上図は、角交換振り飛車からの進展で▲5六桂と打った手に△7二桂と打って受けた局面。ソフトの評価値+4で互角。
駒割りは、角と金の交換でいい勝負ですが先手は穴熊で龍を敵陣に作っています。
ただし先手の歩の数が少なく、後手も意外と広い玉なので捕まえるのは大変です。
先手はここからどのように手を繋いでいくかという感じです。
実戦は▲8二金と重く打ちましたが、△6四桂とされるとソフトの評価値-256で互角。

この手順の▲8二金は次に▲7一龍△5三玉▲7二金と桂馬を取る狙いですが、△6四桂と逃げて受ける手があったようで、▲6四同桂に△同角成とされると先手の8二の金がやや重い形で、駒の効率がよくないようです。
先手は▲8三金とか▲9一龍はありますが、後手の持ち駒の桂馬とか香車が先手陣に手をつけると先手も守りは強くないです。
▲7二金では▲8三龍がありました。
▲8三龍△8二香▲7三金△同角成▲同龍△同玉▲4六角で、ソフトの評価値-104で互角。

この手順は、▲8三龍と歩を取って戦力を増やすのですが、△8二香と打たれると龍が死んでいるようです。
しかしそこで▲7三金があったようで、以下清算してから▲4六角と打って王手龍の展開です。
たまたま2八に龍がいるので成立する筋ですが、▲7三金は見えづらいです。
対局中も▲8三龍に△8二香と打たれてだめと思い、それ以上先のことを考えていませんでした。
最後の▲4六角に後手は△6四角と受けたいのですが、先手に5六桂がいるので▲同桂と取られてしまいます。
▲4六角以下△6四香▲2八角で、ソフトの評価値-86で互角。
▲2八角の時点で駒割りは先手の香損ですが、先手は穴熊に囲ってまだ耐久性があるのでどうかという展開です。
先手はやや攻めの戦力が少ないですが、実戦の8二金が残っているよりはるかに駒の効率がいいです。
攻めが細い場面で何とか攻め手を見つけて、穴熊が活きるような展開にするべきでした。
なお△8二香と打つところで△8二歩と打っても▲7三金から同じような手順にするのが大事なところで、△8二歩に▲8五龍と逃げるのは△8三香で後手陣がしっかりします。
このあたりもついうっかりしやすいところです。
攻めが細いときの手の繋げ方が参考になった1局でした。