持ち駒に歩がなくても銀ばさみの歩を突く

上図は、相雁木からの進展で△7二飛と8二の飛車が寄った局面。ソフトの評価値+183で互角。

後手は次に△7五歩とするのが狙いですが、先手は7六の地点を6七の銀の1枚が守っているだけなのに対して、後手は6四の銀と7二の飛車の2枚で攻める形なので、数の攻めで後手の方が分があります。

よってすんなりと△7五歩とされる前に先手は動く必要があります。

実戦は、△7二飛以下▲4五歩△7五歩▲同歩△同銀で、ソフトの評価値+109で互角。

この手順は、△7五歩と仕掛ける前に▲4五歩と動く手です。

後手は△同歩とする手もあったと思いますが、早めに△7五歩と動きたいです。

以下△7五同銀と後手は7筋を抑える展開で、ここで実戦は▲4四歩△同銀と進みましたが△同銀では△同角もあったようで、後手の角も攻めに参加すると先手は指しにくいです。

その場合は、どこかで▲7六歩と打って△同銀▲同銀△同飛として1歩損になりますが受ける形になりそうです。

実戦の△7五同銀には▲5六歩として、▲6八角から▲4六角と角を転換するようなイメージで指すべきだったようです。

また別の指し方で、最初の局面の▲4五歩では▲6五歩がありました。ソフトの評価値+209で互角。

ソフトの推奨手は▲6五歩でしたが、持ち駒の歩がないときに銀ばさみの歩の突き捨ては少し指しにくです。

持ち歩があれば△6五同銀には▲6六歩がありますが、歩がありません。

この場合は、▲6五歩と突くと△7五銀という形にはなりにくいという意味です。

▲6五歩に△同銀なら▲4五歩△同歩▲同桂で、ソフトの評価値+788で先手優勢。

この手順は▲6五歩に△同銀とすると▲4五歩が厳しく、△同歩▲同桂と進んだ形は、▲5三桂不成や▲6六歩があり、後手から△7七角成としても▲同桂で後手の銀が取られる形なので、後手がまとめにくいです。

後手は5三の地点が弱い形なので、▲4五同桂とされると受けにくいです。

△6五同銀とした形は後手の銀が浮いているので、△6五同銀とは取りにくいです。

▲6五歩△5三銀▲4五歩△5二金▲2四歩△同歩▲4四歩△同角▲2四飛△2三歩▲2九飛で、ソフトの評価値+223で互角。

この手順の▲4五歩に△同歩は、▲同桂で△7七角成には▲5三桂不成と銀を取っての王手が先手になります。

よって▲4五歩には5三の地点を補強する△5二金となりますが、2筋の歩を交換してどうかという展開です。

後手も5三の銀と5二の金が中央に配置すると結構手厚い陣形になり、これでいい勝負のようです。

持ち駒に歩がなくても銀ばさみの歩を突くのが参考になった1局でした。