桂頭に歩を突いて戦いをおこす

上図は、先後逆で角交換振り飛車からの進展で▲6五歩と打った局面。ソフトの評価値-504で後手有利。

最近は対振り飛車で玉頭位取りになるのは少ないのですが、矢倉から△3五歩と位を取って玉頭位取りになりました。

6四の地点で歩を交換してから▲6五歩と打ってきた展開です。

銀取りなので銀が出るか引くかのどちらかですが、この局面では銀が出ても引いてもどちらでも後手有利でした。

銀が出るのと引くのでは方針が全く違うのですが、どちらも後手有利だったのは不思議な局面です。

実戦は△5五銀▲同金△同歩で、ソフトの評価値-502で後手有利。

実戦の手順の△5五銀は戦いをおこす手で、先手は4九の金が離れ駒になっているので戦いをおこしたという感じです。

本当は△5五銀のような戦いをおこす手は時間をかけて考えたいのですが、早指しではそのようなことはできません。

△5五同歩に▲5五同角は△5二飛があり、▲9一角成なら△5七飛成があります。

また△5二飛に▲5六歩なら△5五飛▲同歩△4五歩▲同歩△6七角▲3八金△5五角で、ソフトの評価値-676で後手有利。

この手順は飛車と角の交換になりますが、△6七角が4九の金の離れ駒を狙った手で以下△5五角とすれば角の働きがよく後手有利です。

よって△5五同歩には▲5五同角とせず先手は別の手を指すのですが、後手は悪い戦いではなかったようです。

なお最初の局面のソフトの推奨手は△5三銀でした。

△5三銀▲3八金△7五歩で、ソフトの評価値-615で後手有利。

この手順は△5三銀と引いて▲3八金とする展開です。

先手は▲3八金とすれば離れ駒がなくなるので、この手順は先手がだいぶ得をしていたと思ったのですが、ここで△7五歩がありました。

この△7五歩はうっかりする手で、7五の地点には6六の角がいるので効果がなさそうに見えますが▲7五同角とさせても狙いがあります。

まず△7五歩に▲同歩なら△7六歩で桂得になります。

よって△7五歩に▲同角ですが、そこで△4五歩と突きます。

△7五歩▲同角△4五歩に▲6六角なら△同角▲同金△4六歩▲5六銀△8六歩▲同歩△7九角▲5八飛△8六飛▲8八歩△同角成で、ソフトの評価値-1488で後手優勢。

この手順はうまくいきすぎですが、▲7五同角には△4五歩が厳しく次に△7七角成がありますので▲6六角と引いたのですが、角交換から△4六歩が激痛です。

△4六歩に▲同銀なら△4五歩で銀が取られますので▲5六銀としましたが、8筋を突き捨ててから△7九角~△8六飛で後手優勢です。

△7五歩▲同角△4五歩に▲7八飛なら△4六歩▲同金△4五歩▲5六金△8六歩▲同角△同飛▲同歩△8七角▲7九飛△6八歩▲3九飛△7七角成▲6四歩△4四銀▲6三歩成△7六角成で、ソフトの評価値-475で後手有利。

この手順は昔はやった玉頭位取りらしい戦い方です。

△4五歩と突いたときに▲7八飛と受けましたが、△4六歩~△4五歩と位を確保して△8六歩と突きます。

▲8六同角には△8六同飛として飛車と角の交換をするのが位取りらしい指し方です。

普通は少し無理っぽいのですが、△8七角から2枚の角を活用して桂得になります。

先手は▲6四歩~▲6三歩成とと金ができますが、△4四銀と早逃げして後は玉頭で戦いをするという感じです。

相手に飛車を渡しているのでまだ大変ですが、玉頭の厚みを活かして勝負する感覚です。

桂頭に歩を突いて戦いをおこすのが参考になった1局でした。