上図は、先後逆で横歩取り△8四飛型からの進展で▲8六飛とした局面。ソフトの評価値-36で互角。
将棋の大会では横歩取りになることはほとんどありませんが、それ以外の対局であれば横歩取りになることがあります。
横歩取りは好きな戦法ですが、相手の人が横歩を取らないと横歩取りにならないのでやや実戦不足になりがちで、数が少ないので居飛車対振り飛車の対抗形にないような緊張感があります。
△2五歩と打った手に2六の飛車が▲8六飛とした形で、ここで飛車交換をするかどうかで展開が全く違ってきます。
対局中は△8五歩と打つと歩切れになるので少し損かと思いましたが、飛車交換はいつでも▲2四歩の叩きがあるのでうるさいと思い△8五歩と打ちました。
実戦は△8五歩▲5六飛△3四銀▲7七桂△4五銀▲7六飛△2四飛▲2七歩△8四飛▲8六歩△同歩▲8五歩で、ソフトの評価値+142で互角。
この手順は飛車交換を避けてから後手は銀を△4五銀まで活用して飛車を2筋や8筋に移動する展開ですが、後手は△7二銀型なので先手の8筋の突破を防ぐ意味で△8二歩と打つことになりそうです。
△8二歩と打つと後手は歩切れになるので、動きづらくなりそうです。
横歩取りは1歩損をしますが、持ち駒に歩が何枚かある状態で戦うことが多いので、歩切れというのは互角の範疇でも面白くないかもしれません。
ソフトは▲8六飛に△同飛を推奨していましたが、その後の気になる展開を調べてみました。
▲8六飛△同飛▲同歩△4四角▲2四歩△1二銀▲7七桂△2六歩で、ソフトの評価値+96で互角。

この飛車交換をしてから△4四角と打つのはあまり冴えない手かもしれませんが、いつでも△8七歩や△8八角成を狙った手です。
△4四角はソフトの推奨手ではありませんが、4つある候補手には上がっていました。
横歩取りで△4四角と打つ筋はたまに見かけますが、先手が8六歩の形なので△8七歩の叩きは先手に取って嫌な形です。
これが8七歩の形なら△4四角は少し打ちにくいのですが、8六歩であれば△4四角はあるかと思いました。
先手は▲2四歩を入れて△同銀な▲2一飛がうるさいので△1二銀としましたが、そこで▲7七桂と跳ねて後手の角の利きを緩和します。
以下△2六歩と突いてどうかという形です。
後手は△8七歩や△2七歩成や△2五飛などが狙いですが、これはいい勝負のようです。
▲8六飛△同飛▲同歩△2六歩▲2四歩△1二銀▲2三角△同銀▲同歩成△同金▲2一飛で、ソフトの評価値-38で互角。

この手順は飛車交換の後に△2六歩と突く手で、いつでも△2七歩成と先手の金の形を崩す狙いです。
△2七歩成としたから後手がいいということはありませんが、後手の持ち駒が増えてくると効果が発揮されます。
△2六歩に▲2四歩として、以下△1二銀に▲2三角と打ちこんで清算してから▲2一飛とする形です。
狙いは単純で角と銀の交換で後手が少し駒得ですが、玉が薄く金も3段目に上がっており1段飛車はそれなりにきついです。
しかしこの局面も互角のようです。
▲2一飛以下△2四飛▲2五歩△同飛▲3六銀△2四飛▲1一飛成△6二玉で、ソフトの評価値-126で互角。
この手順は△2四飛と自陣に飛車を打って金を守りつつ△2七歩成を狙います。
以下▲2五歩~▲3六銀と大駒を近づけて受けて▲1一飛成でどうかという展開です。
最後の△6二玉の早逃げは味がよさそうでいい勝負のようです。「
▲2一飛以下△4五角▲3六銀△6七角成▲同玉△4九角▲7七玉△3八角成▲2三飛成△4八馬▲3三龍△4一銀で、ソフトの評価値-185で互角。
この手順は△4五角に▲3六銀の催促ですが、△6七角成~△4九角が鋭くこれでいい勝負のようです。
▲2一飛以下△2七歩成▲同金△3八角▲2八金△4九角打▲6九玉△2六飛▲1七銀△2四飛で、ソフトの評価値-58で互角。
この手順はソフトの推奨手で、以下△2七歩成~△3八角と下から角を打って攻め合いに出る手で、△4九角打は自然ですが次の△2六飛が少し見えづらいです。
以下▲1七銀に△2四飛と辛抱する形ですが、これも互角だったので驚きました。
手が広いわりには形勢が互角というのも珍しく、このようなケースは初めてでした。
手が広いわりに形勢は互角だったのが参考になった1局でした。

















