上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲4五角と打った局面。ソフトの評価値-998で後手優勢。
△5六金と打った手に▲4五角と金取りに打った形です。
△5六金は次に△4五桂▲同香△4六銀のような狙いがある手ですが、まだ▲4八玉で先手玉に詰みはありません。
しかし先手としても気持ちの悪い形なので、▲4五角と敵の打ちたいところに打ては考えられる手でした。
対局中は▲4五角が全く見えておらず反応できませんでした。
相手から思いもつかない手を指されたときに、短い時間でどのような手を指すかも将棋の中でよくあるケースです。
実戦は▲4五角に△5五銀▲1三香で、ソフトの評価値+1237で先手優勢。
この手順の△5五銀は5六の金にひもをつけた手ですが、次に狙いのある手ではないので▲1三香とされて先手優勢になりました。
1手で将棋がだめになる典型的な例で、もう少し手が見えないと終盤戦はきついです。
△5五銀では△4六桂がありました。
△4六桂▲同香△同金▲同玉△4四香▲1三香で、ソフトの評価値-1100で後手優勢。

この手順の△4六桂は3八の金を狙う手ですが、▲同香とされれば桂損になります。
▲4六同香には△同金~△4四香と切り返す手がありました。
後手は桂馬と金を先に渡す形ですが△4四香で角を取り返す田楽指しの香車で、先手も▲1三香と攻め合いにでてきます。
評価値は後手優勢になっていますが、自分の感覚的には訳の分からない局面です。
▲1三香以下△4五香▲5六玉△5五銀▲6七玉△1三桂で、ソフトの評価値-1035で後手優勢。

この手順の△4五香に▲5六玉も後手としても気になる逃げ方で、4五香の斜めのラインに逃げないようにしています。
後手の持ち駒に角と銀があるため、斜めに逃げると王手がかかりやすいという意味です。
▲5六玉に△5五銀とおさえて、▲4五玉なら△4四銀上▲5四玉△4五角まで詰みです。
この変化は後手にとっての安心材料で、先手玉は入玉できる形になりません。
よって△5五銀には▲6七玉として△1三桂と自玉に手を戻す形です。
この最後の△1三桂は▲1二香成~▲1三香の詰めろ逃れですが、△6九龍とすると▲6八金とはじかれる手が気になります。
龍取りと▲1二香成~▲1三香の筋があるので後手はプレシャーがかかります。
よって△1三桂と自陣に手を戻します。
この局面も後手優勢になっていますが、▲同歩成とする手が気になります。
▲1三同歩成△同香▲同香不成△同銀▲3一角成△同金▲1二金まで詰みのような展開です。
これは後手にとって最悪なのでどこかで手を変えることになります。
▲1三同歩成以下△6六香▲7六玉△6七角▲8六玉△8五歩▲9六玉△1八龍▲同銀△7六角成▲1二と△同玉▲9四龍△7五馬で、ソフトの評価値-2269で後手勝勢。
この手順は一例ですが、▲1三同歩成には△6六香が鋭く▲7六玉には△6七角~△8五歩と王手をします。
▲9六玉に後手は手がなさそうですが△1八龍が鋭いです。
▲同銀で後手は手が続かないようですが、△7六角成として次に△9五香の詰めろを狙います。
先手は▲1二と~▲9四龍と粘りますが△7五馬で後手勝勢のようです。
これはごく一部の変化手順でまださかのぼればかなり手が広いのですが、後手の評価値はこれくらいの終盤力がないといけないようです。
終盤の切り返しが参考になった1局でした。

















