角交換の石田流にも玉を深く囲う

上図は、後手石田流に先手が角交換してからの進展で△5五銀とぶつけた局面。ソフトの評価値+91で互角。

後手が振り飛車から角交換のような展開になると△5五銀とぶつける手はよく出てきます。

盤上の銀をさばいて持ち駒にするということですが、それは先手にも言えるのでどちらが得をしているかが大事になってきます。

実戦は△5五銀以下▲同銀△同歩で、ソフトの評価値±0で互角。

この手順は銀交換から△5五同歩と歩が伸びた展開です。

何気ない進行ですが、後から見ると評価値がだいぶ下がっていました。

最初は意味が分からなかったのですが、よくこの局面を見てみると何となく先手が損をしているようです。

具体的には7九の銀と3一の銀が交換になったののですが、居飛車の7九の銀は守りの銀に対して振り飛車の3一の銀は攻めの銀です。

一般的には攻めの銀と守りの銀の交換は攻めの銀の方が有利です。

守りの銀を交換すると玉の守りが弱体化するので、それを補強するためには銀を埋めることになります。

それに対して攻めの銀は盤上のどこに使ってもいいので手が広くなります。

また△5五同歩とすることで、後手の飛車の利きが横に広がったということで飛車の可動範囲が大きくなりました。

将来△7四飛から△7六飛のような単純な狙いも生じます。

そのような意味で銀の交換は後手の方が得をしたようです。

これは後から検討して自分なりに考えたことなので正解かどうかは分かりません。

ほんとはソフトはこのあたりを言語化できるようになればいいのですが、それでは将棋で大事な自分で考えるというのをさらに放棄することになるので一長一短です。

やはり将棋で楽をすることを覚えると後から取り戻すのが大変になりますので、そのあたりのバランスに気をつけています。

▲5五銀では▲7七銀がありました。

▲7七銀△8四歩▲5八金右△7四歩▲8八玉△7三桂▲7八金で、ソフトの評価値+123で互角。

この手順は自分にとってやや意外でした。

後手が角交換の石田流に構えたときに、先手が▲8八玉と深く囲うというのがありそうであまり見ない形だと思っていました。

▲8八玉型でなく▲7八玉型が多いと思っていました。

角交換の四間飛車には▲8八玉型で、角交換の石田流には▲7八玉型という感じです。

石田流は動きが早いので▲7八玉型で早めに対応するのということだと理解しています。

ただソフトの指し方を見てみると▲8八玉と深く囲って対抗しているので、後手からあまりうまい手はないという読みです。

この形は後手の飛車が狭くてあまり活用できないかもしれません。

▲7八金に△4四飛としても▲2六飛で次に▲5三角のような狙いがあります。

▲7八金に△6五桂なら▲6六銀△同銀▲同歩△5七桂成▲同金△3九角▲5八飛△6九銀▲6七角△4四飛▲5三銀△5八銀成▲同銀△5九飛▲8六桂で、ソフトの評価値+981で先手優勢。

この指し方は後手が少し無理なのですが、△6五桂から暴れてくる展開で桂馬を捨ててから△3九角~△6九銀の割打ちの銀の展開です。

先手がこの形で構えるとよく出てくる筋ですが、飛車を渡す展開は先手にとっても気になります。

この場合は▲6七角と自陣に埋めて▲5三銀とすれば飛車が取り返せるので先手優勢です。

自分の場合は、相手が少し無理気味にきたときに対応できずに傷が大きくなることが多いので、このような平凡の受け方が参考になります。

△6五桂では△3三桂で1局の将棋ですが、気になる筋を1つでもつぶしたということはそれなりに大きいです。

角交換の石田流にも玉を深く囲うのが参考になった1局でした。