上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△6九龍と金を取った局面。ソフトの評価値+34で互角。
対局中は先手玉は守りが薄く先手が少し悪いと思っていたのですが、この局面が互角だったのは少し意外でした。
駒割りは金と桂香の交換ですが、次に△7九龍とされると詰めろがかかるので先手は忙しいです。
実戦は、▲6八銀打△5八龍▲6三香△同金▲同桂成△同銀▲7五桂△7二銀▲4三角△5一金打で、ソフトの評価値-1172で後手優勢。

この手順は▲6八銀打で受ける手で、以下△5八龍と少しゆるんだときに先手が攻める展開です。
先手は△5八龍に狙いの▲6三香から攻めていくのですが、後手は数手前に△5八龍と金を補充したのが何気に大きく、金を自陣に打ちつける形になるとなかなか後手玉に寄り筋が見つかりません。
また△5八龍は将来△6九角のような王手を含みに残しており、先手は7八に合駒をすれば攻めの戦力が低下します。
また△6九玉に▲7七玉と逃げる形は、後手の持ち駒がたくさんあれば詰みが生じてもおかしくありません。
そのような意味で▲6八銀打としたのは自陣が少し安全になったようでも、攻めの戦力が落ちるということにつながります。
後手から△7九龍とされる前に先手は持ち駒を活かして攻めた方がよかったです。
▲6八銀打では▲6三香がありました。
▲6三香△同金▲5二銀で、ソフトの評価値+814で先手優勢。

この手順は▲6三香と打ち込んで△同金に▲5二銀と引っかける手です。
まず▲6三香に△7九龍なら▲6二香成△同玉▲6三銀△同銀▲同桂成△同玉▲6一飛成以下詰みです。
よって▲6三香に後手は受ける手になりますが、△6三同金と取れば▲5二銀と引っかける手が盲点です。
▲5二銀では▲6三同桂成△同銀▲5五桂のような手が浮かびますが、△7五桂▲同歩△5四角の王手に合駒をすることになり、▲7六桂としても△同角▲同玉△7九龍の筋があります。
△7九龍に▲6六玉と逃げても△5七銀の捨て駒がうまい手で、▲同金なら△6五金で詰みなので▲5七同玉としますが、△6五桂の王手があります。
△6五桂に▲6六玉なら△7六金までで詰みなので▲4八玉と逃げますが、△4九金~△3九金~△2九金~△1九金の筋で詰みです。
2六の銀が攻めに役立っているのがすごいです。
ただし、▲5五桂では▲7五桂とこちらに桂馬を打つ手があったようで、この場合は△5四角で、ソフトの評価値-196で互角。
この局面のポイントは△7五桂と捨てて▲同歩に△5四角のような手で先手玉が詰み筋なので要注意です。
よって最後の局面図の△6三同金には▲同桂成とはせずに▲5二銀打が継続手です。
▲5二銀打は詰めろで次に▲6一銀成△同銀▲6三桂不成△7二玉▲6一飛成△同玉▲5一金以下の詰めろです。
この詰み手順も少し難しいところがあり、▲6一銀成~▲6三桂不成とするのが盲点で先に▲6三桂不成とすると△8二玉で後手玉は詰みません。
よって▲5二銀には△6二金打や△5四角のようなひねった受け方になりそうですが、結構難しく自分の棋力では判断できません。
また数手前の▲6三香に△同銀のような手もあり変化が複雑です。
ただ全体的に言えるのは、最初の局面からは先手は受けずに攻める手を考えるべきだったということです。
自陣が危なくても攻める手を考えるのが参考になった1局でした。