上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲6八同銀と成桂を取った局面。ソフトの評価値+7で互角。
横歩取り△3三角型から△2六歩と打って展開です。
途中まではある程度定跡化された手順なので、知っているのと知らないのでは気持ち的に全く違うのですが、知っているとつい気持ち的に優位になっても局面は必ずしも優位になっていないということがあります。
本局もそんな感じで途中までは知っている手順だったのですが、そこから変化されたときにある程度の精度の高い手が指せるかが大事になってきます。
局面の駒割りは金と桂桂の交換のいい勝負で、先手が居玉で後手の龍が7七にいるのでうまくいけば決め手があってもおかしくない形ですが、少し駒が足りません。
このような局面での自分の悪い癖が、後手が仕掛けて少し先手玉の寄せが見えかけてきたのでつい強い手で決めにいきたいという気分になることです。
寄せにいってもまだうまくいかないと思っても、つい指し手の勢いで他の手を考える気分にならないことが多いです。
実戦は▲6八銀以下△7八龍▲6九角△4五角で、ソフトの評価値+127で互角。

この手順は△7八龍として次に△6九金を狙ったのですが、▲6九角と打って受けてきました。
ここで龍を逃げるのは先手に手番が回るのでぬるいかと思ったので△4五角と打ったのですが、この手はソフトの候補手にありませんでした。
おそらくこのような手は急ぎすぎだと思うのですが、△4五角と打った形が次に△6九龍とか△6八龍はあってもまだ先手玉を寄せる形にはなりません。
つまり△4五角と打っても、次に△6九龍とか△6八龍は指しにくいということです。
対局中は何となくこのように思っていたのですが、このようなところがやや辛抱が足りない感じです。
△7八龍はいいとして▲6九角には△7五竜がありました。
△7八龍▲6九角△7五龍で、ソフトの評価値+24で互角。

この手順の△7五龍は龍を逃げる手ですが、ここで先手の手番になるので攻めてきます。
△7五龍に▲8三歩なら△9五角▲8二歩成△5七金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。
この手順の▲8三歩は次に▲8二歩成として厳しいのですが、△9五角が先手の居玉を睨んだ手で▲8二歩成には△5七金で後手勝勢です。
▲8三歩と打ったことで、△9五角に▲7七歩と打てなくなったのが痛いようです。
△7五龍に▲8三桂なら△7二銀▲9一龍△8一歩▲3五桂△3四金で、ソフトの評価値-406で後手有利。
このような手順を自分は形勢判断を勘違いしやすいのですが、▲8三桂と打って次に▲7一桂成を狙ってきたら△7二銀が手堅いようです。
△7二銀に▲9一龍に△8一歩と歩を打つ展開で、以下▲3五桂に△3四金と逃げる形で、先手が攻めていますが後手の方が形勢がよくなっています。
普通は先手に駒を取られて先に攻められると後手が損をするというのが自然ですが、この場合は先手の攻めが思ったほど大したことがなく、かえって先手の方が反動がきついということみたいです。
後手は桂馬を取れば△5六桂のような狙いで、△8三銀とか△3五金で将来桂馬を取れる形です。
やはり将棋は攻めだけなく受けに回って辛抱するというのも大事なようです。
攻めだけでなく受けに回って辛抱するのが参考になった1局でした。