急戦矢倉の作戦がやや失敗

上図は、先手が急戦矢倉で後手が8筋の歩を交換して△6四角と下がった局面。ソフトの評価値-75で互角。

先手の5六の銀は、7七にいた銀が▲6六銀~▲5七銀~▲5六銀と組み替えたことによる駒組みです。

これは▲6六銀に△6四歩と突いたため、▲5七銀と引いて使ったということです。

本譜は▲5五歩△6三銀で、ソフトの評価値-286で互角。

この手順は、▲5五歩に△同歩なら▲同銀が後手の角にあたるので調子がいいのですが、じっと△6三銀とされると先手の動き方が難しいようです。

先手は急戦矢倉なので玉は固めようがなく、動く形にしたいのですが後手の6四の角がバランスがよくて、先手は歩をたくさん渡すと△8六歩▲同歩△8七歩▲同金△8六角のような手がきます。

▲5五歩では▲4五歩がありました。

▲4五歩△同歩▲6六歩△8六歩▲同歩△8七歩▲同金△8六角▲7八玉△4二角▲8六歩で、ソフトの評価値-203で互角。

この手順は、▲4五歩~▲6六歩と後手の角を目標にする指し方です。

▲6六歩に後手は狙いの△8六歩~△8七歩に、先手は▲7八玉~▲8六歩と耐える展開です。

この局面で後手に持ち駒にもう1歩あれば、△8五歩▲同歩△8六歩▲9七金△8五桂と手順に桂馬が金当たりになるのですが、この局面ではまだ先手がしのいでいるようです。

ただし、全体的に見ると先手の4八の銀が攻めにも守りにも使えておらず、立ち遅れている感じです。

やはり先手の左の7九の銀の活用で、だいぶ手損になる駒組みをしたのが大きいように思います。

急戦矢倉にして手損する駒組みだと、後手にその間にいい形になりやすいです。

急戦矢倉の作戦がやや失敗だった1局でした。