玉方の実戦詰将棋

上図は、▲6八金上と後手のと金を取った局面。ソフトの評価値-99973で後手勝ち。

ソフトの評価値で999○○と出ると、即詰みがあるということです。

ぱっと見で△8七桂成から清算して、△7五桂の筋で詰みかと思いがちですが、先手の▲5八角と▲8九香と▲7四銀が効いて、簡単ではありません。

後手玉がまだ安全なので、即詰みでなく安全な勝ち方はありそうですが、切れ負け将棋だと変に手数が伸びて、時間切れというのがあるので、詰ませるときは詰ましたいです。

以下の手順は、△7八角成▲同金△8七桂右成▲同金△7八金。

手順の△7八角成に▲同玉は、△8六桂▲同歩△8七銀以下並べ詰み。

△7八金が急所の一手で、ここで△8七桂成▲同玉に△7五桂は、▲7六玉で、△8五金には▲同香で詰みません。

△7八金に▲9八玉は、△8八金打▲同金△同金▲同香△8六桂▲同香△8七銀以下詰みです。

△8八金打も気づきにくいてで、ここで△8七桂成も▲同玉△7五桂▲7六玉△8五金▲同香で詰みません。

△8八金打に▲同香は、△8九銀まで。

よって△7八金には、▲同玉に△5八龍▲同歩△6七銀▲8八玉△8七桂成▲同玉△7八角。

ようやく詰みの形が見えてきました。

以下、▲9八玉△8六桂▲8八玉△8七金▲7九玉△6九金まで。

実戦では、簡単に即詰みは発見できないですが、終盤は切れ味良くまとめたいです。

相掛かりで桂の頭を狙う

上図は、相掛かりの将棋で、後手が△7六飛と横歩をとった局面。ソフトの評価値+341で先手有利。

この局面が、すでに先手有利という評価が少し驚きました。

本譜は以下、▲2五飛△3四歩▲2四歩△8八角成▲同銀△3三桂▲8五飛△8三歩で、ソフトの評価値-225で互角。

相掛かりの将棋では、中段飛車から垂れ歩の筋は、あまり評価していないようです。

中段飛車が使いづらく、垂れ歩も受けられて大したことなく、持ち歩が少なくなっているからと思われます。

また、垂れ歩をすることで、逆に後手の飛車が2筋に回られると、飛車成が受けづらくなりそうです。

駒の使い方が、少し重たいみたいです。

▲2五飛では、▲8二歩が良かったようです。

▲8二歩は桂取りの狙いなので、△9三桂の一手です。

▲8二歩△9三桂▲8一歩成△同銀▲8四飛△8二歩▲9五歩で、ソフトの評価値+192で互角。

▲8一歩成から▲8四飛の手順と、最後の▲9五歩が浮かびませんでした。

▲9四飛と歩を取るのでなく、▲9五歩と後手の桂を狙うのが筋みたいです。

ソフトの評価値+192の互角になっており、当初の評価値+341先手有利から下がっていますが、当初の評価値ほ、ほぼ互角に近い評価だったと思われます。

この局面をどう見るかですが、先手は2歩損していますが、後手の桂を攻めて狙いは分かりやすいです。

後手が△9五同歩なら▲9四歩です。

ほっとけば、▲9四歩△9八歩▲同香△9七歩▲同角で、先手指せそうです。

後手からは、△2七歩や△2八歩など暴れてきますが、後手の△8一銀の形も崩れているので、いい勝負かと思います。

手の流れとしては、後手の桂を狙うというのが分かった1局でした。

玉が薄いときの受け方

上図は、横歩取り△4五角戦法からの進行で、後手が△3二銀と成香を取った局面。ソフトの評価値+991で先手優勢。

角と香の交換で先手駒得ですが、△9七龍と△6五桂が先手玉に迫っているので油断できません。

本譜は以下、▲7五桂でソフトの評価値+391で先手有利。

▲7五桂は良くなかったようで、△7七桂成でソフトの評価値+30で互角。

△7七桂成は△6八成桂からの詰めろで、▲6八同玉なら△6七金以下詰み。▲6八同歩なら△5七龍以下詰み。▲4九玉も△5八金以下詰み。

よって、△7七桂成には▲同馬と取りますが、駒の損得がなくなったので、互角になっていました。

▲7五桂は、攻めるタイミングが早すぎたようです。

▲7五桂では、▲6六角と逃げる手が良かったようです。

△9七龍の横効きが通って、ちょっと先手怖いところがありますが、△4四香や△5四香なら▲5八銀で駒を埋めていきます。

△6七香なら、▲5八金△6九香成▲4八玉です。この変化は先手玉が薄いのですが、以下△6八金なら▲3一飛です。

後手の持ち駒に金があるなら、△4一金とはじくところですが、ありません。

先手玉は薄いとはいえ、右側に広く逃げられるスペースがあるので、まだ耐久性がありそうです。ただ後手に桂が入ると、△2六桂のような筋で、退路が狭くなることもあります。

このように形勢は少しいいですが、玉の薄い将棋を勝ち切るのが、結構難しいです。

そのあたりの感覚を、身につけたいです。

△4五角戦法の対応

上図は、後手が横歩取りに△4五角戦法で△6六銀と打った局面。ソフトの評価値+648で先手有利。

△4五角戦法ならこの局面はよく出ますが、すでに評価値が先手有利なのには驚きました。

△4五角戦法は、横歩取りの中でも激しい戦いとなり、すぐ終盤戦となるので受け間違えると、取り返しのつかない局面になることが多いです。

ここでは、▲3三香成か▲5八金のどちらかと思っていましたが、▲5八金を選択しました。ソフトの評価値+249で互角。

ソフトでは、▲5八金より▲3三香成を推奨しており、ソフトの評価値+648で先手優勢でした。

▲3三香成で、ここまで先手有利というのも知らなかったです。

ただ実戦で▲5八金を選択したので、以下気になる変化は、△3八飛▲4八飛△同飛成▲同玉△6九飛▲3九飛△同飛成▲同銀△6九飛で、ソフトの評価値+369で先手有利。

▲8九桂を取られるとまずいので▲5九飛ですが、以下△6七飛成▲同金左△同銀成▲5六歩△5八成銀▲同飛△2二銀で、ソフトの評価値+288で互角。

このあたりの変化は、知らないと指せないというか、実戦の短い時間での対応は、結構厳しいかもしれないです。

戻って、△6六銀に対して、▲3三香成の変化を理解したほうが、いいかも知れません。

横歩を取ると、△4五角戦法はあるものと思って、もう少し踏み込んで理解しないといけないと分かった1局でした。

17手詰めの実戦詰将棋

上図は、終盤戦で先手がだいぶ駒得をして後手玉に迫っています。ソフトの評価値+99984で先手勝勢。

ソフトで999○○とでると、即詰みがあることを示しています。

即詰みにしなくても勝ちやすい指し方もありますが、切れ負け将棋などは、手数が伸びると時間が切れる可能性もありますので、詰ませるときは詰ましたいです。

以下の指し手は、▲4二飛△6二桂▲8二龍。

▲4二飛は普通の手ですが、▲8二龍は決断の一手です。

飛車を渡してもまだ安全ですが、後手から△7七歩成や△5七桂成などがきたら、少しうるさいです。

△8二同玉なら、▲6二飛成以下並べ詰みなので、△8二同歩です。

△8二同歩▲6二飛成△同玉▲7四桂△7二玉▲6一銀。

▲6二飛成から▲7四桂は、筋とはいえこれも決断の一手です。

▲7四桂に△5二玉だと、▲6一銀△4二玉▲5二金△3一玉▲2二金まで。

よって▲7四桂には△7二玉ですが、▲6一銀は少し気づきにくいです。

△6一同玉なら▲6二金まで。

△8一玉なら▲7二金以下詰み。

よって△8三玉ですが、▲9三角成△同玉▲9四金△9二玉▲9三金打△8一玉▲8二金まで。

▲9三角成も詰将棋で出されたら平凡な一手ですが、実戦だと見えづらいです。

終盤でこれくらいの切れ味があればいいですが、いろんな勝ち方がある中で、即詰みにするというのは、決断の一手が続きます。

日頃から詰将棋に親しんでいると、詰む数手前は、感覚的に見れば分かるレベルになるかと思います。

▲4二飛から▲8二金まで17手詰めですが、厳しい寄せ方が参考になった1局でした。

居飛車穴熊からの仕掛け

上図は、居飛車対振り飛車で、先手が居飛車穴熊に対して後手は高美濃囲いの将棋で、後手が△6四銀と上がった局面。ソフトの評価値+264で互角。

よくありそうな形で、仕掛けは単に▲2四歩か▲2四歩から▲3五歩を入れるか迷いそうです。

本譜は以下、▲2四歩△同歩▲同角△2二飛▲2五歩△5五歩▲同歩△5二飛で、ソフトの評価値+110で互角。

後手が3間飛車なので、先手から▲2四歩から▲3五歩はやりくにいので、2筋を交換する筋にしました。

ここまで見ると、おかしな評価にはなっていないようです。

本譜は以下、▲5八飛△5六歩▲同飛△5五銀▲5九飛△5六歩で、ソフトの評価値+122で互角。

評価値を見る限りでは、ここまでおかしな手は指していないようで、いい勝負のようです。

先手の▲5九飛が、本来は2筋から攻め込む形が理想ですが、後手が軽く5筋に飛車を捌いてきたので、対抗する意味ではやむを得ない感じです。

その代わり先手は 、1歩得になっています。

実戦は、ここで▲6八角と引き△4二角なら以下△7五歩の筋で、少し先手の模様が悪かったようですが、▲6八角では▲6八銀と引いて辛抱する手はあったようです。

角交換の筋は、先手が残しておいた方が手が広いということです。

△2四角▲同歩△4八角なら、▲4九飛△5七歩成▲4八飛△同と▲4一角で△5一飛なら、▲6三角成△同銀▲4二角で暴れます。角と金と交換しても穴熊なのでいいという感覚です。

後手にと金は作られますが、後手歩切れで、と金が穴熊と反対方向に行っているので、先手指せるようです。

それと本譜には出なかったですが、後手から△5六歩と垂れ歩を打たれて次に△5七歩成を見せる前に、▲5八歩と受ける形は、あまりいい手ではないと思っていたのですが、ソフトの評価はそんなに悪い手ではなさそうなので、これは参考になりました。

最終盤で時間が切れる

上図は、終盤戦で後手が△4七香と打った局面。ソフトの評価値+2093で先手勝勢。

評価値で先手勝勢と出ていますが、実戦では勝勢など全く思ってもなく、際どい勝負だと思っていました。

後手の△3六角や△5五桂や△7六香や△7九とが、先手玉に迫っています。

△4七香は△4八香成からの詰めろで、▲4八同玉には△1八飛から詰みです。

また△4七香に▲2八飛では、△6七桂不成▲同金△4九金以下詰みです。

△4七香に対しては、▲7四角がありました。

王手なので△6三桂と安い駒を合い駒にしますが、▲4七金△同桂成▲同角△同角成▲同飛△6九と▲同飛△3六角。

手の流れからすると1本道ですが、そこで▲5三香がありました。

△同玉に▲4四銀以下詰み。

▲5三香に△4二玉は、▲5二金△3一玉▲7一飛成まで。

攻防の▲7四角を打って後手の攻めをしのいで、駒が増えたら後手玉を詰ますというのが良かったのですが、実戦は△4七香に次の手が指せずに秒読みの時間切れでした。

何が原因かというと、まず△4七香が見えてなく慌てたというのもありますが、考えているときに先手玉でなく、主に後手玉の詰み筋を見ていたのが大きかったです。

具体的には、△4七香に▲6二成香を考えており、△同玉に▲7三角打って△同玉なら▲7一飛成以下詰みなどと考えて、実際は△同玉でなく△5三玉で手が続かないのですが、それで半分以上時間を使って、残り時間で角持ってどこかに王手かけようとするも時間切れでした。

このあたりは、直感が悪すぎるというか、全く意味のない展開を考えていたというのが大きいです。

秒読みでも、いいところに手がいくような指し手ができるようになりたいものです。

駒組みの数手で失敗

上図は、角換りで先手が腰掛銀に対して、後手が右玉で△3三銀が△4四銀と出た局面。ソフトの評価値+25で互角。

まだ駒組みの段階かと思っていたのですが、次の数手を軽視していました。

本譜は以下、▲7九玉△3五歩で、ソフトの評価値-104で互角。

このタイミングでの△3五歩は、あまり見たことない手だったので、最初は少しありがたいかと思っていたのですが、考えているうちに、こちらの模様が悪いことに気づきました。

△3五歩に対して▲4五歩は、△5五銀▲3五歩△5六銀▲同歩△4七銀▲同金△3八角で、先手悪そうです。

本譜は以下、▲3五同歩△同銀▲1七角△4六銀▲4五桂△4四角で、ソフトの評価値-199で互角。

ソフトの評価値は-199で互角とはいえ、この局面はすでに先手悪そうです。

先手が▲4五桂と跳ねているので、将来的に△4四歩から桂が取られる展開になりそうで忙しい局面ですが、いい手が見えません。

▲7九玉では、▲4七銀と辛抱した方が良かったです。

▲4七銀は、直前に▲5六銀と上がった銀を下がると1手損になるので、指しづらいですが、△3五歩に備えるなら仕方なさそうです。

そうなると、▲5六銀と上がったのは、少し早すぎたということになり、▲7九玉くらいで、後手の指し手を見た方が良かったです。

▲5六銀は、将来的に後手からの△6五歩▲同歩△同桂の筋に備えた手ですが、後手が右玉ならこの手は簡単には指さないと思います。

後手から△6五歩が指しづらいのなら、先手は▲7九玉から▲8八玉と堂々と指した方が、方針としては分かりやすかったです。

どこかのタイミングで、▲5六銀から▲6七銀のような感じです。

駒組みの段階で手が広いところではありますが、▲3七桂が跳ねているときは、桂馬の頭を狙われやすいので、▲5六銀と上がるタイミングは注意と分かった1局でした。

駒の損得より働き

上図は、相掛かりから先手が▲1三香成と後手の香車を取った手に、△同角と応じた局面。ソフトの評価値+459で先手優勢。

ここでは指しやすいかと思っていましたが、この後の指し手は、思ったほど良くなかったです。

本譜は以下、▲1九香△2二角▲1二香成で、ソフトの評価値-95で互角。

角と香の交換が確定して駒得なので、先手優勢かと思っていたのですが、評価値はむしろ互角に戻っています。

▲2二成香としても△同銀で、大したことないということだと思います。

本譜は以下、△9八歩成▲2二成香△同銀▲5六角と進みましたが、ソフトは△9八歩成では、△7七歩▲同銀△9八歩成を推奨しており、このあたりの感覚は正直よく分かりません。

いずれ△6五桂とか△8五桂と跳ねたときに、▲7七銀に当たるということでしょうか。

▲1九香では、▲7五香の方が良かったようです。ソフトの評価値+458で先手有利。

△9四飛なら、▲7四歩△8五桂▲7三歩成△8一銀▲1八飛△1二歩▲6三と△同玉▲1三飛成△同歩▲8三角で、ソフトの評価値+1911で先手優勢。

△7五同飛なら、▲7五同角△7四香▲8四角△7八香成▲同玉△9八歩成▲7四歩で、ソフトの評価値+597で先手有利。

本譜と違って、△2二角を取るより、7筋から攻めた方が、後手玉に厳しいということみたいです。

また▲7八金を取らせても、右側が結構広いので、先手玉はそこまで危険でないということみたいです。

駒の損得でなく、働きも結構大事であると分かった1局でした。

飛車角交換で損をする

上図は、相居飛車の力戦形で、先手が▲6五歩と突いた手に対して、△6四銀が△7三銀と引いた局面。ソフトの評価値+196で互角。

このあたりは、先手が1歩得で、後手の銀を△7三銀と引かせた形なので、少し指しやすいかと思っていましたが、次の一手に悩みました。

本譜は以下、▲4四飛△同歩▲7五歩で、ソフトの評価値+71で互角。

序盤は飛車より角という格言はありますが、この場合は良くなかったみたいで、後の駒組みに苦労する展開になりました。

現実的には、相手に飛車を持たれると、先手はその打ち込みに注意することになり、駒組みに制約がかかりそうです。

▲4四飛では、▲4四角△同歩▲2六飛の方が良かったです。ソフトの評価値+181で互角。

角交換をするのは普通ですが、その後の▲2六飛がちょっと見えにくい手でした。▲2四飛のままでは、△3五角があるので事前に受けた手ですが、同時に7筋のケアもしている手です。

こういう柔らかい手がなかなか浮かばない感じで、そのため将棋が一直線になって、形勢を損ねていることが多いです。

▲2六飛以下は、△7六歩▲同飛△7四歩▲1五歩△2三銀▲2六飛△4二玉▲3八銀で、ソフトの評価値+226で互角。

この局面をどう見るかですが、先手は1歩得で飛車が横に効いて活用しやすいです。▲7七桂から▲7六飛で、後手の△7三銀を釘付けにすることができます。

飛車が7筋に行くと、△2八歩の筋があるので、先手玉は▲4八玉から▲3九玉と移動する展開がありそうです。

後手は銀冠に組むことや、2筋に歩を使える筋もあるので、これは結構難しい展開ですが、飛車角交換をする展開に比べたら、はるかに良かったようです。

最初にこの戦型を選んだら、急戦志向と思っていましたが、相手の指し手によって、こちらも指し手を変えて、柔軟性を持たないといけないと分かった1局でした。