上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6五歩と突いた局面。ソフトの評価値+305で先手有利。
△6五歩は銀取りなので歩をとるか銀を逃げるかのどちらかですが、銀が逃げると後の駒組みがしにくいと思って▲6五同銀としました。
後手にまだ歩がないので△6四歩と打てませんが、歩が入れば△6四歩で銀が死ぬので先手も決断の1手になります。
積極的に▲6五同銀としたわけではなく消去法で▲6五同銀とした感じです。
実戦は▲6五同銀△7三桂▲6六歩で、ソフトの評価値+394で先手有利。
この手順は、△7三桂と跳ねる手で先手は銀を助けるには▲6六歩か▲7七桂ですが普通は▲6六歩です。
将来△6五桂とすれば▲同歩で銀と桂馬の交換で後手は歩切れで先手に2歩あるのでいい勝負といえますが、厚みという点からみると後手が手厚いです。
▲6六歩以下先手に手があるかが気になります。
実戦は▲6六歩以下△3五歩▲同歩△8五歩で、ソフトの評価値+422で先手有利。
この手順は、後手は△3五歩と突き捨てていつでも歩が入る形にしてから△8五歩として先手の駒組みを見てから一番いいタイミングで△6五桂とする狙いです。
実戦はここで▲4八飛として△6五桂▲同歩△8四角と進んだのですが、▲4八飛では▲4五桂もあったようです。
▲4五桂△同銀▲4六歩△6五桂▲4五歩△4七銀▲1八飛△5六銀成▲6五歩△6六歩▲1七飛△5五桂▲5九桂で、ソフトの評価値+425で先手有利。
この手順は、▲4五桂と捨てる手で△同銀に▲4六歩とすれば後手の銀が死ぬ形です。
3七の桂馬と4四の銀が交換になれば先手は満足です。
後手は▲4六歩に△6五桂から銀を取り返して△4七銀からもたれる指し方ですが、先手も▲1七飛や▲5九桂と丁寧に受ける展開で、難しいですが先手が指せるようです。
なお最初の局面で▲5七銀は△3五歩、▲7七銀は△7三角が気になって直ぐに読みを打ち切ったのですが、これにも対抗手があったようです。
これはまた別の機会に書きます。
穴熊の▲6六銀型に△6五歩の対応が参考になった1局でした。