上図は、相掛かりからの進展で▲7四桂と打った手に6二の角が△7三角と逃げた局面。ソフトの評価値+2266で先手勝勢。
駒の損得はありませんが、先手は龍と7四の桂馬が後手玉の近くにいるので先手がいいです。
ただし、先手勝勢までは気がつきませんでした。
うまくいけば駒得をしながら後手玉を寄せきれそうと思っていましたが、ここからの攻めは少し重たかったかもしれません。
実戦は▲5二角△同玉▲7二龍△5三玉で、ソフトの評価値+2558で先手勝勢。

この手順は▲5二角と捨ててから▲7二龍と金を取る手です。
▲7二龍は王手なので後手は△5三玉としましたが、ソフトは△4一玉を推奨していました。
ただし、△4一玉は▲7一龍と桂馬を取られてから王手をされるので後手としては指しにくいです。
△5三玉には▲7一龍として次に▲6五桂を狙う展開にしましたが、△5三玉にソフトはここでは▲8五歩を推奨していました。
▲8五歩に△同銀なら▲7三龍という意味です。
ただし、ここで▲8五歩は△同銀とせず後手が攻めてくる可能性が高いので少し指しにくい感じもします。
なお、△5三玉に▲5二金のような手も目につきますが、△4四玉▲4二金△同金▲同龍△6四角で、ソフトの評価値+2515で先手勝勢。
この▲5二金はソフトの候補手になかったのですが、これでも少し先手が駒得して先手がいいようです。
このあたりは形勢がいいと手がいろいろとあったようです。
なお、最初の局面では▲5二角でソフトは▲8五歩を推奨していました。ソフトの評価値+2962で先手勝勢。

この▲8五歩は銀取りですが、△同銀とすればそこで▲5二角△同玉▲7二龍としたときに7三の角にひもがついていないという意味です。
後手の角と銀の連結をはずす手です。
変化手順での▲8五歩よりこちらの▲8五歩の方が相手の攻め駒が少ないので、分かりやすかったようです。
△8五同銀とできなければ▲8四歩で銀をただで取れるのは大きいです。
▲8五歩以下△同銀▲5二角△同玉▲7二龍△4一玉▲7三龍△7四銀▲7一龍△5一桂▲7二龍△3一玉▲4二金△6四角▲4一角△1二飛▲2四歩△同歩▲2三歩で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。
この手順は△8五同銀とした場合で、▲5二角から着実に駒得して寄せるパターンでこうなれば理想的な展開です。
▲8五歩以下△7六歩▲8四歩△5一銀▲6六角△7七歩成▲3三角成△同金▲5三桂△5二玉▲7二龍△5三玉▲7三龍△7八と▲6四角△5二玉▲5三銀△4一玉▲4二金△同銀▲同銀成まで。
この手順は▲5二角を防ぐ意味で△5一銀と辛抱して、△7六歩~△7七歩成~△7九飛を狙って先手の嫌味をつくのですが、▲6六角の切り返しがうまく△7七歩成に▲3三角成~▲5三桂が強烈です。
先手は駒得で安全勝ちを狙う手もありそうな感じですが、▲3三角成~▲5三桂はなかなか浮かびません。
こういう切れ味で終盤戦を戦うというのがすごいです。
角と銀の連結をはずす歩が参考になった1局でした。