上図は、先後逆で角換わりからの進展で▲7八金とした局面。ソフトの評価値-17で互角。
先手から角交換をして手損になったのでここで後手の手番になっています。
自分が角換わりをすれば腰掛銀に組む前に急戦にするのが好きなのですが、強い人同士の対局ではあまり急戦は指されません。
おそらく、受ける側が正確に対応すれば少し攻める方が無理っぽいということだと思います。
急戦を指すと後戻りはできないので、うまくいけば攻めの手が繋がりますが、最悪攻めが切れて無残な形になるということがあります。
その意味ではじっくり指すというより、早くも勝負所のような指し方になります。
実戦は▲7八金に△6四歩▲4六歩△7五歩で、ソフトの評価値+62で互角。

この手順は攻める方は△3二金とせず△6二銀と居玉のまま仕掛けます。
△6二銀型であれば将来▲7三角の王手飛車のような筋は生じません。
ただし、6二の銀は前進して攻めに使うという形にならず、攻めは飛車と角と桂馬と歩で場合によっては香車のやや細い攻めになります。
△6四歩と突いたのは将来△6五桂と跳ねたときの土台みたいな役割でセットみたい手です。
△7五歩に▲同歩なら△6五桂▲6六銀△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛で、ソフトの評価値+100で互角。
この手順の桂馬を跳ねる前に7筋の歩を突き捨てるのはよくある筋で、△6五桂▲6六銀に8筋の歩を交換します。
▲8七歩に△7六飛と歩の裏側に潜り込む手もありますが、▲6九玉と辛抱されると意外と大変です。
▲6九玉で▲6八玉なら△8八歩▲同金△7九角のような手もありますが、▲6九玉型だと△8八歩と打っても▲同金で手が続きません。
よって▲8七歩には△8一飛と下段に引いてこれからの将棋のようです。
なお最初の局面で△6四歩では△6五桂もありました。ソフトの評価値+104で互角。

この手順は△6四歩を省略して△6五桂と跳ねる手です。
先手は▲3六歩と突いており▲4六歩は突いていないので、飛車のコビンがあいているのが気になります。
これで攻めが成立しているのであれば△6四歩と突く必要はありません。
△6五桂に▲6六銀なら△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△7六飛▲6九玉△6六飛▲同歩△5五角▲4六角△6六角▲9八飛△8八歩▲同金△7七銀で、ソフトの評価値-677で後手有利。
この手順はややうまくいきすぎですが、▲6六銀に後手は8筋の歩を交換してから▲8七歩に△7六飛と歩を取る手があります。
7筋の歩を突き捨てていないので後手は7筋の歩を取って飛車を活用します。
▲6九玉には△6六飛と飛車を切ってから△5五角~△6六角が鋭いです。
△5五角は先手の飛車のコビンがあいているので厳しいです。
先手の受け方は、後手が8筋の歩を交換したときに▲8七歩と打つのでなく▲8八歩と下に歩を打って受ける形のようです。
▲8七歩型は8八の地点があいているので狙われやすいですが、▲8八歩型は事前にそれを防いでいます。
よって△6五桂と跳ねて攻める筋も簡単ではありませんが、それでも1局の将棋のようです。
角換わりの桂馬の急戦の攻め方が参考になった1局でした。