歩を補充して攻め駒を増す

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3七金とした局面。ソフトの評価値-1379で後手優勢。

この形は後手の3枚穴熊に対して先手は2枚なのと、後手が手番を握って攻めているので後手優勢のようです。

ただし、後手の攻め駒が飛車と金と香車の3枚なのでやや細く少しでも戦力を増やして攻めを継続したいです。

実戦は△4七香成▲同銀で、ソフトの評価値-642で後手有利。

この手順は△4七香成ですが▲同銀で5筋にいた銀が受けに利いてきました。

後手から△4八金とか△3五香などうまくいけば攻めが継続できそうですが、現状は歩切れなのでやや攻めが単調です。

△4七香成では△4五歩がありました。ソフトの評価値-1328で後手優勢。

この手順の△4五歩は歩を補充する手ですが、この瞬間は少しぬるいようにも見えます。

悪く言えばぬるいのですが、別の言い方だと力をためた手と言えそうです。

後手は歩切れだったのが歩を補充できるので見た目以上に大きかったです。

歩が入ったことで次の狙いは△3六歩▲同金△3八龍で、△3六歩と打たれる形はほぼ終了形なので先手は何か受けることになります。

△4五歩に▲3三歩成△同角▲3九歩なら△3六歩▲同金△4七香成で、ソフトの評価値-1986で後手優勢。

この手順は先手は3筋の歩を成り捨てて▲3九歩と底歩で受ける形ですが、△3六歩が先手の金を無力化にする手で▲同金△4七香成で技がかかりました。

△4五歩に▲3三歩成△同角▲3六歩なら△4七香成▲同銀△4六香▲4八香△4七香成▲同香△4六歩▲同香△4七銀▲同金△3八龍▲3七金△同龍▲同銀△3八歩▲2八銀打△6九飛で、ソフトの評価値-3110で後手勝勢。

この手順の先手は3筋の歩を成り捨てて▲3六歩は敵の打ちたいところに打てを実行した手ですが、△4七香成~△4六香が厳しいです。

手数はかかりますが△3八歩などのと金攻めを狙う手など安い駒で攻めるのが効率的で、相手の金駒を少しずつ少なくしていけばいいようです。

△4五歩以下▲8八飛△9五角▲3三歩成△同金▲3九歩△7七角成▲8一飛成△4八金で、ソフトの評価値-1638で後手優勢。

この手順は興味深い手で、先手の飛車が龍になる展開は全く浮かびませんでした。

▲8八飛は狙われそうな飛車を逃げる手で、△3六歩に▲3八金と引くスペースを作りました。

▲8八飛に△9五角が遊んでいる角を活用する手で、攻めを急いでいません。

力をためる手で敵陣に馬を作って攻めを増す狙いです。

先手は3筋の歩を成り捨ててから▲3九歩と辛抱する手で、ここに歩が入る形はある程度粘りが利きます。

▲3九歩に△7七角成が不思議な手でわざわざ龍を作らせる展開ですが、8八の飛車は2段飛車で受けに利いていたので馬を作って受けをそらす手でした。

▲8一飛成としますが、△4八金と張り付くのが穴熊には有効な攻めのようです。

△4八金は△4七香成や△3六歩や△3八歩のような手を含みにしており、3九の歩がいないような形になれば先手の穴熊はさらに弱体化します。

△4八金以下▲4六香△3六歩▲2七金寄△3九金▲同銀△同龍▲2八金打△3七銀▲3八歩△2八銀成▲同金△5五馬▲同馬△3七歩成▲同歩△2七桂▲同金△3八金で、ソフトの評価値-99997で後手勝勢。

△4八金以下は手数が少し長いですが、後手は△3六歩と攻めの拠点を作って3九の歩を取り切ってから攻める展開です。

取って埋めてという穴熊ならではの粘り方ですが、最後の△3七歩成~△2七桂~△3八金の寄せ方が鋭いです。

△3八金に先手の持ち駒に金があれば▲2八金打と粘ることができますが、△3八金で次の△2九龍を防ぐ手がないので後手勝勢です。

歩を補充して攻め駒を増すのが参考になった1局でした。

相穴熊は玉の薄さに注意する

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3七同飛と成香を取った局面。ソフトの評価値-79で互角。

お互いに3枚穴熊に囲った形で後手は龍を作っていますが、先手は馬を作って桂得なのでいい勝負のようです。

3筋の歩がぶつかっているので3筋が争点になりそうだったのですが、自分はこのあたりの距離感がいまひとつつかめてなかったようです。

実戦は▲3七同飛以下△7七龍▲3四歩△5一角以下変化手順で▲3三香で、ソフトの評価値+326で先手有利。

この手順の△7七龍は桂馬を補充して駒の損得はなくなりました。

駒を取るのは普通の手にも見えるのですが、この場合は▲3四歩~▲3三香が先手は3筋に飛車がいるので継続の攻め方だったです。

3三の地点は後手は5枚の受け駒が利いていますが、相穴熊でよくある少しでも相手玉を薄くするというのがあります。

相手玉を薄くして相手玉が見える形にすることで負けにくくなります。

まだ▲3三香以下も玉を寄せるにはだいぶ手数がかかりますが、このような詰み重ねが大事だったみたいです。

後手の△7七龍は桂馬が逃げる形ではなくいつでも取れる手だったので、急ぐ必要はなかったです。

△7七龍では△3五歩がありました。ソフトの評価値-3で互角。

この手順は△3五歩とじっと歩を取る手ですが、歩も貴重な戦力だったようです。

玉の固さ負けをしないように少しでも手厚く指す手で、先手から▲3四香の筋はありますが、後手からも△3六香の返し技があります。

△3五歩以下▲3四歩なら△4二角▲3五飛△5四歩で、ソフトの評価値-48で互角。

この手順は▲3四歩は攻めの拠点の歩で▲3五飛とすることで3筋を先手が抑える形です。

部分的には後手も少し不満ですが、△5四歩と桂馬を取りにいく手がありました。

7七の桂馬より5五の桂馬の方が働きがいいので、その桂馬を早く消すのがいいようです。

ただし、直ぐに△5五歩は▲同馬で7七の桂馬にひもがつくので、△5五歩▲同馬△4三桂と大駒の両取りに打てる形にしてからなどのタイミングを図る必要はあるようです。

後手は桂馬を取れば△2六桂のような手が楽しみになります。

△3五歩以下▲3五同飛なら△3四歩▲同飛△7七龍で、ソフトの評価値-117で互角。

この手順は▲3五同飛なら△3四歩が敵の打ちたいところに打ての手で、▲3四歩や▲3四香の筋を消しています。

▲3四同飛に△7七龍としていますが、△5四歩なら▲6三桂成△同金▲3六飛で、ソフトの評価値+145で互角。

この手順は△5四歩は桂馬を取りにいく手で自然ですが、△5四歩の瞬間が歩切れになるので▲3六飛とされ次に▲3四歩や▲3四香が受けにくくなります。

歩を残す意味で△7七龍とするようで、このあたりは細かいやりとりのようです。

相穴熊は玉の薄さに注意するのが参考になった1局でした。

詰めろをかけて攻めの手を続ける

上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で△7五金と銀を取った局面。ソフトの評価値+1085で先手優勢。

先手玉は薄いのですが右側に逃げるスペースが開いています。

また後手玉は金駒4枚で守っていますが、先手の桂馬の攻め駒がうまく配置されているようでここでは先手優勢だったようです。

なお駒割りは角桂と金銀の交換です。

形勢判断の1つに金駒をどちらがたくさん持っているかというのがあり、後手が金駒を6枚持っているので厚みがあるようでもこの局面はやや例外のようです。

後手からは△8七龍や△8八龍や△8九龍や△5五桂や△3七銀など指したい手があるのに対して、先手の持ち駒は角や桂馬とやや特殊なので使い方が難しいです。

接近戦における角や桂馬は動きが特殊なので頭の中で読みづらく、考えがまとまらないというのがあります。

実戦は▲2二歩で以下変化手順で△8八龍で、ソフトの評価値+399で先手有利。

この手順は▲2二歩は▲2一歩成が狙いですが、△4二玉で後手玉は詰みません。

それに対して△8八龍は次に△7六銀の詰めろなので、後手が少し形勢を取り戻したようです。

▲2二歩では▲3四桂がありました。

▲3四桂に△8九龍なら▲2二角△同金▲同桂成△同玉▲2四飛△2三玉▲2一桂成で、ソフトの評価値+9999で先手勝勢。

この手順の▲3四桂は何気に詰めろだったようです。

後手の△8九龍と詰めろをかけてきましたが、▲2二角から清算する手がありました。

▲3四桂は2二の地点からの角の打ち込みもありますが、4二の地点の逃げ道封鎖にも役だっています。

△2二同玉に▲2四飛が継続手で△2三歩に▲2一桂成がありました。

▲2一桂成以下△同玉▲2三飛成△3一玉▲2二角△4一玉▲3三桂不成△5一玉▲4一金まで詰みです。

これらの手順は3枚の桂馬が活躍する手で、桂馬の利きが頭の中で整理できるかが大事なようです。

詰将棋なので桂馬だけで詰ますような形は分かりにくいので、少しでも慣れる必要があるようです。

▲3四桂に△同銀なら▲同歩で、ソフトの評価値+1108で先手優勢。

この手順は▲3四桂に△同銀▲同歩とした形ですが、後手玉は詰めろではありません。

そのような意味で、この瞬間に後手から厳しい手があれば形勢が逆転しそうな感じもします。

▲3四同歩でも先手玉が持ちこたえているというのが分かってないと指せないです。

▲3四歩に△8八龍なら▲7八銀△7六銀▲5八玉△7七歩▲4一角△7八歩成▲3二角成△同玉▲4一角で、ソフトの評価値+99972で先手勝勢。

▲4一角に△4三玉なら▲5二角成△同玉▲5三桂成△同玉▲4四金△同玉▲4六飛△3四玉▲3五歩△3三玉▲3四銀△3二玉▲4三飛成△2一玉▲3二金△1二玉▲2三龍まで詰みです。

この手順は▲5二角成から清算する手で、相手の金駒が少なくなるので考えやすいです。

ただし、▲4四金の捨て駒が少し難しくこの手が見えないとこの手順は選択できないようです。

▲5二角成では▲5三桂成からも詰みのようです。

▲5三桂成に△同金なら▲3二銀△3四玉▲2三銀不成△4三玉▲3二角成△5二玉▲6二金まで詰みです。

▲5三桂成に△同玉なら▲4四銀△同玉▲4六飛△3五玉▲3六金△3四玉▲4五銀△3三玉▲3四銀△同玉▲5二角成△2三玉▲4三飛成△3三歩▲4一馬△1二玉▲2三金△2一玉▲3二龍まで詰みです。

これらの手順はどこかで4四の地点で金駒の捨て駒をして▲4六飛の筋にもっていくのですが、これらが直ぐに浮かぶようにしたいです。

自分はこの手が簡単に見えないため別の手を選択しそうで、このようなことをすると逆転のきっかけになりそうです。

詰めろをかけて攻めの手を続けるのが参考になった1局でした。

玉の近くに龍がいても踏み込んで指す

上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で△8七飛成とした局面。ソフトの評価値+905で先手優勢。

駒割りは互角ですが、先手玉のすぐ近くで龍が成るというのはあまり見慣れない形です。

実戦は△8七飛成以下▲7八金寄△8三龍でソフトの評価値+609で先手有利。

この手順は玉の近くで龍ができたら危険なので追い返すのが普通と思い▲7八金寄から受けに回ったのですが、ソフトの候補手にも上がっていませんでした。

この形で先手が攻めにでるのは反動がきついと思うので、やや例外的な局面だったようです。

ソフトは▲7八金寄で▲5三桂成を推奨していました。

▲5三桂成に△7六歩なら▲8八銀△8六歩▲5二成桂△7五桂▲7八金で、ソフトの評価値+1814で先手優勢。

この手順は▲5三桂成と銀を取る手で踏み込みましたが、△7六歩が少し気になります。

△7六歩には▲8八銀と逃げた手が龍取りになるので△8六歩と手をつなぎます。

以下▲5二成桂に△7五桂と詰めろをかけますが▲7八金上と受けて先手優勢のようで、さすがに後手の攻めは無理筋のようです。

▲5三桂成に△7六歩が大丈夫と思うか危険と思うかで指し手が分かれるところで、直感や読みの精度が悪いとこのあたりで時間を使いそうです。

一番効率がいいのは▲5三桂成を考えて、以下△7六歩に▲8八銀で大丈夫と短い時間で判断できることです。

逆に一番時間の使い方がまずいのは、▲5三桂成を考えて▲8八銀に△8六歩で何となく先手玉がまだ危険と判断して結局別の手を選択することです。

自分はおそらくこれをやりがちで、気がついたら無駄なことを考えて時間を使ったというのが多いです。

自分の考えた手が指し手に現れないというのは相手もいるのである程度は仕方ありませんが、読んでも正確に対応すれば無理筋で実戦に現れなさそうな手順を丁寧に考えても時間の無駄になります。

特に切れ負け将棋などで時間を使う場合は要注意です。

▲5三桂成に△同金なら▲6二角で、ソフトの評価値+984で先手優勢。

この手順は△5三同金に▲6二角が見えづらいです。

▲6二角は金取りですが、△5二金と逃げる手が逆に角取りになります。

角を逃げて次に△7六歩と打たれると先手玉が危険に見えます。

そのような意味で▲6二角で▲7一角と遠くから角を打つと△5二金と逃げても角取りになりません。

ただし、▲7一角は角の利きが少なくなるので指しにくいです。

それでこのあたりも実戦だと時間を使いがちですが、▲6二角に△5二金なら▲8八歩△8五龍▲4四歩で、ソフトの評価値+1193で先手優勢。

この手順は▲8八歩に△7七龍なら▲同金△6二金▲同とがあります。

7二にと金がいるのが大きく、6二の角にひもがついていました。

何気ないところですが、このあたりも短い時間で判断できるようにしたいです。

▲6二角に△4一桂なら▲4二歩で、ソフトの評価値+1644で先手優勢。

▲4二歩に△同玉なら▲7八金上△8三龍▲5一銀△3一玉▲4二歩△8七桂▲同金△同龍▲4一歩成△2二玉▲5三角成で、ソフトの評価値+1691で先手優勢。

この手順は▲4二歩に△同玉なら▲7八金上として▲5一銀が△4二同玉とおびき寄せたっ効果です。

△4二同玉に▲5一銀~▲4二歩の攻め方がうまいです。

▲4二歩に△同金なら▲2三歩△1二桂▲7八金上△8五龍▲4五桂△5二金▲9五角成で、ソフトの評価値+2463で先手優勢。

この手順は△4二同金なら2筋が弱くなりますので▲2三歩と垂らします。

次に▲2四飛があるので△1二桂と受けましたが▲7八金上~▲4五桂~▲9五角成が手堅いです。

寄せがなければ確実な手で手を広げていくのがいいようです。

玉の近くに龍がいても踏み込んで指すのが参考になった1局でした。

歩をうまく使って攻める

上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で▲3三歩成とした変化手順の局面。ソフトの評価値+590で先手有利。

先手が2筋の歩を突き捨ててから▲3三歩成とただ捨ての歩成りをした形です。

以前▲3三歩成に△同金直や△同角や△同金右などを調べましたが、どれも先手が指しやすかったです。https://shogiamateur.com/?p=76018&preview=true

今回は▲3三歩成に△同桂の変化を調べます。

▲3三歩成以下△同桂▲4四歩△同銀右▲4五歩で、ソフトの評価値+642で先手有利。

この手順の△3三同桂は桂頭が狙われやすいので普通は指しにくい手になるのですが、後手がうまく対応して持ち駒に桂馬が入れば△7六桂があるので先手にとっても嫌な形です。

また後手の桂馬がいなくなっても、3三の地点は受けの駒の利きが多くしっかりしています。

先手は▲4四歩で▲3四歩は△4五桂でこの展開が自然に見えたのですが、以下△同桂▲同銀△3五歩▲8六飛で、ソフトの評価値+545で先手有利。

この展開も先手は悪くなさそうですが、▲3四歩はソフトの推奨手ではありませんでした。

理由は。ソフトは後手の3三の桂馬を捌かせるのが少し損と見ているのかもしれません。

後手は3三の桂馬がいなくても3三の地点は受けがよく利いているためです。

ソフトの推奨の先手の▲4四歩~▲4五歩という攻め方が盲点で、▲4五歩が浮かびにくいです。

4五の地点は桂馬や銀が進出することができるところですが、ここに歩を打つと駒が進出できなくなります。

そのような意味でやや重たい手の部類になります。

▲4五歩に△5三銀なら▲3四歩△2五桂▲2二角成△同金▲2五桂△同歩▲2三歩△3二金▲2二角で、ソフトの評価値+1600で先手優勢。

この手順の△5三銀には▲3四歩と桂頭を狙うのがいいようで、数手前に▲4五歩と打った効果で△4五桂は後手が桂損になります。

よって△2五桂としましたが、角を桂馬を捌いてから▲2三歩が激痛です。

▲2三歩に△同金なら▲3五桂のイメージです。

よって▲4五歩には△5五銀とします。

▲4五歩以下△5五銀▲同銀△同歩▲4四歩で、ソフトの評価値+790で先手有利。

この手順は5五の地点で銀交換になるのですが、次の▲4四歩が難しいです。

▲4四歩が難しいのは△4四同飛とすると△4九飛成~△4七銀や△4七歩のような筋が生じます。

飛車を成らせても大丈夫という読みがないと指せないです。

また数手前に▲4五歩と打ったばかりなので、▲4四歩と突き捨てるのが手の流れとして浮かびづらいです。

▲4四歩△同飛▲2三歩△同金▲5五角△4九飛成▲7三角成で、ソフトの評価値+1182で先手優勢。

この手順は後手は飛車を成れますが、先手は▲2三歩△同金と形を崩してから▲7三角成と桂得をする展開です。

先手優勢になっていますが、大会なのでここから先手が勝つのはそれなりに大変です。

▲7三角成以下△3五歩▲4六飛△同龍▲同馬△8八歩▲同玉△4五桂▲4四歩△3七桂成▲9一馬で、ソフトの評価値+1573で先手優勢。

この手順の△3五歩は▲3五桂を消した手ですが、▲4六飛と飛車交換を目指します。

後手は飛車交換から△8八歩~△4五桂と先手玉のコビンを狙う手です。

これも先手にとってかなり嫌な筋ですが、▲4四歩~▲9一馬で先手が指せているようです。

後手から△7六桂と打たれても▲7七玉として上部に逃げる形になると、後手も左側の攻め駒が少ないので先手が指せているようです。

歩をうまく使って攻めるのが参考になった1局でした。

歩を使った細かい攻めをする

上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で▲7五歩と歩を取った変化手順の局面。ソフトの評価値+446で先手有利。

この局面から後手が動く手は反動がきつかったので、今回は後手が受けに回る展開を調べてみます。

▲7五歩以下△9四歩▲4五歩△4二金右▲2四歩△同歩▲3三歩成で、ソフトの評価値+590で先手有利。

この手順の△9四歩は手待ちにも見えるのですが、角交換をしてからの▲9五角の筋を消した手です。

あまり考えずに△9四歩を見ていると意味がないように見えても、▲9五角の筋を消しているのでそれなりに意味はあるようです。

またゆっくりした展開になると△9五歩のような手も間に合ってくるかもしれません。

△9四歩に対して先手も待つ手が難しいので▲4五歩は自然です。

それに対して△4二金右としましたが、後手の玉のコビンを閉める手で価値は高い手だと思います。

玉のコビンがあいていると、先手の持ち駒に角が入ればいきなり角で王手という筋が生じます。

△4二金右に▲2四歩の突き捨てから▲3三歩成が浮かびにくいです。

▲2四歩の突き捨ては指したい手ですが、次の▲3三歩成は焦点の空成りなので浮かびにくいです。

歩を取って歩が成るのなら自然に浮かびますが、ただ捨ての歩成りなので読みが入ってないと指せないです。

▲3三歩成に△同金直なら▲2三歩で後手の角が取られます。

▲3三歩成に△同角なら▲2二歩でソフトの評価値+680で先手有利。

この手順の△3三同角は自然な手にも見えますが、▲2二歩の焦点の歩が浮かびにくいです。

▲2二歩に△同玉なら▲3四歩があります。

▲2二歩に△同金でも▲3四歩があります。

▲2二歩に△同角でも▲2三歩△3三角▲3四歩があります。

これらの手順は後手の金駒や角が取れる筋で、先手の持ち駒の歩が多いので成立する筋ですが実戦で実現するのは少ないので参考になります。

また▲2二歩に△3四歩は▲2一歩成で桂得になります。

これらより▲3三歩成に△同角は▲2二歩で後手が駒損になります。

よって▲3三歩成に△同金右を調べてみます。

▲3三歩成に△同金右なら▲4四歩△同銀右▲4五銀で、ソフトの評価値+615で先手有利。

この手順は△3三同金右と3筋と4筋を金駒で補強してきました。

先手は▲4四歩の取り込みから▲4五銀と金駒をぶつける形です。

自分が興味深く思ったのは、▲4五銀では▲4五桂だとどうなのかということです。

4五の地点に銀でいっても桂馬でいっても駒取りの手なので、そんなに違いがあるようには見えません。

しかし、▲4五桂はソフトの候補手にも上がっていませんでした。

▲4五銀で▲4五桂なら△3五歩▲3三桂成△同角▲1六飛△7六桂で、ソフトの評価値-330で後手有利。

この手順は▲4五桂に△3五歩▲3三桂成の展開は金と桂の交換で先手が駒得になります。

普通は攻めの桂馬と守りの金が交換になると攻めている方が駒得で優勢になるのですが、本局に関しては桂馬を渡して△7六桂と打たれると後手有利になってます。

先手が数手前に▲7五歩と歩を取った手を逆用している形で、この展開は後手に楽しみが多いようです。

よって▲4五銀とぶつけます。

▲4五銀は3七に桂馬の支えがあるので可能な手で、次に▲4四銀や▲3四歩と叩くのが狙いです。

また先手の飛車の横の利きも通るのが大きいです。

▲4五銀に△3五歩なら▲8六飛で、ソフトの評価値+702で先手有利。

この手順の△3五歩で△4五同銀なら▲4五同桂でさらに桂馬が活用できます。

これは後手がさらにだめになるので△3五歩と飛車取りで3筋を受けましたが、▲8六飛とぶつけて先手が指せるようです。

後手の1段玉が飛車に弱い形なのでこの手があるようで、以下△8五桂▲4四銀△同銀▲7六銀で、ソフトの評価値+871で先手優勢。

この手順は最後の▲7六銀が少し指しにくいですが、確実に桂得を狙って先手が指せているようです。

なお最初の局面図の▲3三歩成に△同桂とする展開はまた別の機会に調べます。

歩を使った細かい攻めをするのが参考になった1局でした。

受けに回って有利を拡大する

上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で▲7五歩と歩を取った変化手順の局面。ソフトの評価値+446で先手有利。

後手が△4五歩と角交換を目指すのは少し無理でした。https://shogiamateur.com/wp-admin/post.php?post=76008&action=edit

▲7五歩に対して△6四銀として金駒を攻めに使ってきた展開を調べてみます。

▲7五歩に△6四銀なら▲4五歩△8六歩▲同歩△7五銀▲4四歩△同角▲同銀△同銀▲7四歩で、ソフトの評価値+688で先手有利。

この△6四銀は次に△7五銀のような手を狙っていますので、先手は▲4五歩と仕掛けることになります。

▲4五歩は3七に桂馬を活用する意味では自然な手です。

後手は△8六歩▲同歩とさせてから△7五銀とスピードアップしてきましたが、▲4四歩と取り込みます。

△4四同角では△4四同銀もありますが、2二の角が重たくなるので△4四同角も自然です。

角交換をして▲7四歩とするのが鋭いです。

▲7四歩に△同飛なら▲6一角△6二金▲8三角成で、ソフトの評価値+758で先手有利。

この手順は▲6一角~▲8三角成が手厚く先手が指せているようです。

先手は角をもって相手玉をめがけて攻めるのでなく、後手の攻め駒を責める形でこのような手がうまいです。

▲7四歩で技がかかったかと思いましたが、後手からも歩を使った攻めをしてきます。

▲7四歩以下△8七歩▲同銀△7四飛▲7六歩で、ソフトの評価値+1066で先手優勢。

この手順は△8七歩として▲7三歩成なら△8八角と打つ狙いです。

先手玉の近くに馬ができる形はやや危険なので▲8七同銀としますが、そこで△7四飛が切り返しの手です。

△7四飛に▲6一角もありますが△8六銀の開き王手の筋が気になります。

先手の7八の銀を8七にさせることで、△7四飛~△8六銀の筋が生じました。

△7四飛に▲7六歩と受けたのですが、この手が見えにくいです。

後手が銀を前進させたいところに▲7六歩と打ってお手伝いをするので打ちにくいという意味ですが、先手は持ち駒に歩がたくさんあるのが大きいです。

▲7六歩に△同銀なら▲同銀△同飛▲7七歩△7四飛▲8三銀で、ソフトの評価値+1122で先手優勢。

この手順は銀交換をしてから▲7七歩と飛車取りで受けるのですが、後手は飛車に逃げ場所が難しいです。

後手の逃げる飛車の位置と後手玉に位置関係で、王手飛車がかかりやすくなっています。

△8六飛や△7五飛と逃げれば▲6四角の王手飛車があります。

△7四飛とすれば王手飛車が回避されたようですが、▲8三銀がありました。

▲8三銀に△7五飛なら▲6四角、△8四飛や△6四飛なら▲7五角があります。

これらの展開は相手の攻めに自然に対応したのですが、受けに回っても相手の攻めが少し無理気味なら受ける側が指せるようです。

自分の感覚だと攻められているので少し悪いと思いがちですが、その先入観を無くさないといけないようです。

悪いという先入観をなくすためにはそれなりに受けの手を考えていないといけないので、数手前から精度のいい読み筋が必要みたいです。

これがかなり難易度が高いのですが、このあたりの棋力も上げて指し手の幅を広くしたいです。

受けに回って有利を拡大するのが参考になった1局でした。

端角を打って攻め駒を責める

上図は、後手雁木に先手左美濃からの進展で▲7五歩と歩を取った変化手順の局面。ソフトの評価値+446で先手有利。

自分の感覚では▲7五歩と歩を補充するのは7六の地点に空間があくのと、いつでも△7七歩と歩を打たれる筋があるので指しにくいかと思っていました。

ただし、強い人は玉の近くの歩でも取ることから考えると何かで見たことがあり、それが印象に残っています。

ソフトも▲7五歩を推奨していたので、これからの展開を調べます。

▲7五歩に後手が△4五歩として暴れてくる手が考えられます。

▲7五歩に△4五歩なら▲2二角成△同金▲9五角△8三飛▲7四歩△8五桂▲7三歩成で、ソフトの評価値+1620で先手優勢。

この手順の△4五歩は角交換を目指して、持ち駒の角にしてから△2七角や△5五歩や△7七歩など暴れてくる狙いです。

2二の地点で角交換になると後手は△同玉でも△同金でも形が悪くなります。

△4五歩は悪手のようでだいぶ無理筋なのですが、先手も正確に対応しないと後手に手にされてしまいます。

角交換に△2二同金としましたが、そこで▲9五角が急所の一手だったようです。

後手の△8四飛△7三桂型には▲9五角と斜めのラインで攻め駒を責めるのが盲点です。

▲9五角△8三飛▲7四歩△8五桂▲7三歩成という展開は、相手の7筋の歩の突き捨てを逆用しています。

先手はと金を作ったのは大きいのですが、▲9五角がと金で一時的に隠れる形になり▲9五角の働きが気になります。

▲7三歩成以下△8一飛▲7二と△8三飛▲7三角成で、ソフトの評価値+1699で先手優勢。

この手順の△8一飛に▲7二と△8三飛▲7三となら△8一飛で千日手模様になります。

後手は飛車が8筋からずれると飛車が攻めに使いにくくなるので、8筋で辛抱しています。

▲7二と△8三飛に▲7三角成が決断の手になります。

▲7三角成で飛車と角の交換になる形ですが、後手が持ち駒の角2枚をもつことになり手番を握るのでこの瞬間は先手にとっても嫌な形です。

▲7三角成以下△同飛▲同と△2七角▲2六飛△3八角成▲8一飛△4二玉▲4五桂で、ソフトの評価値+2134で先手勝勢。

この手順は△2七角に▲2六飛△3八角成は自然ですが、次の▲8一飛が盲点です。

△3八角成に先に▲4五桂としてその後▲8一飛と打つのは、△4一歩と歩で受けられる形になります。

▲4五桂をする前に▲8一飛を先着して、後手に△4一歩と打たせないようにするのがうまいです。

以下△4二玉に▲4五桂で先手勝勢になっていますが、もう少し調べます。

▲4五桂以下△7七歩▲同桂△同桂成▲同銀△4四角▲5三桂成△同金▲3一銀△3二玉▲5一飛成で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。

この手順は△7七歩から清算して△4四角と飛車と銀の両取りの筋です。

先手としても気になる筋ですが、▲5三桂成と銀が取れるのが大きいです。

▲5三桂成に△同角だと△7七角成の筋がなくなって先手陣は楽になります。

よって△5三同金として▲3一銀△3二玉まで進みますが、最後の▲5一飛成が見えづらいです。

▲5一飛成は次に▲4二龍の詰めろですが、後手の持ち駒が桂馬だけなので受けにくいです。

後手の持ち駒に歩があれば△4一歩のような手はありますが歩切れです。

また▲5一飛成に△5二金なら▲同龍△同銀▲4二金まで詰みです。

なお▲5一飛成で▲2二銀成と金を取る手が最初に浮かびやすく△同玉でも△同角でも先手勝勢ですが、受けなしになる▲5一飛成が明快なようです。

端角を打って攻め駒を責めるのが参考になった1局でした。

角の利きをうまく使って攻める

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲3九金とした変化手順の局面。ソフトの評価値-529で後手有利。

後手が△5七桂打とした手に4九の金が▲3九金と逃げた形です。

先手玉は動けるところがなくかなり狭いのですが、後手も持ち駒が少なくうまく攻めないと相手に立ち直られてしまいます。

そのような意味で後手もプレッシャーがかかる局面です。

▲3九金に△5六角が見えますが、▲同飛△同銀▲7三角△6二飛▲6三歩で、ソフトの評価値+1068で先手優勢。

この手順は王手飛車の筋があり後手失敗です。

▲3九金の局面は後手の手番で、仮に後手がゆるい手を指して▲5五歩と取ってくれたら△7八角成を狙う手もありますが、相手は▲5五歩とは取ってくれません。

よって後手は何か方針を立てて攻めることになります。

▲3九金以下△3八歩▲同金△5六銀▲4六飛で、ソフトの評価値-806で後手優勢。

この手順は△3八歩と歩を叩く手ですが、3九の金を▲3八同金とさせることで4九の地点の利きを少し弱くします。

▲3八同金に△5六銀と出るのがやや盲点で、△6七歩成のような狙いはありますが6七の地点は攻め対受けが3対3なので微妙な形です。

▲4六飛は5六の銀がいなくなれば▲4五飛とできるのと、次に▲4五飛△同銀▲7三角のような狙いがあります。

そのような意味で、この局面も後手はプレッシャーがかかる形です。

▲4五飛以下△3七歩▲同銀△同桂成▲同金△4七銀打で、ソフトの評価値-1534で後手優勢。

この手順は▲4五飛に直前に△3八歩▲同金とさせたことで、△3七歩が金取りになります。

△3七歩に▲3九金とすればこれ以上後手の手がないように見えますが、△4七銀成▲同銀△7八角成があります。

△4七銀成に▲4五飛としても△5八成銀▲同玉△6九角▲5九玉△7八角成があります。

これらの手順は5六の銀に隠れている角がうまく活用できる展開で、5六の銀が邪魔駒だと分かれば浮かぶ手順です。

▲4五飛と取られても△5八成銀~△6九角の筋に早く気がつけるかが大事で、局後のソフトの検討だとなるほどと分かるのですが、これが実戦だと意外とハードルが高く自分は多分指せないような気がします。

よって△3七歩に▲同銀として以下△同桂成▲同金と進みますが、そこで△4七銀打が指しにくいです。

△4七銀打では数の攻めで△6七銀打が最初に浮かぶのですが、5六の銀がいなければ△7八角成の筋があることに気がつけば△6七銀打はやや重たい攻めです。

重たい攻めというのは駒がだぶったりして盤上に残ることがあるので、筋が悪いというケースがあります。

△4七銀打と反対側から銀を使って攻めることで、角や銀や桂馬がうまく機能するようです。

△4七銀打以下▲同金△同銀成▲同角△7八角成で、ソフトの評価値-2519で後手勝勢。

このような展開になると駒が捌けて馬ができる形なので後手成功のようです。

角の利きをうまく使って攻めるのが参考になった1局でした。

継ぎ桂で手を作る

上図は、先後逆で角換わりからの進展で△5七桂打とした変化手順の局面。ソフトの評価値-529で後手有利。

先手から▲5五歩と銀を取ってくれると△7八角成と金を取って馬を作ることができるのですが、相手から銀を取ってもらわないとこの筋は成立しません。

また△5七桂打で△5六角と金取りに出る手もありそうですが、▲同飛△同銀▲7三角△6二飛▲6三歩があります。

△5七桂打で△5六銀もありそうですが、▲4六飛とされて次に▲4五飛△同銀▲7三角を狙われます。

厳密には△5六銀▲4六飛△4四金で後手も指せそうですが、△5六銀はソフトの候補手にも上がっていませんでした。

△5七桂打は全く見えない手で、継ぎ桂を打つことで6五の桂馬にも活用できるようになります。

理屈上はこのようになりますが、これで攻めが繋がるかが気になります。

△5七桂打に▲同銀右なら△同桂成▲同銀△6七銀▲同金△同歩成▲同角△6六歩▲7八角△6七金▲4六銀打で、ソフトの評価値-1294で後手優勢。

この手順の△5七桂打に▲同銀として清算する手は普通にありそうで、銀と桂桂の交換になります。

後手は銀を取ったので△6七銀と打ち込むのが狙いです。

このような手は分かりやすいのですが、再度清算してから△6六歩~△6七金と打ち込みます。

気持ちのいい攻めですが後手の持ち駒はなくなったので、ぎりぎりの攻めともいえそうです。

△6七金に先手は受けづらいと思っていましたが▲4六銀打という手がありました。

ここからの展開は自分は浮かびませんでした。

▲4六銀打以下△同銀▲同飛△2七角成で、ソフトの評価値-1539で後手優勢。

この手順の△4六同銀は自然ですが、▲4六同飛が浮かびませんでした。

▲4六同銀が最初に浮かんだのですがこれは△7八金▲4五銀△5七銀で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△7八金としてお互いに角を取り合う展開ですが、△5七銀が詰めろで▲4八金としても△6八金▲4九玉△4八銀成▲同玉△3七角▲3九玉△2六角成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

自分は△7八金と角を取ってもそっぽにいく感覚があまり好きではなかったのですが、△5七銀があれば先手玉を寄せきれそうです。

よって▲4六同飛ですが、次の△2七角成も最初に浮かびませんでした。

△2七角成では△5七金と銀を取っての詰めろが自然かと思ったのですが、以下▲6八銀△同金▲同玉△6七銀▲同角△7九銀▲5七玉△6七歩成▲同玉で、ソフトの評価値-754で後手有利。

この手順の△5七金に▲6八銀と打ちのが意外と面倒な手で、清算して△6七銀としてもまだ先手玉を寄せきるまでにはなっていません。

あまりゆっくりした手を指すと▲4五飛~▲7三角があるので後手も忙しいです。

自分から忙しくする展開はよくないということで△2七角成と力をためる手がありました。

△2七角成は角取りから逃げて馬を作る手ですが、次に△7八金と△5七金と△3七馬の狙いがあり先手は受けづらいです。

指されてみればなるほどですが、寄せは最短距離をめざせばいいという訳ではないようで、相手の受けも考える必要があります。

実戦詰将棋だと詰みがあれば詰み手順を考えることになりますが、寄せの場合は相手の指し手も少し複雑になるのでこのあたりの読みの精度がよくないと形勢が振り出しに戻りそうです。

△5七桂打に▲同銀右を調べましたが、別の機会に▲3九金という手も調べてみたいと思います。

継ぎ桂で手を作るのが参考になった1局でした。