入玉模様の終盤戦

上図は、後手横歩取り△3三桂戦法からの終盤戦で、後手が△7七歩と打った局面。ソフトの評価値+557で先手有利。

この瞬間の△7七歩が見えてなくて、▲5二飛から攻めていったのですが、先手がかえって忙しい展開になりました。

いつでも△7八歩成とされると先手玉が危ないので、それまでに後手玉を寄せきるか、どこかで手を戻すことになりそうです。

▲5二飛では▲7九金とした方が、良かったようです。

以下、△7八銀ならそこで▲5二飛で、ソフトの評価値+840で先手優勢。

単に▲5二飛と▲7九金としてからの▲5二飛の違いですが、後手の持ち駒に銀があるかどうかで、先手玉の危険度が少し違います。

また△7八歩成とと金が出来る位置と△7九銀の位置は、△7八歩成の方が駒が働いています。

先手としては、後手に銀を1枚使わせているという意味です。

このあたりは短い時間でも、感覚的に分からないといけないところでした。

▲5二飛に△8三玉▲5一飛成△7九銀不成▲8一龍△7四玉▲4九玉で、ソフトの評価値+917で先手優勢。

ここでの▲4九玉の早逃げがいい手で、▲5八玉のままでは△7八飛などの王手で、詰んでもおかしくないくらい危ないです。

以下▲3九玉から▲2八玉のルートで逃げ切れば、先手玉はだいぶ安全になります。

▲4九玉の次の先手の狙いは、後手の入玉を防ぐ▲7六銀です。

▲7六銀を防いで△7五玉なら▲3三角成でこれが、▲6六馬△8六玉に▲7八桂で、△同歩成なら▲9七銀△8七玉▲9八銀まで。

▲7八桂に△8七玉なら▲8四龍△7八玉▲8九銀△6九玉▲5八銀△6八玉▲5九銀まで。

▲7八桂では、▲8四龍△8五桂▲9七銀以下でも詰みです。

後手は▲4九玉に△7六角と敵の打ちたいところに打ちますが、▲5九桂と△6七角成を防いで、ソフトの評価値+1021で先手優勢。

決して簡単でない終盤戦ですが、粘り強く指さないといけないと分かった1局でした。

壁銀相手の指し方

上図は、相掛かりからの進行で先手が▲4五桂と跳ねた手に対して後手が△3三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値+88で互角。

▲3三同桂成が普通で、そう指すと△同銀とした形が後手陣が良くなるのであまりしたくなかったのですが、他の手が浮かびませんでした。

本譜は▲3三同成△同銀▲8二歩△同銀▲2七角で少し先手が指しやすくなりましたが、△8二同銀で△2五歩▲2九飛△8二金で結構大変だったようです。

▲3三同桂成では▲2七角という手がありました。

▲2七角に△3五飛は、▲同飛△同歩▲5三桂成△同玉▲5一飛△6二玉▲8一飛成△7一飛▲5四桂で、ソフトの評価値+249で互角。

飛車を後手陣に打ち込んで良さそうも、後手も飛車を持っているので、受けが効き互角のようです。

▲2七角に△2五桂は、▲3六角△3九飛▲2五角△8九飛成▲7九歩で、ソフトの評価値+332で先手有利。

先手有利と言っても、後手に△8九飛成とされているのでそこまで有利という感じはしませんが、▲7九歩の底歩で持ちこたえています。

▲2七角に△3八飛成は▲5三桂成で、ソフトの評価値+147で互角。

△3八飛成がうまくいけば後手の銀得になりますが、▲5三桂成がありそうです。

△5三同玉なら、▲5五飛△6二玉▲3八金で、ソフトの評価値+73で互角。

飛車と銀桂の2枚替えで先手が少し駒損ですが、飛車を持っているのでまずまずかと思います。

▲5三桂成に△4一玉なら、▲3八金△2五桂▲6一飛△5一歩▲8一飛成で、ソフトの評価値+46で互角。

先手は▲8一飛成でだいぶ優勢かと思っていたのですが、後手もまだ△6二金の受けがあるようで、結構いい勝負みたいです。

どの変化も結構大変ですが、△2二銀が△3三銀と活用する展開より面白いかと思います。

▲2七角と壁銀相手の指し方が、参考になった1局でした。

同じような手順でも形勢が違う

上図は、横歩取り青野流からの進行で、後手の△4五桂▲6八銀に△3七歩と打った局面。ソフトの評価値-236で互角。

横歩取り青野流は、激しい変化になりやすいですが、後手は▲8一飛成を受けずに△3七歩と攻め合いにきました。この時点で先手が駒損になりそうです。

本譜は以下、▲8一飛成△3八歩成▲同金△1九角成で、ソフトの評価値-667で後手有利。

この進行は、先手銀損で後で▲9一龍と取れることはできますが、後手も△2九馬と取ってさらにそれが金取りなので、だいぶ後手が良さそうです。

先手は角と桂馬がありますが、少し使いづらい展開です。

先手の▲8一飛成では▲3七同桂がありました。

▲3七同桂△同桂成▲8一飛成△3八成桂▲同金△1九角成で、ソフトの評価値-61で互角。

この手順は、▲3七桂と取っても先手は同じ銀損なのですが、持ち駒が桂馬が2枚になっています。

最初の変化は持ち駒の桂馬が1枚だったのが、後の変化では2枚になっているのが大きく、ソフトの評価値が全く違うのが驚きました。

△1九角成以下、▲5六桂△3七歩▲4八金△2七歩成▲7二歩などが考えられます。

▲7二歩に△同銀なら▲6四桂打です。

この変化も大変ですが、先手の桂馬が使いやすい展開で龍もかなり働きそうです。

▲3七同桂と持ち駒を増やして清算してから飛車が成るという指し方が、参考になった1局でした。

攻めの継続手

上図は、後手が右四間飛車から攻めている局面。ソフトの評価値-704で後手優勢。

後手の△7六銀と△7五桂が働いており、持ち駒に角もあるので、後手十分ですが、ここからの指し手はまずかったです。

本譜は以下、△3三銀▲4五歩△5四歩▲6六角△6四飛▲6七歩で、ソフトの評価値-533で後手有利。

後手有利となっていますが、実戦感覚では▲6七歩と受けられた形は、ちょっと後手が攻めあぐねているような感じがします。

ここから気持ちを切り替えて攻めを考えるのは、短い時間では大変です。

△3三銀では△6七歩成▲同桂△8七桂成の方が良かったです。ソフトの評価値-684で後手有利。

手順に後手の△7五桂が△8七桂成と進んで、駒が前進しています。

次は△7八成桂から△8七角の筋があるので、▲6八金左と逃げます。

▲6八金左△8六角▲7八歩△4三金で、ソフトの評価値-1130で後手優勢。

△8六角と一枚効かせて次に△7七成桂を狙います。

先手は▲7八歩と受けますが、後手は△4三金と▲4四角を防ぎます。

△4三金に▲6三歩成△同飛▲9一角成なら、△5四歩で▲5五桂を防いで次に△6六歩を狙います。

△4三金に▲4五歩なら、△5四歩▲4四歩△5五歩▲4三歩成△5六歩で後手玉も怖いところはありますが、攻め合い勝ちができそうです。

自玉が安全で相手玉を攻略するというのは、平手の将棋ではよほど大差がない限りないので、どこかで踏み込むことが大切のようです。

歩を成ってからの指し方が参考になった1局でした。

▲8四歩から▲8三歩

上図は、横歩取り青野流から、△2六歩▲3八銀△7六飛とした局面。ソフトの評価値+79で互角。

△2六歩に対しては▲2八歩と受ける手もあるのですが、後で2筋に歩を使う筋を残したいので、▲3八銀と受けました。

後手の△7六飛に対して本譜は以下、▲7七角△同角成▲同桂△5五角▲2二歩△3三桂▲2一歩成△4二銀から部分的にはよくある展開となりました。

その展開もあるのですが、別の展開がないか調べてみました。

▲7七角で▲8四飛△8二歩▲8三歩で、ソフトの評価値+111で互角。

先手は部分的には怖い形ですが、△8八角成には▲同飛で受かっています。

▲8三歩には△7二金と受ける形です。

▲8三歩△7二金▲3三角成△同桂▲2四飛△2二銀▲2一角で、ソフトの評価値+241で互角。

△7二金と壁形で後手玉が右側に移動できない形にして、角交換してから▲2四飛と回ります。

▲2四飛に△2二銀と受けてから▲2一角。

部分的にはある手ですが、攻めが飛車と角だけなので少し単調ではあります。

▲2一角に△2三銀では、▲3二角成△2四銀▲4二金△6二玉▲4三馬が詰めろ飛車とりで先手優勢。

▲2一角に△4二玉では、▲3二角成△同玉▲4二金△同玉▲2二飛成で先手優勢。

手順の▲4二金に△2一玉は▲2三歩です。

よって、▲2一角には△2三金で以下、▲2六飛△2五歩▲1六飛△3一銀▲3五歩△1六飛▲同歩△2二金▲3四歩で、ソフトの評価値+66で互角。

細い攻めではありますが、△7二金と壁になっており後手も神経を使う将棋なので、どこかで手を変える可能性は高いです。

▲8四飛から▲8三歩の筋はあると分かった1局でした。

△4一飛に仕掛ける

上図は、角換り腰掛銀から後手が△3三銀と上がった局面。ソフトの評価値+146で互角。

後手が△3二玉と△4一飛とやや変則的な陣形ですが、△6二金がしっかりして、結構バランスがとれています。

△3二玉と先手の攻めに近い形をしているので、先手が攻めつぶそうな気もしましたが、考えてみると意外と大変でした。

本譜は以下、▲4五歩△同歩▲同桂△4二銀▲7五歩△6三角▲7四歩△同角▲7五歩△6三角で、ソフトの評価値+152で互角。

▲4五歩から▲4五同桂とした手順で、後手は△2二銀と引いて△4四歩を狙います。

先手はそれまでに手を作らないといけないので、▲7五歩から後手の桂馬の頭を狙います。

後手は△6三角から△7四同角と角を使って受け一方に見えますが、次に△4五銀▲同銀△4七角成を見せています。

よって先手は▲7五歩と押さえて△6三角と引かせましたが、今度も△4五銀▲同銀△同角から後手は駒得を狙っています。

最後の△6三角に▲4四歩△同金▲5三桂成△同金▲6二角は、△6一桂で受かっています。

意外と先手の攻め方が難しそうです。

先手は▲4五同桂としましたが、▲4五同銀だとソフトの評価値-16で互角。

▲4五同銀に後手は△同銀だと▲同桂と跳ねられるので取りません。

▲4五同銀以下、△4六歩▲同金△4五銀▲同金△3九角▲5八飛△4七銀で、ソフトの評価値-91で互角。

手順の△4六歩が鋭い手で、▲同金に△4五銀に▲同桂だと△3七角があります。

▲4五同金と悪い形にして、△3九角と打つのが急所のようです。

これらの展開を比較すると、▲4五同桂と取った手はそんなにおかしな手ではなかったです。

後手が△4一飛と受けに回っているので、先手も攻めるのは簡単でないということが分かった1局でした。

両取りの桂馬で駒得

上図は、先後逆で先手雁木で、後手右四間飛車から6筋を攻めて先手が▲5五角と打った局面。ソフトの評価値-621で後手有利。

対局中も少し指せているのかと思っていましたが、後の攻め方が少し重たかったようです。

本譜は以下、△6六歩▲5六銀左△7六銀で、ソフトの評価値-242で互角。

決して悪い進行ではなさそうですが、先手は▲6八歩と下から受けられると、先手の陣形は意外としっかりしていて、▲4四角や▲9一角成などもあり、まだ難しい将棋です。

△6四桂と打つ筋はありますが、△5六桂と銀をとっても、▲5六同銀で先手はしっかりしています。

△6六歩と打つ手では、△6六桂と打った方が良かったようです。ソフトの評価値-599で後手有利。

△6六桂は両取りなので、金駒と桂馬の交換で駒得の展開になります。

△6六桂に対して▲9一角成なら、△7八桂成▲同銀△7六銀▲6四香△6三歩▲7七歩△6五銀で、ソフトの評価値-640で後手有利。

手順の▲6四香で▲6七歩なら、△8八金▲7九香△7八金▲同香△6七銀成で、ソフトの評価値-1594で後手優勢。

後手は▲9一角成と香車を取られても、後手玉にはあまり響かない形です。

▲6四香と後手の飛車先を止める手がありますが、歩があれば△6三歩で受かります。

△6六桂に対して▲7三角成なら、△7八桂成▲同銀△8八角▲6二馬△同金▲6四飛△9五角が△7九金の詰めろで、ソフトの評価値-1519で後手優勢。

駒得して先手玉に迫る形になれば、自然に後手優勢になりそうです。

駒得を図る両取りの△6六桂が参考になった1局でした。

▲5八金の活用

上図は、角換りで後手が△2二銀と△3三金とやや変則的な構えで対抗して、△4一飛と回った局面。ソフトの評価値+248で互角。

後手 の△2二銀と△3三金がやや壁になっているので、先手がやや指しやすいかと思っていたのですが、本譜の進行はあまり良くなかったようです。

本譜は以下、▲4七金△5四銀▲3七桂△4三金で、ソフトの評価値+112で互角。

先手は▲4七金として攻める形に厚みを作ったつもりですが、かえって仕掛けづらい形になったかもしれないです。

後手も△4三金から△3三銀として対抗することになり、先手悪いわけではなさそうですが、攻める形の後の方針が難しそうです。

玉の整備は、▲8八玉はあるもののその後▲6七銀と引くくらいで、あまり進展性のない局面になりそうです。

▲4七金では、▲8八玉△5二金▲3七桂の方が手が広かったようです。ソフトの評価値+232で互角。

先手は▲5八金の動きを保留して、場合によっては▲6八金右と玉側に使う可能性も残します。

後手の陣形を見て、▲9八香から▲9九玉の穴熊の含みも残します。

穴熊が完成すると、▲4五歩からの多少無理っぽい攻めもできる可能性が広がるので、後手もそれまでに動いてくる可能性がありますが、元々攻めの陣形でないので、先手も十分に対応できるかと思います。

▲4七金と上がると、手詰まりになる可能性があると分かった1局でした。

桂馬を使わずに攻める

上図は、先後逆で先手雁木に対して、後手美濃囲いから右四間飛車で▲7三桂と跳ねた局面。ソフトの評価値-289で互角。

後手が6筋に飛車を回っているので、どこかで△6五歩と突く筋ですが、本譜は△7三桂と跳ねて▲2五歩△6五歩と進みました。

これも自然な進行のようですが、先手は▲2五歩で▲5六銀と先受けする手があって、ちょっと後手が攻めづらかったかもしれません。

▲5六銀に△6五歩だと、▲6五同歩△同銀▲2二角成△同玉▲6五銀△同桂▲6六銀で、ソフトの評価値-236で互角。

この進行は、△2二玉と玉のコビンが開いているので指しにくいです。

手順の△6五同銀で、先に△7七角成は、▲7七同桂△6五桂▲同桂△同銀▲同銀△同飛▲6六歩△6二飛▲7三角で、ソフトの評価値+57で互角。

この進行は、先手も6筋を受けきることが出来て、▲7三角と打ったら先手の方が楽しみが多そうです。

最初に戻って△7三桂では、先に△6五歩と突く手があったようです。ソフトの評価値-323で後手有利。

▲5六銀と6筋を補強する前に、先に仕掛けた展開です。

△6五歩に対して、▲6五同歩△同銀▲2二角成△同玉▲5五角△4四角▲同角△同歩▲5五角△6六歩▲5六銀左△8六歩▲同歩△7六銀▲9一角成△6七歩成▲同銀△同銀成▲同金右△3九角、ソフトの評価値-556で後手有利。

この展開は、後手が香損ですが、後手玉のコビンが開いていないので、攻めに専念することができそうです。

普通は△8一桂の活用で、△7三桂とするのは自然なのですが、先手に▲5六銀と活用されることを考えると、先に△6五歩と仕掛ける手もありそうです。

このような攻め方もあると参考になった1局でした。

後手の5筋の位

上図は、後手雁木から△6四銀と出た局面。ソフトの評価値+82で互角。

△6四銀では手の広いところで、△6四歩や△7四歩や△4一玉などもあります。

△6四銀に対しての先手の数手が、あまり良くなかったようです。

本譜は以下、▲6七銀上△5五歩▲4七銀△5四銀で、ソフトの評価値-19で互角。

後手が5筋に位を取って△5四銀としたのですが、先手の評価値が下がりました。

下がった理由はおそらく、一旦▲5六銀と上がった銀が手損で▲4七銀と下がったことと、後手の5筋の位の確保が大きいと思います。

先手不利とまではいかないにせよ、作戦的に面白くないようです。

▲6七銀上では▲6五歩と突くべきでした。ソフトの評価値+64で互角。

▲6五歩に△5三銀だと、▲5八金△4一玉▲3七桂△3一玉▲6七銀上のような展開が考えられます。

後手は△5三銀と下がったので手損になりますが、どこかで△6四歩と突くと争点ができており、じっくりした将棋になりそうです。

▲6五歩に対して△5五銀だと、▲同銀△同歩▲6七銀△4一玉▲5八金のような展開が考えられます。

銀交換となった展開で、どこかで▲5五角と出る筋はありますが、8筋の歩を交換される将棋になりそうです。

▲6五歩に△5五歩だと、▲6四歩△5六歩▲6三歩成△同金▲5六歩のような展開が考えられます。

銀交換してお互いの陣形がくずれますが、先手が1歩得になっています。

どの展開もまだこれからの将棋ですが、後手に5筋の位を取られるよりかは、先手の模様が良かったようです。

後手の5筋の位は、あまり取らせない方がいいと分かった1局でした。