うっかりしやすい横歩の守り方


上図は、先後逆で横歩取り△3三角型からの進展で▲2四同飛と歩と取った局面。ソフトの評価値±0で互角。

持ち駒にあった歩を合わせて▲2四歩△同歩▲同飛と進んだ展開で、次に▲3四飛が狙いです。

後手としては3四の歩を無条件で取られるのは悪いので実戦は△7五歩と突きました。

実戦は△2四同飛以下△7五歩▲2二飛成△同銀▲5五角打△3三桂▲9一角成△7三桂で、ソフトの評価値+238で互角。

この手順の△7五歩に▲2二飛成~▲5五角はよくある筋で、飛車と角が直通していると飛車から先に切って角を打つのが形です。

相掛かりでは比較的少ないのですが、横歩取りの△3三角型の後手番で指すような手順です。

▲5五角の両取りに△3三桂と跳ねて▲9一角成に△7三桂と跳ねて受けます。

駒割りは飛車と角香の交換で2枚替えで後手が駒損ですが、後手は形は崩れていません。

△7五歩と突いたらこのような展開もあるなと思っていましたが、この局面の形勢判断がよく分からなかったので指してみたという感じもありました。

形勢は互角になっていますが、先手の方に形勢が傾いているので後手はこの展開はあまりよくなかった可能性が高いです。

序盤のこの程度の評価値は中終盤での変動に比べると誤差の範囲のようですが、序盤ということに絞ると先手の方が少し指しやすいようです。

△7五歩では△2三歩がありました。

△2三歩▲3四飛△8八角成▲同銀△3三歩▲3五飛△2八角で、ソフトの評価値-33で互角。

この手順はたまにみる手でうっかりしやすいのですが、△2三歩と打って▲3四飛と横歩を取らせます。

部分的にはこれで後手が失敗したのかと思っていたのですが、角交換をしてから△3三歩が盲点です。

後手は横歩と取らせてしかも歩切れになるので条件は悪いのですが、2筋と3筋の傷を消してから▲3五飛に△2八角と打ちます。

先手の持ち駒に金があれば▲2九金のような手がありますが、角と歩なので少し受けづらいです。

△2八角に▲1八香なら△1九角成▲2七角△2八馬で、ソフトの評価値-61で互角。

この手順の▲1八香~▲2七角は部分的にある手でこれで香車にひもをつけて守る形ですが、△2八馬と引いていい勝負のようです。

どこかで△2八馬としないと▲3九金~▲2九金として馬が取られる可能性もあります。

△2八角に▲4六角なら△7三桂▲4五桂△4六角成▲同歩△4二銀で、ソフトの評価値-75で互角。

この手順はあまりみない手ですが、7四の歩を突いているので▲4六角とコビンを狙う筋です。

△7三桂と受けたときに▲4五桂と跳ねて4六の角を受けに使います。

△1九角成には▲同角がありますので、△4六同角成としますが▲同歩と進みます。

最後は△4二銀として5三の地点を補強しますがこれでいい勝負のようです。

後手は歩切れですが、先手は4五の桂馬が跳ねていつでも△4四歩から桂馬を取りにいく筋があるので後手としても楽しみはあります。

このような将棋をみてると角を上手に使っているというのがよく分かります。

角という駒は直接的な狙いよりも、うまくいけば複数の狙いをもって指すような駒の性質があるのでそのような筋がみえると手が広がります。

うっかりしやすい横歩の守り方が参考になった1局でした。