自玉が攻められても最短で相手玉を寄せる

上図は、先後逆で居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で▲4一銀と打った局面。ソフトの評価値-1798で後手優勢。

駒割りは角と金の交換でほぼ互角ですが、後手玉は固く後手はと金が4筋にできて攻めが継続できそうなので後手優勢のようです。

先手が▲4一銀と打って後手陣を少しでも薄くしようとする狙いです。

対局中は少し後手がいいと思っていましたが、玉の守りが薄くなるのはどうかと思って自陣に金を埋めました。

実戦は△3一金打▲3二銀成△同金上で、以下変化手順で▲8一角成△5七歩成▲8八飛△4八と右で、ソフトの評価値-1395で後手優勢。

この手順は△3一金打とする手で、玉の周辺の金駒をできるだけ同じ枚数にする手です。

金駒が1枚なくなると玉の守りが薄く感じられるので守りを固めたという手です。

実戦的にはこのように指すのが手堅いかと思っていたのですが、この手はソフトの候補手には上がっていませんでした。

▲3二銀成として金と銀の交換をした後は変化手順ですが、▲8一角成に△5七歩成~△4八と右とする手です。

先手玉は守りが薄く後手は2枚のと金に持ち駒に銀が2枚あるので、攻めは切れない形のようです。

ただし、△3一金打と持ち駒の金を使っているので持ち駒の銀2枚ではやや単調になりやすいです。

金という駒は寄せにあると相手玉を詰ましやすいので、できれば持ち駒にあった方が都合がいいいです。

△3一金打では△5七歩成がありました。

△5七歩成▲3二銀成△同金▲8八飛△4八とで、ソフトの評価値-1894で後手優勢。

この手順は後手は△5七歩成と攻め合いにでる手で、先手は▲3二銀成と1枚の金をはがします。

△3二同金に▲8八飛と逃げるのはつらいのですが、さすがに飛車は渡せません。

よって▲8八飛としますがそこで△4八と右が平凡ながら確実な手です。

この局面は後手の持ち駒に金駒が3枚あるのが大きく、自陣に手を入れなかったので実戦より持ち駒の金駒が1枚多いです。

△4八と右に▲8一角成なら△3九銀からの寄せがあり、▲1八玉と逃げれば△2八金▲1七玉△2九金で、ソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△3九銀に▲1七玉なら△2八銀打▲1八玉△1九銀成▲1七玉で即詰みはありませんが、△1九銀成で△3七とでソフトの評価値-50000で後手勝勢。

△4八と右は先手は8一に馬がいるとわずかに詰めろになっていませんが、先手玉だけが終盤戦になっているので後手が勝勢です。

△5七歩成は先手玉と後手玉の危険度が分かっていれば指せそうな手ですが、実戦は少し後手が優勢でつい安全に指したいという気持ちがあると躊躇してしまうのが難しいところです。

強い将棋を見ていると、自陣が攻められても相手玉との距離感が分かっているような指し回しで1手勝ちをおさめることがあります。

はたから見ていると危ないようでも、読みがしっかり入っていればきっちり寄せきれるという感覚がすごいです。

1手勝ちは読み抜けがあればすぐに逆転してしまいますが、基本は最短距離で勝つのが理想なのでできるだけそのような感覚を身につけたいです。

自玉が攻められても最短で相手玉を寄せるのが参考になった1局でした。