上図は、角換わり腰掛銀からの進展で▲4四歩と歩を取った手に△同金とした局面。ソフトの評価値+173で互角。
角換わり腰掛銀でも▲5八金型と△5二金型でやや古い形で進んだ展開です。
数手前に▲4五歩と仕掛けたのですが後手は△同歩とせず4筋の金を△4二金引とか△4三金直と上下させるのは、この戦型によくある手段です。
▲4五歩に△同歩なら▲同銀とか▲同桂とか先手の駒が前に進むので、それを避けた意味があります。
また千日手になっても後手は困らないので、どこかで先手が打開するような感じです。
本譜は▲4四歩に△同金としたので一瞬5三の地点が弱くなりましたが、ここで先手がどう指すかという局面です。
実戦は△4四同金以下▲2六角△4三金引▲4五桂△4四銀で、ソフトの評価値+131で互角。

この手順の▲2六角は昔はこのような手がたまに出ていたのですが、最近はあまり見かけません。
▲2六角は攻防の角というより攻めだけの角なので、攻めが決まればいいのですがそうでない場合はやや単調な流れになりやすいです。
▲2六角に△4三金引に▲4五桂は勢いですが、△4四銀にどう指すかがポイントです。
実戦は△4四銀に▲4六歩と桂馬を守ったのがやや重たく、以下△6四角▲3七角△7四歩で、ソフトの評価値-94で互角。
この手順は▲3七角と引いて2筋の歩を交換を目指したのですが、3七の角が重たく使いづらいのでやや失敗のようです。
後手は△7四歩から△7三桂として指したい手がたくさんあるのに対して、先手は動きづらい形です。
攻めに打った角が攻めに働かないのではあまり意味がなかったようで、△4四銀には▲同角△同金▲5三桂成で、打った角を活用すべきでした。
以下△6四角に▲5四成桂△同金と進んで、ソフトの評価値+63で互角。
また最初の局面では別の指し方で、▲6四角がありました。
▲6四角△4三金引▲2四歩で、ソフトの評価値+126で互角。

この手順の▲6四角はやや狭いところに角を打つので指しにくいのですが、4六まで引く筋があるので、簡単には角は取られないようです。
次に▲5三角成がありますので△4三金と引いたのですが、そこで▲2四歩が筋のようです。
2筋の歩の突き捨ては先手の持ち駒に歩があると後手は少し対応に悩みそうです。
▲2四歩に△同銀なら▲4四歩△4二金引▲4五銀で、ソフトの評価値+146で互角。
この手順は△2四同銀として先手の継ぎ歩を避けた形ですが、▲4四歩が急所で△同金なら▲5三角成があるので△4二金引としますが▲4五銀としてどうかという展開で、一応先手は手順に攻めているようです。
▲2四歩に△同歩なら▲4六角△2三金▲7五歩で、ソフトの評価値+136で互角。
この手順は▲4六角と引いて次に▲2五歩と継ぎ歩を狙う手で、後手は力強く△2三金と受ける形です。
以下▲7五歩として次に▲7四歩と後手の飛車のコビンを狙う形で、いい勝負のようです。
このあたりも直線的な手の流れでなく、複合的に色々な攻め筋を含みにして手を作るようです。
角換わり腰掛銀の角の使い方が参考になった1局でした。