自陣に手を入れて分かりやすくする

上図は、横歩取り青野流からの進展で△5七香と打った手に5九の銀が▲6八銀と上がった局面。ソフトの評価値-1601で後手優勢。

駒割りは飛桂と角金の交換で後手が少し駒得しており、後手が攻め込んでいるので後手優勢のようです。

このような局面までは後手が継続的に優勢で攻める展開だったので、手の流れから言ったら攻めることから考えるのが普通です。

おそらく後手を持っていると早く先手玉を寄せ切りたいという気持ちになると思いますが、まだ先手ももう少し粘りが利きそうです。

実戦は▲6八銀以下△4八馬▲7九玉で、ソフトの評価値-1680で後手優勢。

この手順の△4八馬は次に△5八香成があって自然な手に見えるのですが、▲7九玉は少しぬるかったようです。

▲7九玉は玉の早逃げの手ですが、ここは攻める手もあったようです。

▲7九玉では▲7三桂成がありました。ソフトの評価値-815で後手有利。

先手はほとんど攻められぱなしだったので、このタイミングで攻めるのは後手も受けに関してはあまり気を配っていない可能性もあります。

▲7三桂成に△同銀なら▲4一銀で、ソフトの評価値+99976で先手勝勢。

この▲7三桂成に△同銀とすると▲4一銀で詰み筋です。

▲4一銀に△同玉なら▲6一龍△5一桂▲3三桂で、ソフトの評価値+99985で先手勝勢。

▲3三桂に△同金なら▲5二金△3二玉▲2二飛で詰みです。

▲3三桂に△同銀なら▲3一飛△4二玉▲5一龍まで詰みです。

また▲3三桂に△3二玉なら▲2二金△同金▲同と△同玉▲2一飛△3三玉▲2五桂△4四玉▲2四飛成△3四歩▲5五金で詰みです。

また▲4一銀に△6二玉なら▲8二飛があります。

▲8二飛に△7二歩なら▲6一龍△同玉▲8一飛成△7一桂▲5二金で詰みです。

また▲8二飛に△同銀なら▲同龍△7二飛▲7四桂△5一玉▲5二銀打△同金▲同銀成△同飛▲同龍△同玉▲7二飛△4一玉▲3一金△同銀▲同と△同玉▲3二銀△2二玉▲4三銀成△2一玉▲3二飛成まで詰みです。

よって▲7三桂成には△同銀とできず△5八香成▲7九玉△6八成香▲同金△8一歩で、ソフトの評価値-1144で後手優勢のようですが、後手は攻めている途中で自陣に手が戻るかとなると結構難しいです。

△4八馬では△8一金がありました。

△8一金で、ソフトの評価値-1440で後手優勢。

この手は△8一金と打って自陣を固める手で龍取りですが、▲8一龍としても△同銀で後手に飛車を渡すと先手玉は弱いので普通は逃げる手から考えます。

△8一金▲9三龍△5八香成▲同玉△9三馬で、ソフトの評価値-1703で後手優勢。

この手順は香車を成り捨てて龍のす抜く手ですが、対局中は△8一金は全く見えてなかったので、▲9三龍と指していた可能性が高いです。

攻めだしたら攻めばかりでなくたまに自陣に手を入れる感覚を覚えると、思わぬいい手が浮かぶかもしれません。

自陣に手を入れて分かりやすくするのが参考になった1局でした。