金を取って飛車を打って寄せ形にする

上図は、先後逆で先手三間飛車からの進展で、▲2八玉と金を取った局面。ソフトの評価値-1241で後手優勢。

駒割りは角と香車の交換で後手が駒損ですが、3枚の穴熊に囲って攻めているので後手優勢のようです。

固い囲いで攻める展開になると穴熊は理想的です。

後手としては攻めが切れないようにうまく手を繋げていきたいです。

ただし次の一手はだいぶ甘かったようです。

実戦は△5八成香だったのですが▲同金△同成桂に、変化手順で▲3二香△4八金▲2七銀で、ソフトの評価値-552で後手有利。

この手順の△5八成香は遊んでいる成香を活用することで味がいい手だと勝手に思っていたのですが、この手が甘かったようです。

金と香車の交換で後手が得をしたと思っていたのですが、ここで▲3二香の勝負手がありました。

取ったばかりの香車を捨て駒で使うので浮かびにくいのですが、△3二同金なら▲4四桂と攻める狙いです。

▲4四桂は▲3二桂成の狙いですが、▲2一龍△同玉▲3二桂成△同玉▲4四桂のような厳しい手の狙いもあります。

▲3二香には△同金として▲4四桂に△3一金打のように埋める受け方もありますが、できれば▲3二香の瞬間に後手は攻めてみたいです。

▲3一香成には△同銀右でまだ受けが利く形ですので、受ける手をはぶくことができます。

よって△4八金と詰めろをかけますが、そこで▲2七銀が意外としぶといです。

▲2七銀には△3二金と自陣に手を戻すのが最善のようですが、▲2七銀に△3九飛とすると▲3一桂成△同銀右▲3三桂△同銀右▲3一龍で、ソフトの評価値+1006で先手優勢。

この手順は▲3三桂がスピードアップの手で鋭く、このような手をうっかりしやすいです。

このような展開を見るとやはり穴熊に囲っても油断できません。

△5八成香では△4九成桂がありました。

△4九成桂▲同銀△5九飛で、ソフトの評価値-1006で後手優勢。

この手順は平凡に△4九成桂と金を取って▲同銀に△5九飛と1段目に飛車を打ちます。

△5九飛は△4九飛成が次に△2七金▲同玉△3八銀からの詰めろなので、先手は受けることになります。

△5九飛に▲3九金なら△5八成香▲2七角△4九成香▲同金△同飛成▲同角△4八金で、ソフトの評価値-1527で後手優勢。

この手順の△4九成香に▲同角なら△4六歩▲7七角△4九飛成▲同金△4七歩成▲3二香△5八角で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

どちらの手順も遊んでいる6七の成香を活用する手で、いいタイミングで飛車を切るがいいようです。

また△4六歩と歩を使って攻め駒を増やすのも大きいです。

△5八角は△2七金以下の詰めろで、△5八角に▲同金△2七金▲同玉△3八銀以下詰みです。

△5九飛に▲2七角なら△5八成香▲3九金△4九成香のような感じです。

これらを見ると相手の守りの金を取るのは大きく、飛車を打って成香を使って攻め駒を増やすのは寄せの基本みたいです。

確かにこれらの手順の方が実戦より分かりやすいです。

金を取って飛車を打って寄せ形にするのが参考になった1局でした。