桂馬を打って寄せの形を作る


上図は、角換わりからの進展で△2四金と3三の金が2四の歩を取った局面。ソフトの評価値+2499で先手勝勢。

お互いの大駒が相手玉の近くにいるのでそれなりにいい勝負に見えますが、ソフトは先手勝勢の評価です。

そのような先入観で局面を見るとそうなのかと思ってしまいますが、実際の対局ではそんな気分にはなりません。

対局中の短い時間でこのような局面を先手勝勢と判断できる棋力が欲しいですが、このような終盤の相手玉への迫り方が結構難しいです。

後手からいつでも△4一金と飛車と取る手があり、この局面では▲同馬とできますが、馬の利きがそれると飛車を取られてしまいます。

また後手玉は△2三玉と中段玉になると後手玉が少し寄せにくい形になるので、うまく手を作っていきたいです。

実戦は▲1六桂△1五金▲2四桂△3三玉▲1五香△2四玉▲2五金で、ソフトの評価値+6270で先手勝勢。

この手順は▲1六桂に△1五金と逃げたため▲2四桂から▲1五香と金を取ることができましたが、▲1六桂に△2五金だったらソフトの評価値+548で先手有利。

▲1六桂はいい手ではなかったようで、△2五金に▲同桂は△4七龍があるので金を取ることができません。

△2五金には▲2三歩でどうかという展開で、局面がごちゃごちゃしていまひとつすっきりしません。

▲1六桂では▲5五桂がありました。

▲5五桂△2三玉なら▲2五歩△同金▲4三飛成△3三角▲4五馬で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順の▲5五桂は詰めろではありませんが、次に▲4三桂成から▲4四成桂として後手の角を取れば先手玉が安全になります。

また▲5五桂と打つことで、後手の角の利きが止まるのが大きいです。

▲5五桂に△2三玉は早逃げですが、▲4三飛成に△3三角とさせて▲2五歩から▲4五馬が詰めろで先手勝勢のようです。

▲5五桂以下△同角なら▲同歩△3八桂成▲5一飛成△同金▲4一角で、ソフトの評価値+99994で先手勝勢。

この手順は△5五同角から△3八桂成として先手玉に迫りますが、▲5一飛成から▲4一角が鋭いです。

▲4一角以下△同金▲同馬△3三玉▲4二銀不成△4四玉▲4五金まで詰みです。

なお最初の局面から▲5五桂に△5二金右なら、▲4三桂成△同金▲5一飛成△2三玉▲4一馬△3二桂▲6二龍△3三金▲4三金で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順の最後の▲4三金がうまい手で、△同金なら▲3二馬△1二玉▲2二銀成△同角▲同馬まで詰みです。

また▲4三金は次に▲3三金からの詰めろなので先手勝勢のようです。

やはり寄せは筋にはまるとうまく寄せることができるので、できるだけ本筋の手を見つけられるかが大事みたいです。

桂馬を打って寄せの形を作るのが参考になった1局でした。