先手玉の寄せ方

上図は、横歩取り青野流からの進展で△4五桂と打った局面。ソフトの評価値-117で互角。

数手前に△2六角と王手をした手に▲3七桂打とした手に△4五桂打と桂馬を重ねてきた展開です。

先手は8八に龍がいるので△5五角と打たれる筋を気にしないといけません。

実戦は8八に龍がいるのが少し悪い位置にいると思って▲8一龍としたのですがこれが失敗でした。

▲8一龍△2五桂▲2七金△3七桂左成▲同桂△同桂成▲同金△同角成▲同玉△4五桂▲4八玉△5六桂で、ソフトの評価値-1187で後手優勢。

この形は▲8一龍と先手の龍の位置をかえて後手陣に入ったのですが、後手陣はしっかりしておりあまり攻めの形が響いていません。

後手は3七の地点で清算してから△4五桂と打つ筋になると、ほとんど先手玉が寄っている形です。

最後の△5六桂も手筋で、5七の地点に空間をあけて将来△5七銀の打ち込みを作る意味です。

実戦は△5六桂以下▲同歩△1五角▲3八玉△1八銀で、ソフトの評価値-4269で後手勝勢。

この手順は、△5六桂と捨ててから△1五角と離して角で王手をするのが厳しいです。

△1五角に▲5八玉なら△5七銀▲6九玉△6八金まで詰みなのが△5六桂と捨てた意味です。

よって△1五角に▲3八玉としましたが、そこで△1八銀が見えづらい手です。

△1八銀では△3七角成や△3七桂成が自然でこれでも問題ないですが、少し手数がかかります。

△1八銀は△3七角成の詰めろなので普通は▲1八同香としますが、△3七角成▲2九玉△4七馬▲3八銀△3七桂不成▲1九玉△2九金▲同銀△同馬まで。

△1八銀と捨てたのは▲1八同香とさせることで1八の地点に玉が逃げられないようにしたという意味です。

△1八銀に▲4八金は△3七金以下詰みですし、△1八銀に▲5八金でも△3七角成▲4九玉△5七桂不成▲同金△5九金で詰みです。

また先手はそこそこ持ち駒にいい駒がありますが、後手玉に迫る手がありません。

終盤は大差になりましたが、最初の▲8一龍では別の指し方があったようです。

それはまた別の機会に書きます。

先手玉の寄せ方が参考になった1局でした。