上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△3三同桂と歩を取った局面。ソフトの評価値+814で先手優勢。
先手が▲3三歩成とした手に△同桂とした展開です。
駒の損得はありませんが、先手の玉が穴熊で固いのと後手からの攻めに遠いので先手が優勢のようです。
ただし、後手は5九にと金がいますので、このと金を活かした攻めより先手は厳しく攻めたいです。
対局中は▲3三歩成と捨てた手を活かす意味で▲3四飛を選択しました。
実戦は▲3四飛△4七飛成▲3三飛成△6九銀▲6一銀で、ソフトの評価値+459で先手有利。

この手順は▲3四飛から▲3三飛成と桂馬を取る展開です。
先手は駒得ですが、後手は△6九銀と先に先手の金を攻めてくる形です。
玉を攻めるときは守りの金を攻めると玉の守りが薄くなることが多いです。
先手も▲6一銀と引っかけましたが、先手の金駒が先に取られる形なので少し評価値が下がったようです。
このような展開になると、桂馬を先に取るのはややぬるかったかもしれません。
この局面はまだ先手有利のようで、守り駒が薄くなっても穴熊なのでまた埋めたらいいということだと思いますが、先に守り駒が薄くなるのは実戦的には嫌な展開で神経を使います。
▲3四飛では▲5四銀がありました。ソフトの評価値+900で先手優勢。

この手は▲5四銀とからんでいく手で、相手の守り駒の金を直接銀で攻める手です。
金と銀が交換になるだけでもだいぶ成果があるようで、守り駒の金の価値は高いです。
後手からの△6九銀と攻められる前に一手早く相手の金を攻めるという感覚のようです。
▲5四銀に△6九銀なら▲6三銀成△同金▲5一角△5二飛▲5四金△同金▲同飛△5三歩▲6四飛△7二銀打▲6二角成△同飛▲同飛成で、ソフトの評価値+953で先手優勢。
この手順は△6九銀の攻め合いに対して▲6三銀成から▲5一角は自然な手ですが、△5二飛に▲5四金が打ちづらいです。
▲5四金では▲3三角成もあるのですが、厳しく相手の金を攻める感覚のようです。
▲5四金に△5一飛は▲6三金でうるさいので△同金としますが、▲同飛△5三歩に▲6四飛が鋭いです。
△5一飛なら▲6二飛成で王手飛車取りになりますので、後手も△7二銀打と受けに回りますがここでも▲6二角成と相手玉に迫って先手が指せているようです。
▲5四銀に△6二金引なら▲5一角△5二飛▲6二角成△同飛▲5三銀成△6一飛▲2二飛成で、ソフトの評価値+1309で先手優勢。
この手順は△6二金引と金と銀の交換をさけた手ですが、▲5一角が厳しく△5二飛としてもそこで▲6二角成と金を取るのが急所のようです。
▲6二角成で▲3三角成もありますが、この局面でも少しぬるいという感覚のようです。
▲6二角成△同飛に▲5三銀成が自然な手で△6一飛に▲2二飛成と飛車が成りこめれば先手優勢です。
駒得を目指すか、相手玉の守り駒を直接攻めるかは結構難しいところだと思いますが、本局は後者のようだったようです。
駒得に目を向けずに守り駒の金を攻めるのが参考になった1局でした。