上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲3七金とした局面。ソフトの評価値-1379で後手優勢。
この形は後手の3枚穴熊に対して先手は2枚なのと、後手が手番を握って攻めているので後手優勢のようです。
ただし、後手の攻め駒が飛車と金と香車の3枚なのでやや細く少しでも戦力を増やして攻めを継続したいです。
実戦は△4七香成▲同銀で、ソフトの評価値-642で後手有利。
この手順は△4七香成ですが▲同銀で5筋にいた銀が受けに利いてきました。
後手から△4八金とか△3五香などうまくいけば攻めが継続できそうですが、現状は歩切れなのでやや攻めが単調です。
△4七香成では△4五歩がありました。ソフトの評価値-1328で後手優勢。

この手順の△4五歩は歩を補充する手ですが、この瞬間は少しぬるいようにも見えます。
悪く言えばぬるいのですが、別の言い方だと力をためた手と言えそうです。
後手は歩切れだったのが歩を補充できるので見た目以上に大きかったです。
歩が入ったことで次の狙いは△3六歩▲同金△3八龍で、△3六歩と打たれる形はほぼ終了形なので先手は何か受けることになります。
△4五歩に▲3三歩成△同角▲3九歩なら△3六歩▲同金△4七香成で、ソフトの評価値-1986で後手優勢。
この手順は先手は3筋の歩を成り捨てて▲3九歩と底歩で受ける形ですが、△3六歩が先手の金を無力化にする手で▲同金△4七香成で技がかかりました。
△4五歩に▲3三歩成△同角▲3六歩なら△4七香成▲同銀△4六香▲4八香△4七香成▲同香△4六歩▲同香△4七銀▲同金△3八龍▲3七金△同龍▲同銀△3八歩▲2八銀打△6九飛で、ソフトの評価値-3110で後手勝勢。
この手順の先手は3筋の歩を成り捨てて▲3六歩は敵の打ちたいところに打てを実行した手ですが、△4七香成~△4六香が厳しいです。
手数はかかりますが△3八歩などのと金攻めを狙う手など安い駒で攻めるのが効率的で、相手の金駒を少しずつ少なくしていけばいいようです。
△4五歩以下▲8八飛△9五角▲3三歩成△同金▲3九歩△7七角成▲8一飛成△4八金で、ソフトの評価値-1638で後手優勢。

この手順は興味深い手で、先手の飛車が龍になる展開は全く浮かびませんでした。
▲8八飛は狙われそうな飛車を逃げる手で、△3六歩に▲3八金と引くスペースを作りました。
▲8八飛に△9五角が遊んでいる角を活用する手で、攻めを急いでいません。
力をためる手で敵陣に馬を作って攻めを増す狙いです。
先手は3筋の歩を成り捨ててから▲3九歩と辛抱する手で、ここに歩が入る形はある程度粘りが利きます。
▲3九歩に△7七角成が不思議な手でわざわざ龍を作らせる展開ですが、8八の飛車は2段飛車で受けに利いていたので馬を作って受けをそらす手でした。
▲8一飛成としますが、△4八金と張り付くのが穴熊には有効な攻めのようです。
△4八金は△4七香成や△3六歩や△3八歩のような手を含みにしており、3九の歩がいないような形になれば先手の穴熊はさらに弱体化します。
△4八金以下▲4六香△3六歩▲2七金寄△3九金▲同銀△同龍▲2八金打△3七銀▲3八歩△2八銀成▲同金△5五馬▲同馬△3七歩成▲同歩△2七桂▲同金△3八金で、ソフトの評価値-99997で後手勝勢。
△4八金以下は手数が少し長いですが、後手は△3六歩と攻めの拠点を作って3九の歩を取り切ってから攻める展開です。
取って埋めてという穴熊ならではの粘り方ですが、最後の△3七歩成~△2七桂~△3八金の寄せ方が鋭いです。
△3八金に先手の持ち駒に金があれば▲2八金打と粘ることができますが、△3八金で次の△2九龍を防ぐ手がないので後手勝勢です。
歩を補充して攻め駒を増すのが参考になった1局でした。

















