駒不足なので盤面の駒を活用する


上図は、後手角交換振り飛車からの進展で△5六馬と桂馬を取った局面。ソフトの評価値-258で互角。

駒割りは角と金の交換で先手は穴熊に囲っていますが、やや攻め駒が少ないです。

形勢は互角ですが、後手玉は広く上部脱出の可能性もあるので、気持ち的には先手が大変にも見えます。

ここから先手がどのように手を繋いでいくかという感じですが、7二の金が重たいのでこの駒を活用しました。

実戦は、▲5一龍△5二歩▲7三金△5四銀右で、ソフトの評価値-993で後手優勢。

この手順は、▲5一龍としてから▲7三金とする手で自然な手かと思っていましたが評価値を見るとだいぶ下がっています。

先手の7三の金が後手の駒と交換になればよかったのですが、△5四銀右とされるとかえって後手陣が手厚くなったようです。

先手は▲6二龍に△4二玉として後手玉を下段に落とす筋はありますが、まだだいぶ駒不足です。

▲5一龍では▲6七銀がありました。ソフトの評価値-208で互角。

この手は攻め駒不足を少しでも解消する▲6七銀です。

先手は7一の龍と7二の金と持ち駒の桂馬の3枚の攻めではやや細いので、6七の銀として少しでも攻め駒を増やす狙いです。

馬取りなので普通は後手は馬が逃げる一手です。

▲6七銀に△4六馬なら▲5八桂△6四馬▲6二龍△5四玉▲5六銀で、ソフトの評価値-68で互角。

この手順は、△4六馬としていつでも△6八馬とする狙いですが、▲5八桂と打つとそれを防ぎつつ馬取りで、かつ後手玉の上部脱出を防ぐような駒になっています。

以下△6四馬と逃げれば▲6二龍から▲5六銀がうまい手で、▲5六銀に△5五歩と打てば▲4六桂で後手玉が詰んでしまいます。

さすがにこの展開にはなりませんが、狙いとしてはありそうです。

▲6七銀に△5五馬なら、▲4七桂△3七馬▲6二龍△5四玉▲5五歩で、ソフトの評価値+2853で先手勝勢。

この手順もややうまくいきすぎですが、△5五馬には▲4七桂がうまい手で馬が逃げれば▲6二龍から▲5五歩のような手が厳しいです。

やはり5八の銀を活用する▲6七銀が急所だったようです。

駒不足なので盤面の駒を活用するのが参考になった1局でした。