上図は、先後逆で相掛かりからの進展で▲4五歩と位を取った局面。ソフトの評価値-160で互角。
先手は4筋に位を取っているのに対して後手は9筋に位を取っている局面です。
最初にこの局面をソフトに検討させて驚いたのは、この局面は少し後手が評価値が高いということです。
互角の範疇だとは思いますが、うまく指せば後手が作戦勝ちをしそうな評価値です。
角換わりで、先手が4筋や後手が6筋で位を取ると相手はその筋の位に反発するのがよくあります。
局面が落ち着いて位を安定させると、作戦負けになりやすいと思っていたので動きました。
実戦は▲4五歩以下△4四歩と進み、以下変化手順で▲同歩△同銀▲2四歩△同歩▲同飛△2三歩▲2九飛で、ソフトの評価値+39で互角。

この手順は△4四歩と位に反発する手で、ここからは変化手順ですが先手は2筋の歩を交換して▲2九飛とします。
普通に進んだ形で評価値は互角ですが、後手にあったポイントはなくなったようです。
自分が気になっているのは、何が悪くて評価値が下がったのかということです。
先手は▲5六銀型で中央がしっかりしているときに△4四歩と位に反発するのは効果が薄いのかもしれません。
また後手は9筋の位を取っているのに4筋で反発するのは、手の組み合わせがあまりうまくないのかもしれません。
先手が▲4七銀型で、9筋はお互いに突いた形であれば△4四歩はあったかもしれません。
このあたりは、ちょっと形が違えば指し手も変わるということで難しいです。
最初の局面でソフトは△5二玉を推奨していました。
△4四歩では△5二玉がありました。
△5二玉▲6六歩△6三銀▲8八玉△6一玉▲4六角△5四歩▲2八飛△7二玉で、ソフトの評価値-172で互角。

この手順は後手は右玉にする展開です。
最初は△6三銀~△5二玉としてよくある角換わりの手待ちかと思ったのですが、その後に玉を右側に寄せました。
先手は4筋の位を取っているのに△2二玉型にするのは、先手からの圧力をもろに受ける形になるので玉を遠ざけるという感覚です。
また後手は9筋に位と取ったのが活きそうな形で玉が広いです。
途中の手で△6一玉としたときに▲4一角のような手が気になりますが、この場合は△2二金でだいじょうぶです。
ただし、▲4五歩型なので△6一玉は成立しますが、▲4六歩の形で△6一玉は△▲4一角△2二金▲4五桂△4二銀▲2四歩△同歩▲同飛の筋があり後手がまずいです。
ちょっとした形の違いで▲4一角が成立しますので、△6一玉とするときは注意が必要です。
また△5四歩は▲5五銀~▲6四銀の進出を防ぐ意味です。
後手はできれば3三の銀を5三まで移動して玉の守りを固めたいです。
また後手番での右玉なのでのらりくらり指して、動く手がなければ最悪千日手でもいいです。
△4四歩と反発する指し方と右玉にする指し方は対極的ですが、将棋の手は広いようです。
9筋の位を活かして右玉にするのが参考になった1局でした。