最終盤はお互いの持ち駒を確認する

上図は、角換わりからの進展で△2九飛と打った局面。ソフトの評価値+99972で先手勝勢。

△2九飛と打った手は、次に△2七飛成▲3七銀△3八龍▲5六玉△5五金の詰めろです。

先手が勝つには後手玉を詰ますか、先手玉が詰まない形にして後手玉が1手1手のような形にするかのどちらかです。

頭の中ではこのように考えたら分かりやすいのですが、これを短い時間の対局で判断するのが結構難しいです。

本局はそんなに複雑な局面ではなかったようですが、それは局後の検討で分かった話で実際の対局はそれなりに大変です。

実戦は▲4一飛△3二玉▲5六歩で、ソフトの評価値+1525で先手優勢。

この手順は典型的な失敗例で、▲4一飛に△3二玉と逃げれば後手玉に即詰みはなく、先手玉が詰めろです。

実戦の▲5六歩は詰めろを消した手ですが、さすがにこの手はまずかったです。

▲4一飛と打った場合には△3二玉▲6一飛成△2七飛成▲3七金で、ソフトの評価値+99965で先手勝勢。

この手順は△3二玉に▲6一飛成と金を取る手ですが、これが△2七飛成に▲3七金と打てば先手玉に即詰みがありません。

▲3七金は取ったばかりの金なので、持ち駒に入れるのをうっかりしやすいです。

特に難しい手順ではないのですが、終盤のこのようなところが全く見えていないというのが少しお粗末でした。

また最初の局面では後手玉を詰ましにいく手もありました。

▲4一飛では▲8二飛がありました。

▲8二飛△5二金打▲同馬△同金▲同飛成△同玉▲6四桂で、ソフトの評価値+99990で先手勝勢。

この手順は▲8二飛と飛車を離して打つ手で、後手は合駒するしかありません。

▲8二飛に△6二金打とすれば即詰みはありませんが、▲同馬で後手玉は受けなしで先手玉は詰みません。

△6二金打と持ち駒の金を使ったことで、△2七飛成▲3七銀△3八龍▲5六玉で△5五金と打てません。

このあたりも早指しだとうっかりしやすく、相手の持ち駒に何があるかを確認しないといけません。

△5二金打には▲同馬から清算して▲6四桂が形です。

▲6四桂以下△6二玉▲7二銀成△6三玉▲7三金△6四玉▲7五金△5四玉▲4五銀△5五玉▲5六歩まで詰みです。

この手順は並べ詰みですが、持ち駒の数を確認してから詰ましにいかないと1枚足らなかったというのがたまにあるので要注意です。

何度も確認してから詰ましにいくのはいいのですが、何となく詰みだから詰ましにいってすっぽ抜けることがもったいないです。

そのような意味でこのような指し方は、早指しではちょっと難易度が高いです。

△5二金打に即詰みでなく▲6四桂と数の攻めでも先手勝勢ですが、△2四金とすれば少し手数が伸びます。

△2四金には▲5二馬△同金▲同飛成△3三玉▲3二金以下詰みですが、最後の寄せはそれなりに難しいです。

最終盤はお互いの持ち駒を確認するのが参考になった1局でした。