飛車の横利きの歩を突く


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値-133で互角。

△4五歩は▲6四銀を飛車の横利きで受けた手です。

先手は5五の銀が中央に出てきているので何とかこの銀を攻めに活用したく、その場合は角と組み合わせて活用する感じです。

実戦は、▲7七角△6二角▲8六角△7四歩でソフトの評価値-403で後手有利。

この手順の▲7七角と▲8六角は手待ちみたいな手で駒組みに発展性がないのに対して、後手の△6二角と△7四歩は価値の高い手だったみたいで、やや後手が指しやすくなったようです。

特に△7四歩と突いて角の利きが大きくなるのは後手しては味がいいです。

対局中は、先手の指し方はあまりいい手ではないとは思っていましたが、方針がはっきりせずあまり意味のない手待ちだったようです。

▲7七角△6二角に対しては▲4四銀がありました。

▲7七角△6二角▲4四銀△4二金▲4六歩で、ソフトの評価値+53で互角。

この手順は、▲7七角としたことで▲4四銀と出て▲3三銀成を目指します。

▲3三銀成を受けには△4二金か△5一角ですが、△6二角と上がったばかりなのに△5一角と引くのは手損で少し指しづらいので△4二金としますが、そこで▲4六歩でどうかという展開です。

▲4四銀は少し見えていましたが、△4二金で手がないと思っており▲4六歩は全く見えていませんでした。

▲4六歩は2六の飛車の横利きを利用した手で、△同歩なら▲同飛で先手の飛車が軽くなります。

よって▲4六歩には△5四歩として銀取りを確定させますが、▲3三銀成として△同金でも△同飛でも▲4五歩として、銀を桂馬の交換で少し先手が駒損ですが、後手の金が後手玉から離れているのでいい勝負のようです。

また最初の局面でも▲4六歩はありました。ソフトの評価値-192で互角。

この手も先手の飛車の横利きを利用する手で、後手は△4六同歩なら▲同飛でソフトの評価値-172で互角。

この展開は、4筋の歩の交換をして先手の飛車が軽くなりますが、飛車が軽くなったから形勢が良くなったかというとそうでもなく互角のようです。

このあたりはソフトと人間の感覚は少し違うのが興味深いです。

▲4六歩△3六歩▲同歩△6二角▲2八飛△3六飛▲3七歩△3四飛で、ソフトの評価値-272で互角。

この手順は、▲4六歩に△3六歩と突き捨てます。

△3六歩に▲同飛なら△同飛▲同歩△3九飛で、ソフトの評価値-371で後手有利。

よって▲同歩に△6二角として次に△5四歩の飛車取りと銀取りを狙う手です。

先手は事前に▲2八飛と受けて以下△3六飛のような展開ですが、互角のようです。

簡単に先手有利にはなりませんが、どこかで▲4六歩と突くのが急所だったようです。

飛車の横利きの歩を突くのが参考になった1局でした。