上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△6五歩と突いた局面。ソフトの評価値+74で互角。
後手から早い段階で△6五歩と突くのはありそうであまり見ない手です。
先手の右の銀が5六にいれば▲同歩で後手がまずいですが、4七にいるので△6五歩と仕掛けてきました。
実戦は△6五歩以下▲同歩△同銀▲6六歩△5四銀で、ソフトの評価値+60で互角。
この手順は単なる歩の交換ですが、後手が持ち駒に歩を1枚もった形です。
普通は△7四歩から△7三桂の組み合わせで力をためて、場合によってはそれに△6三金や△8一飛と△6二金型から△6五歩とするのが自然だと思っていたのですが、単に△6五歩から歩を交換して△5四銀も立派な手みたいで、ソフトの推奨手と一致しており驚きました。
将棋の序盤でもまだ知らない手が多いみたいで、あまり先入観にとらわれない方いいかもしれません。
単なる歩の交換で戦いが少し後になったので、先手としてはほっとした部分はあったのですが、△6五同銀では△6二飛を気にしていました。ソフトの評価値+118で互角。

△6二飛は先手の4七の銀が少し立ち遅れているときに動いてきた手です。
△6五銀をどのような形で受けるが気になります。
△6二飛以下▲5六銀△6五銀▲同銀△同飛▲6六歩△6二飛▲5六銀で、ソフトの評価値-52で互角。
この手順は立ち遅れている4七の銀を使って銀交換をする展開ですが、最後の▲5六銀を打たないと△4七銀▲同金△3八角の筋があるので事前に受けた手です。
銀を先手が受けに使って後手の持ち駒に銀がある展開ですが、評価値は互角のようです。
後手の持ち駒に銀があるのは大きいですが、盤上が少し手薄になったのでいい勝負ということだと思います。
しかしこのあたりは見慣れない局面なので、形勢判断がよく分かっていませんでした。
また別の指し方で△6二飛には▲6六銀もありました。
△6二飛以下▲6六銀△6五銀▲同銀△同飛▲6七歩で、ソフトの評価値+116で互角。

この手順は▲6六銀と守りの銀で6筋を受ける手で、以下△6五銀から銀交換の展開です。
普通は、守りの銀と攻めの銀の交換は守りの銀の方が損をすると理解していたので、この展開は先手がまずいのかと思っていたら意外にも互角とはいえ評価値は先手の方がいいのが驚きでした。
これは後手は攻めの駒組みが少し発展性がないのと、持ち駒の銀があってもまだ使いづらいという理由で、結局後手玉の整備に手数をかけるので面白くないということかもしれません。
このあたりの感覚もいまひとつ分かっていませんでした。
ありそうであまり見ない手の対応が参考になった1局でした。