上図は、後手横歩取り△3三桂型からの進展で△9四歩と突いた局面。ソフトの評価値+143で互角。

横歩取り△3三桂型はたまにでる手ですが、久しぶりに対応するとあることを忘れてしまうことがあります。

何度も指していると意識して気をつけているのですが、この展開はよくある筋で失敗のパターンです。

実戦は▲8七歩△2四飛▲2七歩で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は▲8七歩と▲2七歩と打った展開で、ぱっと見だと自然なようにも見えます。

先手の▲8七歩は後手の飛車が直通しているので事前に受ける手で、△2四飛に▲2七歩と受けるのも飛車成りを受ける形です。

先手は序盤で後手の横歩を取ったため1歩得になっているのですが、先手は受けに持ち駒の2歩を使う形で、先手の持ち駒が1歩に対して後手が2歩になりました。

横歩取りの戦型は飛車や角や桂馬などの飛び道具を使うことが多く、それらの駒の活用には持ち駒の歩を使って相手の形を少し崩してから手を作るというのがあり、持ち駒の歩の数は大事です。

まだ何気ない局面ですが、後手は後手から見て右の方に玉を囲う形になると、先手は8筋の歩が切れている方が手が広いです。

8筋の歩が切れていると▲8二歩や▲8三歩の垂らしの歩があり後手玉にプレッシャーがかかります。

そのような意味で8筋に歩を使うのは手堅いようでももったいなかったです。

昔の将棋でも、横歩取り△3三桂型に先手は簡単に8筋の歩を▲8七歩と受けのみで使うということは少なかった記憶があります。

また、このような感覚はソフトで検証していると何気に評価値が下がっていることで気がつきます。

ソフトがなければ全く気がつかずに見逃しやすいのですが、ソフトで検証すると数値となって示されるのでそこで考えることになります。

そのような意味でソフトで検証することをうまく使えば役に立ちます。

ただし評価値が下がっても互角の範疇だと分かったというレベルです。

▲8七歩では▲2六飛がありました。ソフトの評価値+122で互角。

この手順は▲2六飛と3六の飛車を1つ移動した形です。

何気ない手ですが、後手からの△2四飛を防いでいます。

後手が△2四飛と回るためには△2五歩と打ってから△2四飛と回ることになりますが、1歩を使って△2四飛と回るため実戦より歩の数が1枚少なくなります。

▲2六飛に対して△8六歩が少し気になります。

▲2六飛以下△8六歩▲6六角△8五飛▲8八銀で、ソフトの評価値+528で先手有利。

この手順は△8六歩には▲6六角が飛車取りの先手で、△8五飛に▲8八銀と受けた形が先手有利なのは驚きました。

▲8八銀では▲8八歩もソフトの候補手にありますが、推奨手は▲8八銀です。

これも将来8筋に歩を使って攻める狙いを残す意味だと思います。

後手が△8六歩と打っても8七の地点に2枚受けが利いており、△8六の歩が活用しづらいということのようです。

▲2六飛に△4五桂なら▲2二角成△同銀▲8八歩△5四飛▲4六歩△5七桂成▲同銀△4九角▲同玉△5七飛成▲6六角で、ソフトの評価値+747で先手有利。

この手順はやや無理筋ですが、後手から△4五桂と動いてきた形で8筋は飛車が直通しちるので油断できません。

この場合は角交換をしてから▲8八歩と下から歩を打つのが手堅いです。

▲8八歩で▲8七歩もありますが、将来△4四角のような狙いがあるともう1手受けの手を指さないといけないので、▲8八歩の1手で相手の手を消すことができます。

後手はこの筋が無理なら▲2六飛には別の手を指しそうです。

序盤の何気ないところが参考になった1局でした。

評価値と実戦心理がだいぶ違う

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で△2九馬と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-2497で後手勝勢。

駒割りは後手が銀得で△2九馬が金取りになっているので後手がいいです。

ただし後手が勝勢までになっているのは気がつきませんでした。

先手からは▲8一歩成~▲8二とが間に合うかという感じですが、後手の方が少し攻めが厳しいです。

実戦は△2九馬に▲4八金と逃げてこの手はソフトの推奨手と同じだったのですが、▲8一歩成の攻め合いを少し気にしていました。

自分の悪いくせで、本来は相手の最善手を想定してその先を考えれば読みの効率はいいのですが、最善手でなくつい一直線の変化の▲8一歩成を考えるくせがあります。

俗にいうこう指されたら少し気になるなという手です。

この一直線の変化はソフトの推奨手でないので、後手が正確に指せば形勢はさらに後手に傾くのですが、一直線の変化は切り合いの将棋になるので変な手を指せば逆に先手がよくなるようなことがあります。

このあたりが実戦心理の難しいところで、結局あまり関係ない手を考えているという効率の悪い面があります。

早指しの将棋で実戦に出にくいような手を考えると、相手が最善手を指したときに反応できないということもあります。

このあたりの読みの入れ方が課題の1つかと思っています。

変化手順で△2九馬以下▲8一歩成△3八馬▲8二とで、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は先手はと金と作って次に▲7二とまで進めば後手玉が詰めろになるのですが、ここで後手の手番なので詰めろをかけていけばいい局面です。

△4九銀▲6九玉△4七馬▲7九玉△8六桂で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△4九銀~△4七馬と手順に王手をして迫る手で、最後に△8六桂とします。

この手が詰めろになっていないとまずいですが、△8六桂は詰めろです。

△8六桂▲7二とに、後手は△6九馬と△7八桂成と△6九金の3通りの詰まし方がありますが、どれも意外と難しいです。

1つ目は、△8六桂▲7二と△6九馬▲同玉△5八金▲7九玉△7八桂成▲同玉△6八金▲同玉△5七桂成▲7八玉△6七成桂▲同玉△6六金▲6八玉△7七飛成▲5九玉△5八銀打▲4八玉△4七龍▲3九玉△3八龍まで詰みです。

この手順は△6九馬と馬を捨てる手ですが、実戦心理としてはとても指しづらいです。

またその後の△5七桂成も読みにくく△7九銀として▲同玉なら△7七飛成を考えるのですが、△7九銀には▲7八玉△8八金▲6九玉で先手玉に詰みはありません。

まず実戦では選べない手順だと思います。

2つ目は、△8六桂▲7二と△7八桂成▲同玉△6九馬▲同玉△5八金▲7九玉△6八金▲同玉△5七桂成▲7八玉△6七成桂▲同玉△6六金▲6八玉△7七飛成▲5九玉△5八銀打▲4八玉△4七龍▲3九玉△3八龍まで詰みです。

この手順は1つ目の手順とかなり似てますが、△7八桂成~△6九馬と捨てる手で、これも実戦では選べないです。

3つ目は、△8六桂▲7二と△6九金▲8八玉△7八桂成▲8七玉△7七成桂▲同銀△同飛成▲同玉△6八銀▲8七玉△8六歩▲同玉△8五香▲同玉△7四馬▲8六玉△8五金▲8七玉△6五馬▲8八玉△8七歩▲9八玉△8六桂▲8九玉△7九金まで詰みです。

この手順は△6九金から追う手順で自分ならこれから考えますが、7七の地点で清算して△6八銀と打つのが指しづらいです。

下から銀を打って王手で上部に上がる形は、戦力不足になりやすいので短い時間では選べないかもしれません。

結局は3通りのどれも詰みなのですが、ソフトの評価値だけ見ると後手必勝のようでも実際に考えて詰ますのはかなりハードルが高い感じです。

少しでも棋力をあげて終盤力をつけたいです。

評価値と実戦心理がだいぶ違うのが参考になった1局でした。

大駒を切った後に地味に盤上の駒を使う

上図は、先後逆で横歩取り△3三角型からの進展で▲8五歩と打った局面。ソフトの評価値-441で後手有利。

▲8五歩は角取りなので角をどうするかという場面です。

8四の角は狭いですが、後手玉の近くの金駒をにらんでいるのでそれなりに働いている角だったようです。

▲8五歩に△9三角はあったようで、そこで▲9五歩なら△同歩▲同香△4八角成▲同玉△9五香で、ソフトの評価値-615で後手有利。

この手順は角と銀香の2枚替えなので後手が指せるようです。

ただし、▲9五歩で別の手を指されたときに9三の角が狭く2枚替えの筋を消されてから角を狙うような手もあるのでそのあとの方針が難しいです。

対局中は後手の方針がまとまらず△7五角としましたが、以下の進行はよくなかったようです。

実戦は△7五角▲7六飛△6四角▲6八銀で、ソフトの評価値+167で互角。

この手順は8四の角を6四の移動した展開です。

後手の持ち駒に歩が2枚あれば△9五歩▲同歩△9八歩▲同香△9七歩のような筋があるのですが、現状は歩の数は1枚なのでこの筋はありません。

また角の左側の利きは先手陣はしっかりしているので、後手の角の働きはいまひとつです。

先手の角の働きもよくないので、お互いに角が使いづらく方針がたてにくいです。

△7五角では△4八角成がありました

△4八角成▲同玉△6四歩で、ソフトの評価値-372で後手有利。

この手順は△4八角成と銀を取ってから△6四歩と歩を突く手です。

△4八角成は角と銀の交換で後手が駒損で浮かびにくく、さらに▲同玉に△6四歩と少しぬるめの手を指すのが浮かびにくいです。

自分の感覚だと大駒を切ったあとはその取った駒を直ぐに使うというのがあります。

具体的には△6四歩で△7五銀と打って▲8九飛に△7六歩と打って、次に△7七歩成▲同金△6五飛を狙うような感覚です。

このように進めばいいのですが、△7六歩には▲4六角と打って以下△2五飛▲7六角△同銀▲9一角成△7五飛▲6八銀で、ソフトの評価値+78で互角。

この手順は互角のようですが、やや後手としては一本道のような手の流れで、手が続くかどうかが気になります。

また△6四歩では△6五飛▲同桂△7五角▲6六飛△同角▲同歩△6九飛で、ソフトの評価値-270で互角。

この手順は後手は飛車を切って角で王手飛車取りという派手な手の流れで、これで決まればいいのですが先手陣も耐久力があり後手への反動もきついのでいい勝負のようです。

最後の局面図の△6四歩は盤上の駒を活用する手で、角取りですが▲4六角のような筋も消しています、

△6四歩に▲7六角や▲8七角なら△7五銀があります。

また△6四歩に▲9八角なら△9七銀▲8九飛△9八銀成▲同香△7六歩で、ソフトの評価値-602で後手有利。

この手順の△9七銀に▲7六飛なら△9八銀成▲同香△5四角▲6六飛△9八角成で、ソフトの評価値-620で後手有利。

これらの手順は、先手の角と飛車が狭いので金駒に狙われやすいという典型的なパターンのようです。

大駒を切った後に地味に盤上の駒を使うのが参考になった1局でした。

横歩取り青野流の受け方

上図は、令和元年以前の対局から、先後逆で横歩取り青野流から先手が▲7七桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+113で互角。

先手は次に▲4五桂~▲6五桂で5三の地点に殺到する狙いですが、後手はそれに何か受けないといけない形です。

▲7七桂に△4四歩や△7五飛と受ければ一時的に桂馬が跳ぶのを防げるのですが、なぜか対局中はその気分にならず、本譜はまともに攻められる展開になりました。

本譜は以下、△7四歩▲4五桂△4四角▲6五桂で、ソフトの評価値+1058で先手優勢。

対局中は▲6五桂と跳ばれても△8八角成▲5三桂右成△4一玉で残っているのかと思っていたのですが、△8八角成には▲3二飛成△同銀▲5三桂右成△4一玉▲4二金で詰みです。

先に▲3二飛成とする筋をうっかりしていては、受けがありません。

実戦は、▲6五桂△3三歩▲4四角△同歩▲5三桂右成以下受けがなくなりました。

△7四歩では△4四歩があったようです。

△4四歩▲3五飛△8六飛▲8七歩△7六飛で、ソフトの評価値+163で互角。

まずは▲4五桂を防ぐ△4四歩と受けないといけなかったようです。

△4四歩に▲2五桂は△1五角で以下▲2二歩には△3三桂▲1六歩△4三金で、ソフトの評価値-165で互角。

この手順は、△1五角と端角に出るのがうっかりしやすい受け方です。

最後の△7六飛からは手将棋のような感じですが、後手は△7四飛と引いてから玉を△6二玉としてひねり飛車のような感じで指すか、△4二玉~△2二銀~△2三銀で指すか難しいです。

横歩取り青野流の受け方が参考になった1局でした。

金を上部に上がって受ける

上図は、先後逆で横歩取り△3三角型からの進展で▲8六飛と6六の飛車が逃げた局面。ソフトの評価値+84で互角。

対局中は△6五飛とただで角を取りたいと思っており、ここで△9五角として▲7六飛なら△7七角成▲同飛△6五飛のような狙っていました。

ただし、△9五角に▲6六飛とすれば△7七角成としても▲同金△6五飛▲同飛で後手がうまくいきません。

早指しの将棋は、1つ狙いが浮かんでも相手に防がれたらまた次の手を考えないといけないのでそのあたりが大変です。

狙いが浮かばなければ千日手か手待ちみたいな手になるのですが、結局は短い時間で手が見えるかどうかが大事になってきます。

実戦は手がみえなかったので▲8六飛に△8三歩としましたが、そこで▲8四飛△同歩▲4六角なら、ソフトの評価値+373で先手有利。

この手順の△8三歩は受けるなら自然な手ですが、この場合は変化手順で▲8四飛と飛車を切ってから▲4六角がありました。

このような手がすぐに浮かべばいいのですが、残念ながら手がみえていないと指摘されるまでは分かりませんでした。

▲4六角に△3四飛は▲9一角成からぼろぼろ駒を取られるので、▲4六角には△6五飛としますが▲同桂で、ソフトの評価値+644で先手有利。

この手順は後手は飛車と角を持ち駒にしているのですが、先手の桂馬だけ中央に活用できているので先手有利です。

桂馬が5段目まで活用できると理想の形の1つです。

逆の言い方だと後手は分かりやすい形にしてはまずかったようです。

分かりやすい形とは先手のいい手が次々に浮かぶような展開です。

△8三歩では△8三金がありました。

△8三金▲6八銀△6四歩▲8七角△7四金で、ソフトの評価値-9で互角。

この手順は△8三金と金を3段目に上がって受ける手です。

自分はこのような金を3段目に使うような手が全くと言っていいほど浮かびません。

金は3段目に使うと弱くなるという感覚がしみこんでいるためだと思っていますが、そのような先入観があるとこのような手がみえません。

金という駒は接近戦に強いので、相手の大駒を責めるには適した駒です。

形は悪く△8三金としますが、▲6八銀には△6四歩と後手玉のコビンをあけて角取りに歩を突いて▲8七角に△7四金とします。

このような展開は金が3段目からさらに4段目に進出したので、何か先手から技がかかるかが気になります。

△7四金に▲8四飛△同金▲5七角なら△7五飛で、ソフトの評価値-658で後手有利。

この手順は▲8四飛と角を取ってから▲5七角と飛車と金の両取りに打ちますが、△7五飛と逃げる手が金取りも受けており以下▲同角△同金は後手が少し指せているようです。

自分の場合は、この△7五飛と逃げたら両取りが受かるというのもぱっとみえないところがセンスがいまひとつです。

△7四金に▲8三歩なら△同歩▲8二歩△7三桂▲8一歩成△7六歩▲同飛△7五金で、ソフトの評価値-412で後手有利。

この手順は守りの金が4段目にいって薄くなったので、▲8三歩の合わせの歩から▲8二歩としてと金を作る展開ですが、△7六歩~△7五歩として飛車が取れる形なので後手が少し指せるようです。

よってこれらより△7四金には▲8四飛や▲8三歩は少し無理なので▲5七銀左で、ソフトの評価値-42で互角。

やはり力戦形の手将棋になると手の作り方が難しいです。

金を上部に上がって受けるのが参考になった1局でした。

角を間接的に受けに使う

上図は、先後逆で後手横歩取り△3三角型からの進展で▲6五角と打った局面。ソフトの評価値+185で互角。

後手番になれば初手はほとんど△3四歩と指すのですが、相手が居飛車を選択すれば大会以外であれば最近はほとんど横歩を取ってくる感じです。

大会以外であれば気軽に指せるということだと思いますが、横歩取りは相手が横歩を取ってくれないとできない戦法なのでいい練習になります。

▲6五角はこの戦型だとよくある手で、飛車取りではありますが▲7四角~▲8三歩成を狙う手があります。

また5四の飛車がいなくて先手の持ち駒に桂馬があれば▲4四桂△同歩▲3二角成のような狙いもあります。

そのような意味で▲6五角は含みが多い手です。

▲6五角に後手はどこに飛車を逃げるかで全く展開が変わってくるようです。

実戦は△5五飛▲5六歩△9五角だったのですが、そこで▲8九飛でソフトの評価値+402で先手有利。

この手順は、△5五飛としていつでも△6五飛とする筋を残して▲5六歩に△9五角と打ちました。

7七の桂馬がいなければ△6五飛がある形なので△9五角と打ったのですが、▲8九飛とすれば後手は手がありませんでした。

▲8九飛に△7七角成としても▲5五歩で飛車が取られて後手からいい手ありません。

よって▲8九飛には△2五飛として、そこで▲9六歩と突いてくれたら△7七角成▲同金△6五飛がありますが、▲9六歩のところを▲6六歩として角にひもをつければ次に▲9六歩で後手が悪いです。

自分の狙いが浅いですが、攻めたらいけないところで攻めると手が続かなくなります。

△5五飛では△2四飛がありました。

△2四飛▲7四角△6四角で、ソフトの評価値+308で先手有利。

この手順は△2四飛と遠くに逃げて▲7四角に△6四角と打つ手です。

形勢は少し先手有利になりましたが、自分の使っているソフトは300以上が有利になるのでほとんど互角の範疇のようです。

△6四角は角のラインで間接的に8六の飛車を狙っています。

先手からは▲8三歩成が狙いですが、後手は直接受けるのでなく間接的に受ける形のようです。

△6四角に▲8三歩成なら△7五角▲8五飛△7四飛▲7二と△同飛で、ソフトの評価値+268で互角。

この手順は▲8三歩成として8筋突破を目指してきましたが、そこで△7五角と飛車取りで受けます。

7五の歩を取ると△7四飛として角を取れる形になる受け方です。

変化手順は角と金の交換と進みますが、先手は飛車が成り込めてないので後手としては満足です。

△6四角に▲7六飛なら△7三金▲5六角△8四金で、ソフトの評価値-248で互角。

この手順は▲7六飛として△7五角を防いだのですが、△7三金~△8四金として金を活用するのが盲点で、飛車とか角への接近戦は金駒を使うのが有力です。

このような指し方を見ると自分の考えていることと全く違っていたようで参考になります。

角とか金をうまく使って形勢を保つのがうまいです。

角を間接的に受けに使うのが参考になった1局でした。