両王手の筋


上図は、相掛かりからの終盤戦で先手の▲2四銀が▲3三銀成とした手に対して後手が△2八歩と打った局面。ソフトの評価値+518で先手有利。

それまでが先手が苦しい戦いだったのでチャンスがきたかと思っていたのですが、後手も歩が4枚あるので▲2八同飛とすれば△2七歩以下連打の歩で受けることが出来る形です。

本譜は以下、▲2八同飛△2七歩▲同飛△2六歩▲同飛△2五歩▲3四成銀△2六歩▲3五角△4四歩で、ソフトの評価値-873で後手優勢。

▲2八同飛以下この手順になるのは知っていて、この局面が先手有利と思っていたのですが、後手優勢で結構な差が開いていました。

△4四歩に▲4四同角なら、△同角▲同成銀△3九飛▲6九金打△7二玉▲5三桂成△6二歩で、ソフトの評価値-653で後手有利。

先手は▲8八銀が壁になって、△3九飛の王手には▲6九金だと△3五角があるので▲6九金打しかなく、攻め駒不足で先手苦しいです。

▲2八同飛では▲2八同角がありました。ソフトの評価値+413で先手有利。

▲2八同角は全く見えていませんでしたが、これは後手が△6二玉なので成立するみたいです。

▲2八同角に△3三桂なら、▲1七角△2六歩▲同飛△2五桂▲同飛△4四角▲2二飛成△5二銀打▲4四角△同金▲5三角で、ソフトの評価値+834で先手優勢。

手順の△2六歩は先手の飛車と角の効きの片方を止める中合いの手筋ですが、▲2六同飛がきつく、△1三角と逃げても▲2二飛成が飛車と角の両王手で以下後手玉が詰んでしまいます。

▲2八同角に△3三角なら、▲同桂成△同金▲1七角△4四歩▲2二飛成△5二銀打▲3四歩△4三金▲3二角で、ソフトの評価値+532で先手有利。

▲2八同角だったら変化はあったものの、先手有利だったようです。

▲2八同角以下の両王手の筋が参考になった1局でした。