上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲2二歩と打った局面。ソフトの評価値-438で後手有利。
対局中は3七にと金が出来ていますが、先手も4五に桂馬がいて活用できており、3五の飛車も直通で後手陣を睨んだいるのでまだ大変な局面だと思っていました。
本譜は△4七と▲6九玉△2四角で、ソフトの評価値+182で互角。
この手順は、△2四角には▲2一歩成△3五角▲同歩で、後手が桂損して次に▲3一とがあるので△4二銀としますが後手が忙しいです。
▲2二歩に対する後手の受け方があまりよくなかったようです。
△4七とでは△3四歩がありました。
△3四歩▲2五飛△2二銀▲8三角で、ソフトの評価値-650で後手有利。
この手順は△3四歩から△2二銀として局面をおさめる指し方ですが、▲8三角が気になります。
▲8三角は飛車とりですが、▲5三桂成△同玉▲6一角成が本当の狙いです。
▲8三角に△8四飛なら、▲5三桂成△同玉▲6一角成△8九飛成▲7一馬△6二角▲7九金打で、ソフトの評価値+812で先手優勢。
この手順は駒損が大きく先手優勢です。
▲8三角には△4四角がありました。
▲8三角△4四角で、ソフトの評価値-716で後手有利。
△4四角という受け方があるのは知りませんでした。
まだまだ知らない指し方というのがたくさんあるみたいです。
△4四角は5三の地点を補強しつつ角の働きで、攻防に効いている角です。
△4四角以下、▲7四角成△同歩▲2三歩△同銀▲同飛成△同金▲3一飛△2二金▲2三歩△4七と▲同玉△2七飛▲5八玉△4七角▲6八玉△2三飛成で、ソフトの評価値-572で後手有利。
この手順は、先手が飛車を取ってから▲2三歩と激しく攻める展開ですが、△4七と~△2三飛成で後手が指せるようです。
攻防の角で受けるのが参考になった1局でした。