角換わり腰掛銀の攻め筋


上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲4五歩に△同歩とした局面。ソフトの評価値+330で先手有利。

たまにあるやや後手陣が受け身な形の角換わり腰掛銀ですが、大きく違うのは後手の6筋の歩を早めに交換しているので、後手の6筋に歩がありません。

形勢は先手有利になっていますが、人間的には先手が少し指しやすい互角という感じです。

実戦は△4五同歩以下▲同桂△4四銀で、ソフトの評価値+123で互角。

この手順は、△4五同歩に▲同桂と一番自然に見える手を指したのですが、これが意外と評価が低く4つまである候補手にも上がっていませんでした。

▲4五同桂と跳ねた形は、攻めの銀と桂馬がこれ以上前に進みにくい形になっており、先手は2筋の歩の交換か▲3五歩か▲1五歩を含みにするのがやや攻めの形が固定されて冴えないということかもしれません。

後手の立場からすると、どこかで△4五銀右は▲同銀△同銀▲5五角の王手飛車があるのでそれはできないので、△6四角と先着してその筋を消しつつ将来△9五歩や△8六歩を突く感じです。

ここらあたりの指し方は勝敗に直接関係はないですが、意外と大事なところかもしれません。

▲4五同桂では▲3五歩がありました。ソフトの評価値+275で互角。

ソフトの推奨手は▲3五歩で評価値が互角になりましたが、最初の評価値が+330で互角に近い先手有利だったので、このようなことはたまにあります。

▲3五歩はいわゆる筋という手で、▲4五桂をする前に3筋の歩を切りたいイメージです。

3筋の歩を切れば▲4五桂と跳ねた形で▲3三歩と打てます。

先手の理想は、▲3五歩以下△同歩▲4五桂△4四銀▲2四歩△同歩▲同飛の王手銀取りで、さすがにこの展開にはなりませんが先手の狙いです。

3筋に空間があくと先手は攻め筋が増えてきますので、このような形のときはまず後手は△3五同歩とはしないです。

▲3五歩に対する後手の受け方が気になります。

▲3五歩以下△4四銀▲3四歩△7三角▲1五歩△同歩▲1三歩で、ソフトの評価値+479で先手有利。

この手順の△4四銀は部分的には出てくる手ですが、この場合は▲3四歩と取り込む手があり、△3六歩なら▲4五桂△同銀右▲同銀△同銀▲5五角の王手飛車があります。

よって後手は▲3四歩に△7三角と先着してこの筋を消しますが、先手は1筋と突き捨ててから▲1三歩が鋭いです。

▲1三歩に△同玉なら、▲1五香△1四歩▲同香△同玉▲2六角△4三金直▲1九飛まで詰みというものすごい狙いがあります。

▲3五歩に△4六歩なら▲4五桂△同銀▲同銀△3五歩▲5五角で、ソフトの評価値+851で先手優勢。

この手順は、銀と桂馬の交換でやや先手が駒得で先手歩切れですが、5五に角を据えて先手が指せそうです。

角換わり腰掛銀の攻め筋が参考になった1局でした。