継ぎ桂で手を作る

上図は、先後逆で角換わりからの進展で△5七桂打とした変化手順の局面。ソフトの評価値-529で後手有利。

先手から▲5五歩と銀を取ってくれると△7八角成と金を取って馬を作ることができるのですが、相手から銀を取ってもらわないとこの筋は成立しません。

また△5七桂打で△5六角と金取りに出る手もありそうですが、▲同飛△同銀▲7三角△6二飛▲6三歩があります。

△5七桂打で△5六銀もありそうですが、▲4六飛とされて次に▲4五飛△同銀▲7三角を狙われます。

厳密には△5六銀▲4六飛△4四金で後手も指せそうですが、△5六銀はソフトの候補手にも上がっていませんでした。

△5七桂打は全く見えない手で、継ぎ桂を打つことで6五の桂馬にも活用できるようになります。

理屈上はこのようになりますが、これで攻めが繋がるかが気になります。

△5七桂打に▲同銀右なら△同桂成▲同銀△6七銀▲同金△同歩成▲同角△6六歩▲7八角△6七金▲4六銀打で、ソフトの評価値-1294で後手優勢。

この手順の△5七桂打に▲同銀として清算する手は普通にありそうで、銀と桂桂の交換になります。

後手は銀を取ったので△6七銀と打ち込むのが狙いです。

このような手は分かりやすいのですが、再度清算してから△6六歩~△6七金と打ち込みます。

気持ちのいい攻めですが後手の持ち駒はなくなったので、ぎりぎりの攻めともいえそうです。

△6七金に先手は受けづらいと思っていましたが▲4六銀打という手がありました。

ここからの展開は自分は浮かびませんでした。

▲4六銀打以下△同銀▲同飛△2七角成で、ソフトの評価値-1539で後手優勢。

この手順の△4六同銀は自然ですが、▲4六同飛が浮かびませんでした。

▲4六同銀が最初に浮かんだのですがこれは△7八金▲4五銀△5七銀で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△7八金としてお互いに角を取り合う展開ですが、△5七銀が詰めろで▲4八金としても△6八金▲4九玉△4八銀成▲同玉△3七角▲3九玉△2六角成で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

自分は△7八金と角を取ってもそっぽにいく感覚があまり好きではなかったのですが、△5七銀があれば先手玉を寄せきれそうです。

よって▲4六同飛ですが、次の△2七角成も最初に浮かびませんでした。

△2七角成では△5七金と銀を取っての詰めろが自然かと思ったのですが、以下▲6八銀△同金▲同玉△6七銀▲同角△7九銀▲5七玉△6七歩成▲同玉で、ソフトの評価値-754で後手有利。

この手順の△5七金に▲6八銀と打ちのが意外と面倒な手で、清算して△6七銀としてもまだ先手玉を寄せきるまでにはなっていません。

あまりゆっくりした手を指すと▲4五飛~▲7三角があるので後手も忙しいです。

自分から忙しくする展開はよくないということで△2七角成と力をためる手がありました。

△2七角成は角取りから逃げて馬を作る手ですが、次に△7八金と△5七金と△3七馬の狙いがあり先手は受けづらいです。

指されてみればなるほどですが、寄せは最短距離をめざせばいいという訳ではないようで、相手の受けも考える必要があります。

実戦詰将棋だと詰みがあれば詰み手順を考えることになりますが、寄せの場合は相手の指し手も少し複雑になるのでこのあたりの読みの精度がよくないと形勢が振り出しに戻りそうです。

△5七桂打に▲同銀右を調べましたが、別の機会に▲3九金という手も調べてみたいと思います。

継ぎ桂で手を作るのが参考になった1局でした。

少し指しにくい踏み込み方

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲5八角と引いた局面。ソフトの評価値-510で後手有利。

後手が△6六歩と打った手に6七の角が▲5八角と引いた形です。

後手の角と銀が働いて6六に攻めの拠点の歩ができたので後手が少し指せているようです。

ただし、ここから形勢をさらによくしようとするのが意外と難しいです。

実戦は▲5八角に△5六銀だったのですが以下変化手順で▲4六飛で、ソフトの評価値-455で後手有利。

この手順の△5六銀は次に△6七歩成を狙って数の攻めでどうかと思っていましたが、変化手順で▲4六飛とする手がありました。

▲4六飛はいつでも▲4五飛とできる形なので5六の銀を動かしづらいです。

▲4六飛に△6七歩成なら▲同金△同銀成▲4五飛△5八成銀▲同金△5六角▲5五飛で、ソフトの評価値+1929で先手優勢。

この手順は後手の指し方がまずいのですが自分が最初に浮かんだ手で、後手が△6七歩成から殺到するのを考えました。

清算して△5六角で次に△4五角と△8九角成が受けづらいのでどうするのだろうと思っていると、▲5五飛という切り返しの手がありました。

この展開は▲5五飛が見えるどうかが大事で、▲5五飛の受けがあるので後手の攻め方はまずいと早い段階で読みの中で気がつけるかどうかで展開が全く違うようです。

自分の場合は、頭の中で△5六角の時点でも▲5五飛がソフトに指摘されるまで分かっていなかったのでまだまだのようです。

これが盤面だったら▲5五飛が見えていたのかもしれませが、それでは遅すぎです。

なお▲4六飛には△4四金をソフトは推奨しており、以下▲6六銀でまだ後手が指せているようですがいつでも▲4五飛の筋があるので後手が気を使うのは変わらないようです。

△5六銀では△6五桂がありました。

△6五桂▲6八銀△8六歩▲同歩△5七桂打で、ソフトの評価値-572で後手有利。

この手順の△6五桂ですが、遊んでいる桂馬を5段目に銀取りで活用する手で味がいいです。

ただし、後手玉の位置と飛車の位置でいつでも▲7三角の王手飛車の筋があるのが気になります。

それを承知の上で踏み込んで指すようです。

▲6八銀と引いた手に△8六歩▲同歩までは浮かびますが、次の△5七桂打が見えづらいです。

△5七歩のような手であれば浮かびやすいのですが、2歩のため打てません。

また持ち駒に香車があれば△5七香のような直接的な手を考えるかもしれませんが、5七の地点での2枚替えになるので躊躇しがちです。

そのような意味で△5七桂打はさらに価値の高い桂馬で踏み込んだのですが、成算がないと指せない手です。

成算を持って指すのか、仕方なく指すのかなど色々なケースがありそうですが、ここに目がいく必要があるようです。

△5七桂打が見えていないと△6五桂は指しづらいということで難易度が高いです。

△5七桂打からの展開はまた次回調べてみたいと思います。

少し指しにくい踏み込み方が参考になった1局でした。

駒を引いてカウンターを狙う

上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲4五桂と打った局面。ソフトの評価値+100で互角。

△4六歩と突いた手に▲4五桂と打った形で、▲4五桂は飛車取りを受けた手で金取りでもあります。

次に▲3三桂成には△3六角とする手があり、以下▲4三成桂と駒の取り合いになり先に先手が駒得をするので後手はそれを避けるのが普通です。

対局中は乱戦になって後手が面白くなったかと思っていましたが、現状は互角だったようです。

実戦は▲4五桂以下△4四銀直▲4六歩で、ソフトの評価値+592で先手有利。

この手順は△4四銀直として次に△4五銀を狙いましたが、▲4六歩と桂馬を歩で支える形になりました。

対局中は先手の飛車の横利きが止まって何か手がありそうな気もしましたが後手は歩切れなので意外と忙しいようです。

先手から▲2六歩や▲3四歩や▲3九飛~▲3三桂成を狙うなどがありそうです。

なお実戦は▲4六歩以下△6五歩▲同歩△7三桂に以下変化手順で▲3四歩△4三金▲3九飛で、ソフトの評価値+686で先手有利。

この手順は後手が桂馬の活用を目指したのに対して、先手は3筋の歩を伸ばす形で▲3三歩成を狙えば先手が指せていたようです。

後手の△6五歩~△7三桂を過大評価していたようです。

△4四銀直では△4七歩成がありました。

△4七歩成▲同銀△3二金▲3四歩△4四銀引で、ソフトの評価値+118で互角。

この手順の△4七歩成は歩切れを解消する手で、これが自然だったようです。

▲4七同銀に△3二金が自分の感覚では指しにくいです。

▲3四歩と伸ばしたときに▲3三歩成を受けにくいという意味ですが、△4四銀引という手がありました。

この△3二金~△4四銀引と駒を引いて受けに使うのが、自分の感覚ではなかなか見えないです。

3三の金は引くより△4四金と出るような形をイメージしていたので、根本的な感覚がソフトと合っていません。

また5五にいる銀は攻めに使いたいという意識があるので、引いて受けに使うという発想あがありませんでした。

これらは後手は駒を前進して攻め合いを目指しても、先手の3筋からの攻めが厳しいので後手がまずいということのようです。

△4四銀引の局面も後手から気になる手があります。

△4四銀引に▲3三歩成なら△4五銀▲4三と△3六銀▲5三と△4七銀成で、ソフトの評価値-900で後手優勢。

この手順は▲3三歩成から3筋突破を目指しますが、△4五銀が桂馬を補充しての飛車取りになります。

お互いに玉頭に成り駒ができる形ですが、この展開は後手優勢のようです。

△4四銀引に▲4六歩なら△4五銀▲同歩△5五桂で、ソフトの評価値-78で互角。

この手順は▲4六歩には△4五銀以下銀と桂馬の交換から△5五桂でいい勝負のようです。

先手は玉と飛車と角が接近した形なので、後手から何か技がかかりやすそうな局面になっています。

6七の角がいなければ△4五角と飛車取りで角が捌けるようなイメージです。

形勢は互角のようですが、この展開なら後手も実戦よりはるかによかったです。

△4四銀引というのは3三の地点の補強と同時に、△4五銀とする含みのある手だったようです。

駒を引いてカウンターを狙うのが参考になった1局でした。

あきらめずに何か手をひねり出す

上図は、先後逆で相居飛車から▲3四龍とした局面。ソフトの評価値+48で互角。

この局面はある程度予想された形だったのですが、次の▲4五桂や▲2五桂や▲3六龍の受け方が全く分かりませんでした。

後手の持ち駒は角や桂馬などで受けに使いにくい駒かと思っていました。

実戦は△5六角▲4五桂で、ソフトの評価値+717で先手有利。

この手順の△5六角はとりあえず飛車取りの角を打って考える時間を稼ごうと思ったのですが、▲4五桂と打たれました。

龍取りを防ぎつつ▲4五桂と角取りに打たれて将棋がほとんど終わったのかと思いました。

このあたりは手が見えておらず▲4五桂と打たれた局面は、後手が悪いながらもまだ粘る手はあったようです。

自分の場合は受け損なうとあきらめが早いようですが、これはまた別の機会に調べてみます。

△5六角では△4二桂がありました。

△4二桂▲3六龍△8四桂▲7七金△7六歩▲6七金寄△9七香成で、ソフトの評価値+123で互角。

この手順は△4二桂と桂馬を受けに使う手ですが、このような受け方は全く見えていませんでした。

持ち駒に金駒があれば自陣に埋めるような手は浮かびやすいのですが、桂馬という駒はあまり受けに役立つことが少ないイメージなので考えにくいです。

▲3六龍と逃げられて相変わらず▲4五桂や▲2五桂や▲3四歩や▲3七龍など先手は指したい手がたくさんあるのですが、この瞬間に△8四桂と打つのが盲点でした。

受けてもきりがないから攻めるということですが、受けばかりの左側だけを見てはいけなかったようです。

盤面全体を見て浮いている金があるので△8四桂とします。

▲7七金に△7六歩と攻めの拠点を作ってから▲6七金寄に△9七香成と9筋に香車が成り込みます。

この△9七香成もぱっと見でどの程度厳しいのかが分かりにくいのですが、次に平凡に△8八成香としても▲同玉で続きません。

△9七香成以下▲2五桂△8七成香で、ソフトの評価値+76で互角。

この手順の▲2五桂ですが、部分的に後手は受けがないような形です。

また攻める手もなさそうな感じですが、△8七成香とする手がありました。

このような手が見えるのと見えてないので全く気持ちの持ち方が違ってきます。

ぱっと見で▲2五桂であきらめモードになりそうですが、何か手がないかを考えないといけないようです。

△8七成香に▲9二香成なら△7八成香▲同玉△9六角で、ソフトの評価値-1556で後手優勢。

この手順の▲9二香成なら△7八成香~△9六角が激痛で、先手は合駒が悪いので後手優勢のようです。

△8七成香に▲3三桂成なら△9九飛成▲8九銀△同龍▲同玉△9八銀▲7九玉△7八成香▲同玉△9六角▲8七香△同銀不成▲6九玉△7八銀不成▲5八玉△5六金▲同金△6九銀不成▲5七玉△5八金▲6七玉△7八角成まで詰みです。

この手順は▲3三桂成には△9九飛成が厳しく以下先手玉が詰みとなりました。

▲8九銀で▲8九角としても△7八成香~△9六角の筋で詰みです。

△8七成香以下▲9四歩△同飛▲9五歩△同飛▲9六歩△3五歩▲同龍△2四角打で、ソフトの評価値-281で互角。

この手順の▲9四歩からの連打の歩は浮かびにくいのですが、先手はできるだけ9筋の香車は下段の形で受けたい意向です。

後手も△3五歩~△2四角打と攻防の角を打っていい勝負のようです。

最初の局面図からこのような難しい形になるとは全く思っていませんでした。

あきらめずに何か手をひねり出すのが参考になった1局でした。

桂馬を意外なところに打って受ける

上図は、先後逆で相居飛車から▲2三桂成とした局面。ソフトの評価値-52で互角。

この瞬間の駒割りは後手の角得ですが、3三の銀と4六の銀が取られそうな形です。

対局中は少し後手が悪いのかと思っていましたがいい勝負だったようです。

▲2三桂成の局面は先手から▲3三桂成△同角▲2三飛成△3二金というのが浮かぶのですが、この局面の形勢があまり分かっていませんでした。

その後地味に▲4六歩と銀を回収されるのも気になりました。

それで▲2三桂成に△3七銀不成としたのですが、これがあまりよくなかったようです。

実戦は▲2三桂成以下△3七銀不成▲3三成桂△同角▲2三飛成△3二金▲3四龍で、ソフトの評価値+48で互角。

この手順は△3七銀不成が銀を逃げつつ飛車取りなので駒損にはならないと思いました。

しかし先手から飛車を成って▲3四龍とした形は後手陣の薄さが気になります。

▲2五桂や▲4五桂や▲3六龍のような手です。

形勢はこれでも互角だったのですが、これらの受け方がぱっと見で見えにくく後手が指しこなすのが結構難しいです。

また3七の銀の働きがいまひとつなのも気になります。

△3七銀不成では△3七歩成がありました。

▲2三桂成以下△3七歩成▲3三成桂△同角▲2三飛成△3二金▲3四龍△4二桂で、ソフトの評価値-706で後手有利。

この手順は△3七歩成とする手ですが、現実的にと金ができると厚みがあるように見えます。

先手玉からは遠いと金ですが、うまくすれば後手玉が上部脱出の形や先手玉の寄せの挟撃で役に立つかもしれません。

ここにと金ができると、将来4六の銀が取られてもあまり薄さを感じません。

先手は飛車が成って▲3四龍とする形ですが、次の△4二桂の受けが見えにくいです。

後手の持ち駒に金駒があれば自陣に埋めるような手も浮かぶのですが、自陣に桂馬を埋めて龍取りで受けるというのがなかなかの手のようです。

ただしこの局面も先手が指したい手がたくさんあります。

△4二桂に▲2三桂なら△2二玉で、ソフトの評価値-496で後手有利。

この手順は▲2三桂に△4一玉なら▲3三龍~▲7四角のような狙いがあるのですが、△2二玉とした形が次に△3四桂の龍取りなので先手が忙しいです。

△4二桂に▲4五龍なら△8四桂▲7七金引△7六歩▲6七金寄△3六角▲4六龍△4七角成で、ソフトの評価値-829で後手優勢。

この手順は▲4五龍とした手が次に▲3四歩や▲4六龍などが気になって受けの手ばかりを考えていましたが、△8四桂がありました。

適当な受けが見えない場合は攻め合いにするというのが見えてなかったです。

後手は△8四桂~△7六歩と攻めの拠点を作ってから△3六角~△4七角成も見えづらいです。

後手は部分的に銀を取られますが、▲3四歩を防ぐのと△4七角成と手厚く馬を作って後手が指せているようです。

△4二桂に▲3三龍なら△同金▲4五桂△5八角▲6九角△同角成▲同玉△4七とで、ソフトの評価値-1649で後手優勢。

この手順は▲3三龍から決めにくる手ですが、▲4五桂に△5八角と詰めろをかけるのが鋭いです。

▲6九角の受けには角交換から△4七とが詰めろで後手優勢です。

これらの手順を見ると△4二桂と受けた形は思ったよりも耐久性がありそうです。

桂馬を意外なところに打って受けるのが参考になった1局でした。

攻めの銀を左側に使う

上図は、先後逆で相居飛車から▲6六銀とした局面。ソフトの評価値+241で互角。

先手の矢倉に後手が左美濃の急戦形で、△6五桂と跳ねた手に7七の銀が▲6六銀とした形です。

先手から▲3四歩と取り込まれているのと先手は4枚の矢倉なので後手が悪いのかと思っていましたが、この局面は互角だったようです。

このあたりの形勢判断というのは少し難しいです。

実戦的には先手か勝ちやすいようなイメージがあったのですが、先手も8八の歩が壁になっているのでいい勝負だったようです。

対局中はとりあえず後手は攻めにないといけないと思い△7六歩としましたが、これはあまりよくなかったようです。

△7六歩以下▲5五歩に変化手順で△3六歩▲5四歩△3七歩成▲同角で、ソフトの評価値+344で先手有利。

この手順は△7六歩と歩を取り込むと▲5五歩と銀取りに歩を突く手があり、部分的には後手は銀が取られる形になります。

3七に桂馬がいると△4五銀とすることができません。

△3七歩成で後手は桂馬を取り返すことができるので銀と桂馬の交換になりますが、さっぱりした形になると3四の歩がいきてきそうです。

このような局面ではもう少し後手は複雑な指し方をすべきだったようです。

△7六歩では△3六歩がありました。

△3六歩▲2五桂△4五銀で、ソフトの評価値+196で互角。

この手順の△3六歩は攻め駒を責める手ですが、▲2五桂と跳ねさせることでお手伝いのようなイメージもあります。

ただし、▲2五桂に△4五銀とするのがなかなかの手で、左美濃の形では△4五銀と相手の玉と反対側に銀を使うケースがたまにあります。

このような手はうっかりしやすく、先手の4六の角がいなくなると△3七歩成と飛車取りにと金ができます。

ここにと金ができると8八の歩が壁になっているので、将来寄せの駒として役に立つ可能性があります。

△4五銀以下▲5五銀△2二角▲3三桂成△同桂▲同歩成△同角▲2五桂△4六銀▲3三桂成△同銀▲4六歩△8二飛で、ソフトの評価値+313で先手有利。

この手順の▲5五銀以下は先手が攻めに出る手で、先手は銀と桂馬の交換で桂馬が捌けました。

また▲2三飛成とする筋の残っているので先手が指せそうですが、△8二飛と回った局面はまだあやがたくさんありそうです。

後手は8筋を抑えていたので△8二飛として△8七桂が狙いです。

また△3七歩成と飛車取りのと金を作る手もあるので、実戦的にはまだまだ戦えそうです。

△8二飛に▲7一銀なら△8一飛▲6二銀成△8七桂▲6九玉△3七歩成▲2三飛成△1四角で、ソフトの評価値-872で後手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、▲7一銀は最初に浮かんだ手で悪手だったようです。

▲7一銀には△8一飛と金を見捨てるのが盲点で、▲6二銀成には△8七桂~△3七歩成が激痛のようです。

▲2三飛成の詰めろには△1四角が王手龍取りでぴったりのようで、このような手の見え方も身につけたいです。

攻めの銀を左側に使うのが参考になった1局でした。

角と金駒を使った攻め方

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲4七同金と歩を取った局面。ソフトの評価値-1202で後手優勢。

対局中は有利を意識しており、うまく攻めれば先手玉が寄りそうなイメージはありました。

優勢というのはうまく指せば勝勢に近づくのでうまく指したいところです。

実戦は△5九銀で、ソフトの評価値-1174で後手優勢。

この△5九銀というのは不思議な手で、自分の使っているソフトの候補手の1つとして上がっていましたが将棋AIでは悪手でした。

これはたまにある最善手は1つだけで、それ以外は評価値が下るというケースのようです。

△5九銀でもソフトは約30位下がるだけですが、AIだと悪手判定になるようです。

ソフトとAIの区別は自分は明確には理解できていませんが、市販されているものであればソフトでそれ以外の比較的新しくダウンロードできるものや動画中継などの評価値がAIかと思っています。

自分の将棋ソフトよりAIの方が指し手の精度がはるかに高いはずです。

そのためAIの方が勉強になるという考え方が自然ですが、昔から使っているソフトの方がなじみやすいのでソフトで検証しています。

AIは表面上の指し手のみの検証だけで利用しています。

今回はAIが推奨していた△4七同金を将棋ソフトで検証します。

△4七同金▲同飛△5六角で、ソフトの評価値-1271で後手優勢。

△5六角に▲4一飛成なら△2九金▲1八玉△4二飛で、ソフトの評価値-3132で後手勝勢。

この手順は▲4一飛成と飛車は成られますが△2九金~△4二飛が決め手で、後手の持ち駒に飛車が入ると△2八飛以下即詰みです。

△5六角に▲5七飛なら△2九金▲1八玉△2八銀で、ソフトの評価値-3124で後手勝勢。

この手順は△2八銀が詰めろで、次に△1九金▲2八玉△2九角成▲1七玉△1六香▲同銀△1八馬までの詰めろで後手勝勢です。

△5六角に▲4八飛なら△2九金▲1八玉△3九銀▲6八飛△4八歩▲1四歩△1六歩で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

この手順は△4八歩と△1六歩が鋭く、この手が見えないと少し難しそうで自分は見えていませんでした。

△5六角に▲4九飛なら△4六歩で、ソフトの評価値-1088で後手優勢。

この手順の▲4九飛は2九の地点の補強です。

後手は△2九金と打てる形にしたいのですが、継続手として△4六歩がありました。

△4六歩は次に△4七歩成が狙いで、▲同飛なら△2九金と打たれます。

△4六歩に▲4八歩なら△5八金で、ソフトの評価値-1544で後手優勢。

この手順は▲4八歩には△5八金として飛車が逃げれば△4八金~△4七歩成の筋が生じます。

△4六歩に▲3八銀なら△4七銀▲4八歩△3八銀成▲同銀△5八銀▲7九飛△4七歩成▲同歩△同銀成▲同銀△同角成▲3八銀△4六歩▲3九金△4八銀で、ソフトの評価値-1424で後手優勢。

この手順は▲3八銀と埋めた手には△4七銀と攻め駒を増やすのがいいようで、以下清算して▲3八銀の馬取りには△4六歩と攻め駒を増やすのが継続手のようです。

△4六歩に▲5七金なら2通りの手がありそうです。

1つは▲5七金に△2九金です。

△2九金▲同飛△同角成▲同玉△5九飛▲4九歩△5七飛成▲4八金で、ソフトの評価値-1093で後手優勢。

この手順は△2九金と1枚捨てて飛車を取る手で、少し指しにくいところはあります。

△5九飛に▲4九歩が細かい受けで、以下が後手が指せているようですがまだ寄りまで手数はかかりそうです。

もう1つは▲5七金に△4七歩成です。

△4七歩成▲同金△5八銀▲5六金△4九銀不成▲5七金△4八飛▲3八銀打△7八飛成で、ソフトの評価値-1132で後手優勢。

この手順は△4七歩成と成り捨ててから△5八銀で、攻めとしてはこちらの方が軽いようです。

以下飛車を△4八飛と狭いところに打って△7八飛成とするのが興味深い指し方です。

角と金駒を使った攻め方が参考になった1局でした。

盤上を手厚くする手を指す

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲6六角とした局面。ソフトの評価値-507で後手有利。

△8七歩と打った手に8八の角が▲6六角とした形です。

対局中は先手の飛車と角が狙われやすい形なので後手が少し指しやすいかと思っていました。

実戦は▲6六角以下△6五金▲5七角△5六金▲1三角成△同銀で、ソフトの評価値-95で互角。

この手順の△6五金~△5六金は抑え込みに出た手ですがやや前のめりになりすぎたようで、▲1三角成とされるのが見えていませんでした。

部分的には角と香車の交換ですが、穴熊も結構薄い形なので互角になったようです。

△6五金では△6五歩がありました。

△6五歩に▲7五角なら△7四歩▲3九角△5六歩で、ソフトの評価値-572で後手有利。

この手順は▲7五角には△7四歩とするのがいいようで、以下△5六歩の取り込みが大きく後手が指せているようです。

▲3九角では▲5七角として△5六歩なら▲1三角成△同銀とする手順もありそうでこれも後手にとっては嫌な手ですが、先手は将来▲2五桂と跳ねると△4六角の王手飛車の筋があるので意外と手が限られているようです。

△6五歩▲5五角△同金▲同歩で、ソフトの評価値-710で後手有利。

この手順は△6五歩▲5五角とする手で、以下角と金の交換になります。

▲5五同歩で後手の手番になりますが、後手に有力な手が2通りありました。

1つは△5六歩です。

▲5五同歩以下△5六歩▲6五飛△5七歩成▲1四歩△同香▲1二歩△同玉▲2五銀△1三銀打で、ソフトの評価値-997で後手優勢。

この△5六歩は歩の裏側に歩を垂らす手で△5七歩成が受けづらいです。

受けてもきりがないということで▲6五飛が勝負手になります。

後手は△5七歩成としますが▲1四歩~▲1二歩がなかなかうるさいです。

▲2五銀に△1三銀打と数の攻めには数の受けで対抗してやや後手が受け身な形ですが、5七にと金がいるのであまり先手も厳しい攻めができません。

もう1つは△1六銀です。

▲5五同歩以下△1六銀▲5六金△4六歩▲4八歩△8六飛で、ソフトの評価値-669で後手有利。

この手順の△1六銀はなかなか浮かびにくい手です。

後手は1五に歩がいるので△1六歩と伸ばす手や将来△1六桂のような筋を残しておきたいのですが、△1六銀は力強い手です。

△1六銀に▲1八銀として▲1七歩と銀を取るような筋もありそうですが、△3五歩と今度は桂頭を狙うような手もあり先手に手番が回ってきません。

△1六銀に▲5六金も気がつきにくい手で、△5五角や△5六歩を消した意味があります。

簡単に攻めに出るのでなく力をためる受けが参考になります。

以下△4六歩▲4八歩△8六飛で、次に△7六飛や△8八歩成が受けづらく後手有利のようです。

本局の変化手順の△5六歩や△1六銀や▲5六金は盤上を手厚くする手で、実戦でこのような手が指せるようにしたいです。

盤上を手厚くする手を指すのが参考になった1局でした。

自陣飛車を打って受けに専念する

上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で▲4二同とで角を取った局面。ソフトの評価値+423で先手有利。

この将棋は中盤過ぎからの自分の指し手の精度がかなり悪く反省の1局でした。

中盤過ぎで優勢だったものの受け方が何度もまずかったため形勢が逆転しました。

この局面はかなりうるさい形になって居飛車が全くいいところがないと思っていました。

ただし形勢は有利不利の範疇だったのでまだ粘る方法はあったようです。

穴熊に対しての食いついた攻めの受け方というのは独特なものがあるようです。

穴熊は玉が狭いので張り付いた攻めには少しでも盤上の駒を減らすのが大事だったようですが、気持ちで半分あきらめモードだと指し手も荒くなります。

実戦は▲4二同とに△8九飛▲4一角で、ソフトの評価値+446で先手有利。

この手順の△8九飛は敵陣に飛車を打つので攻め合いを目指したのですが、玉の固さがかなり違うので攻め合いは全く無理でした。

後手玉は受けてもきりがないということで攻め合いを目指すも、▲4一角と金取りに打たれて攻め駒を足されると後手は攻め合いでは勝てません。

△8九飛では△7一飛がありました。

△7一飛▲2二成銀△同玉▲3一銀△1一玉▲4一角△同飛▲同と△5三角で、ソフトの評価値+377で先手有利。

最初の局面図での後手は攻め合いでなく受けに徹するのが大事だったようで、△7一飛と自陣飛車の受けがありました。

飛車は攻め駒というイメージが強いですが、まれにこのような自陣飛車の受けというのがあります。

自分は自陣飛車は好きではないので仮に最善手だとしても指したくないのですが、受けに専念するという感覚だとこのような手になるようです。

1段飛車は相手が1段目に駒を打ってきたら△同飛とする可能性を作ります。

相手に飛車を渡すのは面白くありませんが、玉が詰まされたら負けなのでやむを得ないです。

△7一飛に▲2二成銀~▲3一銀には△1一玉でぎりぎり耐える形です。

9九に馬がいるので▲2二角には△同馬があります。

△1一玉に▲4一角と打って▲6三角成と▲2三角成を狙いますが、△同飛とできるのが1段飛車を打った効果のようです。

以下▲同とに△5三角も気がつきにくい手です。

後手は攻め合いは無理なので1手先に受けに回るという感覚のようで、角という駒は本来受けには利きづらい駒ですが、角の利きで相手から飛車打ちに備えるようです。

後手は受け一方で面白くない展開ですが、粘って指すというのも大事なことのようです。

なお最初の局面図で△8四歩も有力ですが、また違った展開になりそうです。

▲4二同と以下△8四歩▲4一角△5三金▲9三桂成△同香▲6六歩で、ソフトの評価値+453で先手有利。

この手順の△8四歩は受けにも攻めにも利いていないのでややぬるいような感じもしますが、ソフトの候補手の1つでした。

△8四歩には▲4一角と攻め駒を足して、△5三金には▲9三桂成~▲6六歩と歩を補充してから後手の馬の利きを止めるのが急所のようです。

先手の次の狙いは▲2二成銀△同玉▲3二角成で、ここに馬ができると後手はもちません。

そのような意味で1手先に受ける△7一飛が有力だったようです。

自陣飛車を打って受けに専念するのが参考になった1局でした。

一時的な駒損でも受けに回る

上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で▲5一歩成とした局面。ソフトの評価値-263で互角。

本局は途中まではだいぶ後手が指しやすかったのですが、受け損ないの手が数手進んだことで互角になりました。

感覚的には2手くらいまずい手を指すと互角になり、3手まずい手を指すと形勢が逆転するといった感じです。

穴熊への張り付いた攻めの対応は難しく、受け損なうと駒損になりその駒で攻められるというのが最悪なパターンです。

実戦は▲5一歩成以下△6四角▲4一とで、ソフトの評価値-189で互角。

この手順は△6四角と打って△4二角を狙いますが、▲4一とで先手は3枚の攻めの形になりました。

次の▲3一とが詰めろになるので後手としてはかなり嫌な形です。

実戦はここからも受け損ないが続きましたが、▲4一とには△8四歩や△6二飛打のような手もありました。

▲4一と以下△8四歩▲3一と△同銀▲同金△同角▲同成銀△2二馬で、ソフトの評価値-468で後手有利。

この手順の△8四歩以下は一時的に後手がぼろぼろと駒を取られる展開で、後手としてはまずいような気もしますが、意外にも後手有利だったようです。

△2二馬の時点の駒割りは飛香と銀銀の交換で、金駒の数は先手が6枚に対して後手が2枚なので、それでも後手が少し指せているという感覚はじっくり考えないと難しいようです。

金駒が何枚あるかというのは意外と大事だと思っているので、この手順は自分は浮かんでも指せないような気がします。

▲4一と以下△6二飛打▲3一と△同銀▲同金△3二飛▲同成銀△同飛▲6一飛△7二銀で、ソフトの評価値-801で後手優勢。

この手順の△6二飛打は自陣飛車なのでかなり指しにくい手です。

自分は飛車は敵陣に打つという発想なので、自陣飛車を打つ場合は負け将棋のような印象があります。

受けを見通しての自陣飛車は受けが強くないと指せません。

また▲6一飛の両取りに△7二銀と受けるという発想も実戦だったらまず浮かばないです。

どちらの手順もこのような指されたら嫌だなという手だったのですが後手が指せているので、このあたりは自分は受けのセンスはなさそうです。

なお▲5一歩成にソフトは△3一香を推奨していました。

▲5一歩成以下△3一香▲同金△同銀▲同成銀△2二金で、ソフトの評価値-207で互角。

この手順の△3一香からの受け方が浮かびにくいのは、一時的に後手が駒損になる受け方です。

この受け方は金と銀香の交換なので後手が駒損ですが、△2二金の盤面全体の駒割りは飛角と銀銀の交換です。

2二の金がしっかりしているのと遠くから飛車と馬が受けに利いているのでいい勝負だったようです。

指摘されればなるほどという手順ですが、少しでも実戦で指せるようにしたいです。

一時的な駒損でも受けに回るのが参考になった1局でした。