上図は、先後逆で筋違い角からの進展で▲7四角とした局面。ソフトの評価値-352で後手有利。
9六の角が▲7四角と飛び出してきた展開です。
筋違い角は角交換から▲4五角として先手が1歩得する戦法ですが、実戦はそこから歩の損得はない展開になりました。
後手は途中から穴熊を目指すに形したかったのですが、先手は動いてきた展開です。
先手からは▲5五銀と角を取る手と▲8三角成と馬を作る手が狙いです。
ここで後手がどう指すかという場面ですが、次の手は少し甘かったです。
実戦は△4四角▲8三角成△9二飛で、ソフトの評価値+252で互角。
この手順は△4四角と逃げる手で部分的には普通の手ですが、▲8三角成に△9二飛と辛抱した展開は後手からは動きにくい形になりました。
後手は攻め駒が渋滞している感じで、先手に馬を作られてもたれるような指し方をされると手を作るのに焦ります。
△4四角では△7四同飛がありました。
△7四同飛▲同歩△4六歩で、ソフトの評価値-392で後手有利。

この手順は△7四同飛として飛車と角を交換する手です。
後手玉はへこみ矢倉に組んでしっかりしているので、飛車を渡してもまだ耐久性があります。
それに対して先手玉はやや後手の攻め駒に近いので、ここが飛車を切るチャンスだったようです。
▲7四同歩に△4六歩が継続手で、5五の角は取られる形になってますが角を逃げずに玉のコビンを狙います。
対局中はこの手順は全く見えておらず、△4六歩がどの程度厳しいのかがぱっと見で分かりにくいです。
△4六歩に▲5五銀は△4七歩成▲同金△5五銀で、次に△4六歩を狙い後手が指せているようです。
先手玉は3八の形なので後手の攻め駒に近いので危険な形です。
△4六歩に▲7一飛なら△3六歩▲4八金直△4七歩成▲同金直△3七歩成▲同桂△3六歩▲同金△3五歩▲2六金△4六角打で、ソフトの評価値-473で後手有利。
この手順は△4六歩に▲7一飛と先手は攻め合いに出たのですが△3六歩が細かい味付けで、▲同歩なら△4七歩成▲同金△1九角成があります。
△3六歩に▲4八金直は玉頭を守る手ですが、△3七歩成▲同桂△3六歩と桂頭を狙う展開で、先手は金の形が崩れるので後手が指しやすいです。
よって△4六歩に先手は▲4六同歩とします。
△4六歩以下▲同歩△7九角▲7八飛△4六角引成で、ソフトの評価値-511で後手有利。

この手順は▲4六同歩には△7九角から△4六角引成と馬を作る展開です。
後手は馬を作ったのは大きいのですが、攻め駒は角2枚と銀と歩だけなのでやや攻め駒不足です。
ここから後手がどのように手を繋げていくかが気になります。
△4六角引成に▲5七歩なら△3六歩▲5五銀△同馬▲3六歩△1九馬▲5一飛△4六歩▲4三歩△同銀▲8一飛成△4四香で、ソフトの評価値-1973で後手優勢。
この手順は▲5七歩は銀取りを受けた手ですが、△3六歩が継続手で角のラインの攻めが厳しいです。
先手は角を取っても銀と香車の2枚替えになれば、玉の近くで厚みを作って後手優勢です。
△4六角成に▲4七金なら△3六歩▲4六金△同角▲4八金△5七金▲4七金△4五歩で、ソフトの評価値-868で後手優勢。
この手順は▲4七金と後手にプレッシャーをかけてきたのですが、ここでも△3六歩が継続手で▲4六金に△同角として攻めを継続します。
▲4八金には△5七金ともたれるような指し方で後手の攻めはやや細いですが、後手玉の守りと厚みをいかすような手の作り方です。
飛車と角の交換から細い攻めを継続するのが参考になった1局でした。