8筋の殺到をどのように受けるか

上図は、相掛かりからの進展で△5四角と打った局面。ソフトの評価値-118で互角。

△5四角は次に△8七銀成と殺到する手が狙いですが、先手は受けるか攻め合いにでるかという局面です。

実戦は▲8六角△3五歩▲4五歩で、ソフトの評価値-331で後手有利。

この手順は、▲8六角と打って△8七銀成の筋を消したのですが、あまり働きのいい角とはいえず受け一方の意味合いが強いです。

なお、▲8六角は候補手にも上がっていませんでした。

後手は△3五歩と手を戻して先手は▲4五歩として飛車の横利きを通しましたが、評価値は後手有利のようです。

後手は8筋でポイントを上げて、さらに△3五歩とすると将来△3四銀から△3三桂のような駒を活用することもできるので、手が広がっている感じです。

▲8六角と打つとすぐに先手が負けるということはありませんが、主導権は後手にあるのでやや面白くなかったようです。

▲8六角では▲4五桂がありました。

▲4五桂△4四銀▲3四歩△8七銀成で、ソフトの評価値-497で後手有利。

この手順は、▲4五桂と銀取りに跳ねる手ですが、△4四銀に8筋を受けずに▲3四歩と取り込んで△8七銀成と進みます。

▲3四歩と取り込んでもまだ大したことはないのに、後手の△8七銀成は厳しいです。

この展開で先手に返し技があるかが気になります。

△8七銀成以下▲同銀△同角成▲8二歩△同飛▲7一銀△8六飛で、ソフトの評価値-490で後手有利。

この手順は、▲8七同銀△同角成に▲8二歩から▲7一銀の割り打ちの銀を打つのは狙いの1手ですが、△8六飛と浮かれて少し先手が苦しいようです。

△8六飛以下▲6二銀成△同玉▲7七角△同馬▲同桂△8九飛成▲7九歩で、ソフトの評価値-472で後手有利。

この手順は、▲7七角と打つのは粘りのある手ですが、あっさりと△同馬と取ってから△8九飛成が厳しいです。

△8九飛成に▲7九歩と底歩で辛抱して、先手は▲4一角を含みに粘る感じですが先手が苦しいです。

最初の局面で▲8六角と打って受けだけで辛抱する展開と、▲4五桂と跳ねて△8七銀成を許す展開を比較すると、評価値はそんな変わりはなくどちらも後手有利です。

そうであれば▲8六角はそこまで悪くなかったということになりますが、長期的な目線でみれば8六の角は使いづらく損であるので候補手にも上がっていなかったということかもしれません。

やはり最初の局面のように、△7六銀の形から△5四角と打たれると先手の模様が悪いようです。

8筋の殺到をどのように受けるかが参考になった1局でした。