自陣に手を入れて分かりやすくする

上図は、横歩取り青野流からの進展で△5七香と打った手に5九の銀が▲6八銀と上がった局面。ソフトの評価値-1601で後手優勢。

駒割りは飛桂と角金の交換で後手が少し駒得しており、後手が攻め込んでいるので後手優勢のようです。

このような局面までは後手が継続的に優勢で攻める展開だったので、手の流れから言ったら攻めることから考えるのが普通です。

おそらく後手を持っていると早く先手玉を寄せ切りたいという気持ちになると思いますが、まだ先手ももう少し粘りが利きそうです。

実戦は▲6八銀以下△4八馬▲7九玉で、ソフトの評価値-1680で後手優勢。

この手順の△4八馬は次に△5八香成があって自然な手に見えるのですが、▲7九玉は少しぬるかったようです。

▲7九玉は玉の早逃げの手ですが、ここは攻める手もあったようです。

▲7九玉では▲7三桂成がありました。ソフトの評価値-815で後手有利。

先手はほとんど攻められぱなしだったので、このタイミングで攻めるのは後手も受けに関してはあまり気を配っていない可能性もあります。

▲7三桂成に△同銀なら▲4一銀で、ソフトの評価値+99976で先手勝勢。

この▲7三桂成に△同銀とすると▲4一銀で詰み筋です。

▲4一銀に△同玉なら▲6一龍△5一桂▲3三桂で、ソフトの評価値+99985で先手勝勢。

▲3三桂に△同金なら▲5二金△3二玉▲2二飛で詰みです。

▲3三桂に△同銀なら▲3一飛△4二玉▲5一龍まで詰みです。

また▲3三桂に△3二玉なら▲2二金△同金▲同と△同玉▲2一飛△3三玉▲2五桂△4四玉▲2四飛成△3四歩▲5五金で詰みです。

また▲4一銀に△6二玉なら▲8二飛があります。

▲8二飛に△7二歩なら▲6一龍△同玉▲8一飛成△7一桂▲5二金で詰みです。

また▲8二飛に△同銀なら▲同龍△7二飛▲7四桂△5一玉▲5二銀打△同金▲同銀成△同飛▲同龍△同玉▲7二飛△4一玉▲3一金△同銀▲同と△同玉▲3二銀△2二玉▲4三銀成△2一玉▲3二飛成まで詰みです。

よって▲7三桂成には△同銀とできず△5八香成▲7九玉△6八成香▲同金△8一歩で、ソフトの評価値-1144で後手優勢のようですが、後手は攻めている途中で自陣に手が戻るかとなると結構難しいです。

△4八馬では△8一金がありました。

△8一金で、ソフトの評価値-1440で後手優勢。

この手は△8一金と打って自陣を固める手で龍取りですが、▲8一龍としても△同銀で後手に飛車を渡すと先手玉は弱いので普通は逃げる手から考えます。

△8一金▲9三龍△5八香成▲同玉△9三馬で、ソフトの評価値-1703で後手優勢。

この手順は香車を成り捨てて龍のす抜く手ですが、対局中は△8一金は全く見えてなかったので、▲9三龍と指していた可能性が高いです。

攻めだしたら攻めばかりでなくたまに自陣に手を入れる感覚を覚えると、思わぬいい手が浮かぶかもしれません。

自陣に手を入れて分かりやすくするのが参考になった1局でした。

終盤の寄せは厳しく指す

上図は、相掛かりからの進展で△6四同歩と金を取った局面。ソフトの評価値+2181で先手勝勢。

駒割りは飛桂と銀の交換で先手が駒損で攻め駒は少ないものの、後手玉は守り駒がいないので先手がいいです。

ソフトの評価値は先手勝勢ですが、対局中はうまくいけば後手玉を寄せられると考えていたので、楽観できるほどの余裕はないです。

次に後手から△4四銀と馬を取る手があるので、先手は馬をどうするかもしくは別の手があるかという局面です。

実戦は△6四同歩以下▲5三馬と進みましたがそこで△8六角で、ソフトの評価値-421で後手有利。

この手順の▲5三馬は馬を逃げつつ次に▲3一馬の含みもある手ですが、かなり甘い手だったようで△8六角がありました。

後手玉に即詰みはなく次に△5九金の詰めろなので先手は受けるしかありません。

△8六角に▲6八銀は△8九飛があり、これも△5九金からの詰めろになります。

また△8六角に▲4九金は△5九飛▲同金△4六桂打▲同歩△同桂▲4七玉△3六金▲4八玉△5九角成▲3九玉△3八桂成▲同玉△3七馬▲4九玉△4八金まで。

この手順は駒を節約して受ける▲4九金ですが、△5九飛が強烈で▲同金に△4六桂打のつなぎ桂から即詰みです。

△8六角には▲7七銀と打つのが候補手ですが、△5一飛で泥試合になりそうです。

1手で形勢が大きく逆転するのが終盤の怖さのようです。

▲5三馬では▲7三銀がありました。ソフトの評価値+3279で先手勝勢。

この手は平凡な▲7三銀ですが、これで後手玉が寄り筋だったようです。

▲7三銀に△6三玉は▲6二馬まで。

対局中は一瞬▲7三銀が見えて、△6三玉で▲5四馬△5二玉で難しいと思っていたのですが、▲6二馬の1手詰めでした。

このあたりも手の見え方がいまひとつだったようです。

▲7三銀に△8三玉なら▲8四銀成△9二玉▲7三歩成△8二歩▲7四桂△4六桂打▲6八玉△8六角▲7七金で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は、▲7三銀から▲8四銀成から▲7三歩成として攻め駒を増やしていけば先手勝勢ですが、▲7四桂に△4六桂も形づくりとはいえ油断ならず、▲同歩でもいいですが▲6八玉△8六角▲7七金で先手勝勢です。

▲7三銀に△8一玉なら、▲5四馬△9二玉▲6五馬△8一飛▲6四馬△7一角▲8四歩△8九飛▲8三金で、ソフトの評価値+3733で先手勝勢。

この手順は、▲6五馬に△同歩は▲8二金があるので△8一飛ですが▲6四馬以下1手1手の寄り形です。

終盤の寄せは厳しく指すのが参考になった1局でした。

雁木への▲3七銀型の攻め方

上図は、後手雁木に先手が▲3七銀型からの急戦で▲3五歩と突いた局面。ソフトの評価値+63で互角。

先手は▲7七角と▲6八玉を指して玉の整備を最小限にしてから攻めに専念する指し方です。

あまりこの形での急戦を指したことがないので、先手玉がどの程度の固さなのかあまり分かっていません。

▲3五歩の仕掛けに後手が△同歩と取れば▲4六銀と上がりますが、実戦もそのように進みました。

実戦は▲3五歩△同歩▲4六銀△3六歩▲2六飛△4五歩▲3五銀で、ソフトの評価値+183で互角。

この手順は、3筋の歩を突き捨ててから▲4六銀に△3六歩が受けの手筋でここで▲3五銀なら△3七歩成▲同桂△3六歩があります。

ただし、この手順は後手が桂得になるので圧倒的に後手が有利かというとそうでもないようで、最後の△3六歩には▲3八歩で、ソフトの評価値-196で互角。

この指し方は人間的にはまず指せないと思いますが、将棋は奥が深いです。

実戦の△3六歩には▲2六飛がよくある手で、以下△4五歩の決戦には▲3五銀で、3筋に銀を進めます。

これでどこか▲2四歩として飛車と銀で攻めを継続する形で、形勢は互角のようですが先手の方針は分かりやすいです。

この手順の△3六歩では△4五歩という受け方も気になります。ソフトの評価値+90で互角。

△4五歩も先手からすると嫌な手で、角交換になると後手から△5五角や△6四角など先手の飛車を目標に指してくることが気になります。

△4五歩以下▲2四歩△同歩▲3五銀△7七角成▲同桂△6四角▲3七歩△3六歩▲4四銀△3七歩成▲4三銀成△2八と▲3二成銀で、ソフトの評価値+508で先手有利。

この手順は、△4五歩に先に▲2四歩を入れるのが少し細かく、△同歩に▲3五銀とします。

後手は角交換をして△6四角と先手の飛車を目標にする手で、▲3七歩の受けに△3六歩と合わせてきますが、そこで▲4四銀が少し見えづらいです。

▲4四銀で形は▲2四銀ですが△3七歩成で、この瞬間は2筋が重たい形になります。

▲4四銀に△同銀なら▲2四飛で、▲2一飛成と▲4四飛があって先手の飛車が軽くなりますので△3七歩成としますが、▲4三銀成△2八と▲3二成銀の展開は先手が指せるようです。

この数手の間にもあまり知らないような手があり、やはり将棋は難しいです。

雁木への▲3七銀型の攻め方が参考になった1局でした。

飛車の横利きの歩を突く

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△4五歩と突いた局面。ソフトの評価値-133で互角。

△4五歩は▲6四銀を飛車の横利きで受けた手です。

先手は5五の銀が中央に出てきているので何とかこの銀を攻めに活用したく、その場合は角と組み合わせて活用する感じです。

実戦は、▲7七角△6二角▲8六角△7四歩でソフトの評価値-403で後手有利。

この手順の▲7七角と▲8六角は手待ちみたいな手で駒組みに発展性がないのに対して、後手の△6二角と△7四歩は価値の高い手だったみたいで、やや後手が指しやすくなったようです。

特に△7四歩と突いて角の利きが大きくなるのは後手しては味がいいです。

対局中は、先手の指し方はあまりいい手ではないとは思っていましたが、方針がはっきりせずあまり意味のない手待ちだったようです。

▲7七角△6二角に対しては▲4四銀がありました。

▲7七角△6二角▲4四銀△4二金▲4六歩で、ソフトの評価値+53で互角。

この手順は、▲7七角としたことで▲4四銀と出て▲3三銀成を目指します。

▲3三銀成を受けには△4二金か△5一角ですが、△6二角と上がったばかりなのに△5一角と引くのは手損で少し指しづらいので△4二金としますが、そこで▲4六歩でどうかという展開です。

▲4四銀は少し見えていましたが、△4二金で手がないと思っており▲4六歩は全く見えていませんでした。

▲4六歩は2六の飛車の横利きを利用した手で、△同歩なら▲同飛で先手の飛車が軽くなります。

よって▲4六歩には△5四歩として銀取りを確定させますが、▲3三銀成として△同金でも△同飛でも▲4五歩として、銀を桂馬の交換で少し先手が駒損ですが、後手の金が後手玉から離れているのでいい勝負のようです。

また最初の局面でも▲4六歩はありました。ソフトの評価値-192で互角。

この手も先手の飛車の横利きを利用する手で、後手は△4六同歩なら▲同飛でソフトの評価値-172で互角。

この展開は、4筋の歩の交換をして先手の飛車が軽くなりますが、飛車が軽くなったから形勢が良くなったかというとそうでもなく互角のようです。

このあたりはソフトと人間の感覚は少し違うのが興味深いです。

▲4六歩△3六歩▲同歩△6二角▲2八飛△3六飛▲3七歩△3四飛で、ソフトの評価値-272で互角。

この手順は、▲4六歩に△3六歩と突き捨てます。

△3六歩に▲同飛なら△同飛▲同歩△3九飛で、ソフトの評価値-371で後手有利。

よって▲同歩に△6二角として次に△5四歩の飛車取りと銀取りを狙う手です。

先手は事前に▲2八飛と受けて以下△3六飛のような展開ですが、互角のようです。

簡単に先手有利にはなりませんが、どこかで▲4六歩と突くのが急所だったようです。

飛車の横利きの歩を突くのが参考になった1局でした。

銀の仕掛けに対する雁木での受け方

銀の仕掛けに対する雁木での受け方が参考になった1局でした。

上図は、相居飛車からの進展で△7五歩と突いた局面。ソフトの評価値+110で互角。

この局面は、先手は2筋の歩を交換の飛車が直通しているのに対して、後手は△4一玉と移動してから△7五歩と仕掛けて飛車と銀で7筋と8筋を狙う展開です。

先手の角道は止まっていますが▲6五歩とすれば角が活用できるので、この局面は早くも勝負所のような感じです。

先手はここでゆっくりした展開にするか、激しい展開にするか少し迷いましたがゆっくりした展開を選択しました。

実戦は、▲2八飛△7六歩▲同銀△2三歩▲6九玉で、ソフトの評価値-28で互角。

この手順の▲2八飛は、2四の位置でも決して悪くはないのですが、大駒は遠くから活用した方がいいと思い引いて使うことにしました。

後手は7筋の歩を取り込んでから△2三歩と打った手に▲6九玉と寄った展開です。

この局面は2筋は落ち着いて7筋が争点になっています。

7六の銀と7七の角が狙われやすいですが、この駒をゆっくり活用しようと思って持久戦模様に組みました。

ただし、角という駒は接近戦に弱いのでどこかで引いて活用する感じになります。

この場合は7七に角がいたら後手の銀に狙われやすいのでどこかで▲6八角とか▲5九角と引くイメージです。

このような駒組みでどうかと思っていたのですが、最初の局面の▲2八飛は4つある候補手には入っていませんでした。

▲2八飛では▲6五歩がありました。

▲6五歩△同銀▲7五歩で、ソフトの評価値+111で互角。

この手順は、▲6五歩と突いて歩越し銀に突き違いの歩を突く手です。

▲6五歩△同銀して▲7五歩と手を戻します。

この形は後手から△7六歩とする筋や、後手から角交換をして△2二銀としてから2四に飛車がいるので将来△3三角の筋が気になります。

この評価値を見ると、先手が対応できれば後手が有利にならないということだと思いますが、この形で先手が指すのは少し勇気がいります。

▲7五歩以下△8六歩▲同歩△7六歩▲2二角成△同銀▲2五飛で、ソフトの評価値+83で互角。

この手順は△7六歩と打つことで先手から▲7七桂と跳ねる手を防いでいます。

先手は▲2二角成と角交換しますが△同銀に▲2五飛が△3三角を防ぎつつ▲6五飛を狙います。

▲2五飛以下△6四歩▲6三角△5二金▲9六角成△3三桂▲2八飛△4四角で、ソフトの評価値+92で互角。

この手順は△6四歩に▲6三角から馬を作って先手が手厚いようでも、後手は△3三桂から△4四角がなかなかうるさいです。

△4四角に▲6六歩のような形になりそうですが、先手もそれなりに大変なようです。

やはり平手の将棋は、お互いに悪い手を指さなければいい勝負になるようです。

銀の仕掛けに対する雁木での受け方が参考になった1局でした。

馬2枚と小駒で狭い玉を寄せる

上図は、横歩取り青野流からの進展で▲5九香と打った局面。ソフトの評価値-2325で後手勝勢。

▲5九香は△5八銀からの詰めろを消した受けですが、ここで後手の手番なので後手が圧倒的にいいです。

後手としては、先手の7九の銀と7八の金が壁になっているときに先手玉を寄せきりたいです。

できれば後手は詰めろの連続で寄せきれれば一番いいです。

実戦は▲5九香以下△4八銀▲6八銀△5九銀成▲同銀△5七香で、ソフトの評価値-1025で後手優勢。

△4八銀は△5九銀成からの詰めろですが、先手は▲6八銀と受けます。

以下後手は△5九銀成から△5七香と攻める手で、これも気持ちよく攻めているようですが意外と評価値が下がっています。

対局中は△4八銀と打ってくると思っていましたが、感覚的に守り駒を薄くするというのがあります。

5九の香車を取って、取った香車を△5七香と攻めに使うのは、人間の感覚としては自然だと思います。

ただし先手の立場で考えると、壁だった7九のルートからの逃げ道ができたのと、△5七香はまだ詰めろではないのと、さらに持ち駒に銀が入ったので少し形勢が接近したと思います。

このような何気ない局面の自然の手でも、意外と形勢が接近してくるのが将棋の難しいところです。

△4八銀では△5七桂不成がありました。

▲5九香以下△5七桂不成▲同香△同馬で、ソフトの評価値-1909で後手優勢。

この△5七桂不成の王手は全く見えていませんでした。

△5七桂不成に▲6八玉は△6九金▲5八玉△4九銀で詰みです。

△5七桂不成に▲5八玉は△4九銀▲6八玉△6九金で詰みです。

よって△5七桂不成には▲同香とするしかありませんが、以下△5七同馬となります。

△5七同馬は詰めろなので、先手は詰めろを受ける必要があります。

△5七同馬以下▲5九香△4七馬▲5八桂△5七香▲6八銀△8九銀で、ソフトの評価値-2545で後手勝勢。

この手順は△▲5九香と先手を取って受ける手ですが、△4七馬が何気ない手です。

先手は▲5八桂として駒を埋めますが、△5七香が△5八香成▲同香△5七桂からの詰めろです。

よって先手は▲6八銀として詰めろを受けつつ7九からのルートを作るますが、△8九銀が△7八銀成からの詰めろです。

△8九銀に▲7九金なら△8七馬▲7八桂△4八金▲5七銀△同馬▲6八飛△7八銀成▲同金△8六桂▲8七金△7八銀▲同飛△同桂成▲同玉△6八飛▲8九玉△6七馬▲7九玉△7八馬まで詰みです。

この手順は後手は2枚の馬と小駒を使って先手玉を寄せるのですが、狭い玉に張り付くような寄せ方で参考になります。

最終盤の寄せは決断の連続なので決して簡単ではないですが、ここら辺は結構大事かと思っています。

馬2枚と小駒で狭い玉を寄せるのが参考になった1局でした。

どのような形で受けるか

上図は、相矢倉からの進展で6四の銀が△7五銀と歩を取った局面。ソフトの評価値+325で先手有利。

対局中は、最初は▲7六歩と打って受けるつもりだったのですが△9三桂という手が気になって▲9四銀なら△7六銀で先手が悪いと思って予定変更しました。

実戦は△7五銀に▲7四歩と打ったのですが、ソフトの評価値+109で互角。

▲7四歩は後手の飛車の働きを抑える手ですが、7六の地点に空間があいていつでも△7六歩と打たれる筋が気になります。

実戦も▲7四歩に△7六歩と打たれて、▲6七金寄と逃げるといつでも後手に駒が入れば7七から打ち込む筋があるのでうるさいです。

また△7六歩に▲同銀も△同銀▲同金△6四桂がうるさい攻めで、振りほどくのが大変です。

やはり▲7四歩はあまり筋がよくなかったようです。

▲7四歩では▲7六歩がありました。ソフトの評価値+356で先手有利。

この手は銀取りに打つ▲7六歩で、一番手堅い手でこれでよければ分かりやすいです。

▲7六歩に△6四銀はさすがに中盤では指しづらい手なので、別の手を選択します。

▲7六歩に△6六銀▲同金△3九角は▲6八飛で、△5七角成は▲同馬があるので成立しません。

よって後手は攻めを継続するのなら△9三桂と打つことになります。

△9三桂に▲9四銀なら△7六銀▲同金△同飛▲7七歩△6六飛▲6七歩△5六飛で、ソフトの評価値+183で互角。

この手順は、△9三桂に▲9四銀と逃げる手で銀がそっぽに逃げた手に△7六銀とされるとだいぶ先手が損をしたようですが、意外にも実戦的には難しいようで後手の飛車が横に捌けても互角のようです。

△9三桂に▲7四銀で、△同飛▲7五歩△同飛▲7六銀△7二飛▲7三歩△4二飛▲8六歩で、ソフトの評価値+542で先手有利。

この手順は、▲7四銀と逃げる手で△同飛とすれば▲7五歩が飛車取りになる手です。

▲7五歩に後手は普通に△同飛としますが、▲7六銀が手堅く将来の△8五桂の筋を消しています。

▲7六銀△7二飛に▲7三歩が鋭く、△同飛なら▲6二馬で後手の飛車をいじめる展開になるので△4二飛としますが、そこで▲8六歩が柔らかい手です。

△4二飛とさせたことで先手陣がだいぶ固くなったのと、後手から△7五歩▲同銀△8五桂の攻め筋を消す▲8六歩で先手が指せるようです。

このあたりの先手の1手1手の指し方は簡単そうで結構難しく、攻めに読みを意識するとまず指せないです。

多分私も実戦では指せないような気がします。

どのような形で受けるかが参考になった1局でした。

苦しい局面で攻めの手を続ける

上図は、相掛かりからの進展で▲5六飛と回った手に△4三金と3二の金が上がった局面。ソフトの評価値-330で後手有利。

駒割りは互角ですが、先手が2歩損をしており後手は持ち歩の数が多いです。

先手の金と銀は低い位置にいるので攻めは飛車と角と桂馬で使うことになりますが、4五の桂馬も取られそうでやや攻めが細い形です。

これらより後手の方が少し指しやすいようです。

先手はなんとか4五の桂馬が取られる前に攻めを続けていかないといけない局面です。

実戦は▲2二歩△同銀▲3二角△8一飛で、ソフトの評価値-756で後手有利。

この手順は、▲2二歩と打ち捨てて△同銀と少し形を悪くさせてから▲3二角と打ったのですが、△8一飛と引かれるとも攻め急がされているようでさらに評価値が悪くなっています。

攻めないと難しい局面ですが、攻めが切れてもまずいので指し方が難しいです。

▲2二歩では▲7六桂がありました。

▲7六桂△4五歩▲6四桂△同歩で、ソフトの評価値-454で互角。

この手順の▲7六桂は銀取りですが、△6五銀と逃げると▲7一角で、ソフトの評価値+220で互角。

ここも細かいところで△6五銀に▲5三桂成△同金▲同飛成△同玉▲7一角は、△6二飛▲7二金△4三玉▲6二角成△7七歩で、ソフトの評価値-138で互角。

この2つの手順は5三の地点が急所ですが、どのタイミングで▲7一角を打つかによって評価値がかわるようです。

よって▲7六桂には△4五歩としますが▲6四桂△同歩と進みます。

この局面の駒割りは銀と桂桂の交換でやや先手が駒損ですが、ここから先手がどのように手を続けるかという展開です。

△6四同歩以下▲2二歩で、ソフトの評価値-362で後手有利。

最後の▲2二歩でどうかという局面です。

▲2二歩に△同銀なら▲3二角△8一飛▲6三銀△同玉▲4三角成で、ソフトの評価値+9で互角。

この手順は、▲6三銀が7四の金の形をとがめた手でこのような展開になれば先手もお面白いです。

よって▲2二歩△7七歩▲同金△3三角で、ソフトの評価値-273で互角。

この手順は△7七歩を利かせてから△3三角と打つ手で、変化技みたいな展開でやや実戦では指しにくいですが互角のようです。

お互いに粘り強く指すとこのような展開になるみたいです。

苦しい局面で攻めの手を続けるのが参考になった1局でした。

石田流には先手から▲3六歩を狙う

上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6四歩と突いた局面。ソフトの評価値+395で先手有利。

後手が石田流に構えた展開で、数手前に△3三桂と跳ねた形で部分的には後手の理想形の1つです。

しかし、後手の飛車が狭いので逆に狙われやすいというのがあります。

どこかで後手のこの形をとがめにいくつもりでしたが、まだ少し早いと思いゆっくりした流れの指し手を選択しました。

実戦は、▲1五歩△8二玉▲8六角で、ソフトの評価値-121で互角。

対局中は、▲1五歩と端歩を突いてから▲8六角としましたが、やや手待ちに近いような指し方で手損になる可能性が高いです。

最初の評価値は先手有利になっていましたが、この数手で互角とはいえ後手の評価値の方がよくなっています。

もう少し具体的に動く手があったようで2通りの指し方がありました。

1つは▲1五歩で▲5五銀です。ソフトの評価値+314で先手有利。

この▲5五銀は銀交換を目指す手ですが、先手の左美濃が少し薄い感じがしているので、少し違和感をもっていました。

銀を持ち駒にして後手の5二の金がいなければ▲4三銀と打って後手の飛車を取ることができますが、なかなかこの形にはなりません。

▲5五銀以下△同銀▲同歩△4五桂▲3六歩△同歩▲3五銀△3一飛▲3六飛で、ソフトの評価値+395で先手有利。

この手順は、銀交換をした後に△4五桂として後手も軽く捌くイメージですが、▲3六歩の突き捨てから▲3五銀と打って▲3六飛とするのが手厚い指し方のようで、先手が指せるようです。

もう1つは▲1五歩で▲9五歩です。ソフトの評価値+393で先手有利。

この手の▲9五歩は全く考えていませんでした。

舟囲いからの急戦での序盤で▲9五歩はたまに見ることがあっても、それは▲7八玉型の場合です。

しかし左美濃の▲8八玉型での▲9五歩は初めてみました。

▲9五歩以下△同歩▲3六歩△4五桂▲3五歩△3一飛▲5五歩△6五銀▲7七銀引△9六歩▲7五歩で、ソフトの評価値+659で先手有利。

この手順は9筋の歩を突き捨ててから▲3六歩が狙いの1手で、△同歩なら▲9五香△同香▲3五歩△1四飛▲1五歩で飛車を取る狙いで、ソフトの評価値+314で先手有利。

飛車を渡すのはやはり早いので▲3六歩には△4五桂としますが、▲3五歩から▲5五歩と突いてどうかという展開です。

最後の▲7五歩も▲9八歩と受けるのでなく、先手の飛車の横利きを使って受けるという感覚みたいです。

2通りのどちらの手順も▲3六歩と突くのが急所のようです。

石田流には先手から▲3六歩を狙うのが参考になった1局でした。

左に銀を引いて守りに使う

上図は、横歩取り青野流からの進展で△3三同金と成桂を取った局面。ソフトの評価値-491で後手有利。

この局面は、駒の損得はありませんが先手の飛車が歩越し飛車で少し狭いので後手から狙われやすいので後手が指せているようです。

後手陣はバランスの取れた構えになっているので、先手から手を作るのは大変です。

しかし、先手から動かないと後手から飛車を目標に手を作ってくると苦しいと思って少し無理気味に動いていきました。

実戦は▲7五歩△同歩▲7四歩△6五桂▲9五角で、ソフトの評価値-626で後手有利。

この手順の▲7五歩から▲7四歩は、後手の桂頭を狙う手に対して△6五桂と跳ねた手が銀取りになるので普通はない手ですが、次の▲9五角に期待していました。

先手は攻めだしたので攻めを止めるわけにはいかない形です。

次の狙いは▲7三歩成で、▲9五角に△7四銀なら▲6六桂がありますのでどのように受けてくるのかと思っていたら△9四歩がありました。

▲9五角以下△9四歩▲6二角成△同玉▲7三金△5二玉▲5五桂△7二銀▲同金△同角▲7三歩成△4五角で、ソフトの評価値-939で後手優勢。

この手順は、先手は攻める展開ですがやや戦力不足でと金ができても△4五角とかわされると後手優勢です。

自分から動いて形勢が悪くなり、手の流れが単調になるのでは失敗です。

▲7五歩では▲6八銀がありました。

▲6八銀△3二金▲5九銀左で、ソフトの評価値-429で後手有利。

この手順は、7七の銀を引いて玉の守りに使う手です。

銀の活用なら▲6六銀と前進して攻めに使うことも考えられますが、△4五角▲4六飛△5四桂で先手が悪いです。

よって駒を引いて活用する展開で、▲5九銀左に△4五角なら▲7六飛のような指し方です。

△4五角のような筋違い角は持ち駒に桂馬があれば△6六桂▲同歩△7八角成のような狙い筋がありますが、それを気をつければまだ先手が苦しいなりに戦えるようです。

▲5九銀左とした局面は先手から手を作って攻めるのは難しそうなので、後手に動いてもらうしかない感じです。

このあたりがやや不満な形ではありますが、後手も具体的に手を作っていくのはそれなりに難しそうです。

左の銀を引いて守りに使うのが参考になった1局でした。