上図は、相掛かりからの進展で▲5五歩と突いたときに5四の角が△6五角とした局面。ソフトの評価値-401で後手有利。
この局面は、後手の飛車と角が働いており、また後手は3筋の位を取っているので後手が指しやすいようです。
後手からいつでも△4七角成と銀と刺し違える筋があるのと、8八の銀が壁なので先手はあまり強い戦いができないですが、ここからどうやって戦うかという局面です。
実戦は△6五角以下▲5六銀△同角▲同飛△6五銀▲4六飛△3六歩で、ソフトの評価値-1224で後手優勢。

この手順の▲5六銀は後手の角を取りにいった手ですが、だいぶ悪い手だったようで△同角から△6五銀が見えていませんでした。
△6五銀に▲4六飛としてどうするのかと思っていたら△3六歩がありしびれました。
△3六歩に▲同飛なら△3五銀打で飛車が取られます。
これらの手順は全く見えてなかったとはいえ一手ばったりみたいな展開なので、一直線に先手が悪くなりました。
さすがに後手に飛車を渡す展開になると先手玉が薄いので勝負になりません。
▲5六銀では▲7七桂がありました。
▲7七桂△同銀成▲同銀△2四桂で、ソフトの評価値-503で後手有利。

この手順は、▲7七桂と跳ねて遊んでいる桂馬を活用する手で、△同銀成と後手は銀と桂馬を交換する展開です。
再度の△2四桂は3筋の位を活かす手で、次に△3六歩と突く狙いです。
先手は攻め合いにならない形なので、受けに専念するしかありません。
△2四桂以下▲6六歩△4七角成▲同金△3六歩▲5四歩△同歩▲5三歩△4二玉▲3六金△同桂▲同飛で、ソフトの評価値-18で互角。
この手順は、▲6六歩と後手の角を取りにいって先手玉がしのげるかどうかという展開です。
後手は△4七角成から△3六歩と突いた局面は、角と桂馬の交換で先手が駒得をしていますが先手玉は薄いのでやや後手が指しやすいです。
△3六歩には▲5四歩から▲5三歩と8六の角を活かす手で、後手陣にあやをつける形です。
▲5三歩に△同金なら▲7二角で、ソフトの評価値+146で互角になりますので△4二玉とかわして、苦しいなりに先手もくらいつく形です。
先手としては後手の玉頭からあやをつける形であれば、実戦よりはるかによかったです。
苦しい局面からの指し方が参考になった1局でした。