受けの手を省いて攻めを継続する


上図は、角換わり腰掛銀からの進展で△7三同角とと金を取った局面。ソフトの評価値+1596で先手優勢。

▲7三歩成と桂馬を取った手に△7三同角とした展開で先手の桂得です。

盤上は8八に歩が打ってあり桂取りになっていますが、先手がどう対応するかという局面です。

実戦は▲9七桂△4四歩▲8五桂△4六角で、ソフトの評価値+971で先手優勢。

この手順では▲8八同銀や▲8八同金もありましたが、8九の桂馬を活用する方が攻め駒が増えていいと思い▲9七桂~▲8五桂としました。

▲8五桂と跳ねた形は角取りになるので気持ちがいいのですが、この間に後手は△4四歩として桂馬を取れる形にしました。

△4六角には▲7三角と打つのがよかったのですが、▲7三角と打たずに▲3八金としたので△4五歩と桂馬を取られると、ソフトの評価値+618で先手有利。

この手順は△4五歩と桂馬を取られると後手玉が広くなり、▲4四桂と金の両取りに打つのは魅力ですが、最初の局面より評価値は大きく下がっています。

こういうところが勘違いしやすいのですが、直接後手玉を攻めれば評価値が上がりそうな感じもしますが、攻めが細いと後手も受けに対抗することができて逆に反撃するときには後手の駒が増えています、。

将棋で勝つには相手玉を詰ませるばいいのですが、必ずしも相手玉を直接攻めなくても優勢を拡大して回りから攻めていくという指し方があったようです。

▲9七桂では▲7四歩がありました。

▲7四歩△6四角▲7三角で、ソフトの評価値+1567で先手優勢。

この手順は△8八歩の桂取りを無視して▲7四歩~▲7三角と打ち込む手です。

▲7四歩は角取りなのでさすがに後手は角を逃げますが、そこで▲7三角が継続手になります。

▲7三角以下△同角▲同歩成△8一飛▲4六桂△8九歩成▲5四桂△同歩▲6三とで、ソフトの評価値+2456で先手勝勢。

この手順は角交換から△8一飛としたのですが▲4六桂が厳しく、後手は受けても仕方がないので△8九歩成としましたが、▲5四桂~▲6三とで先手勝勢です。

先手は4五の桂馬がいきているので、後手玉は狭いです。

▲7三角以下△同角▲同歩成△9二飛▲4六桂△4五銀▲同銀△8九歩成▲3四桂△3一玉▲7四角△7六歩▲同銀△8四桂▲9二角成△7六桂▲5八玉△9二香▲6一飛△4一銀▲6三と△同金▲5二銀で、ソフトの評価値+50000で先手勝勢。

この手順は少し長いですが、角交換から△9二飛と横に逃げた場合も▲4六桂が厳しいです。

後手は△4五銀としてから△8九歩成としますが、今度は▲3四桂と右側に跳ねて王手になるのが調子がいいです。

△3一玉に▲7四角と飛車を攻めるがのいい手で、後手は△7六歩~△8四桂としてあやを求めます。

これに対して先手は受けるのでなく▲9二角成として△7六桂と銀を取られますが、▲5八玉と逃げるのが盲点です。

銀とただで取らせるのは普通はないのですが、先手陣は右側も手厚いので銀を取らせる間に後手の飛車を取るのが大きいです。

以下先手は飛車を取ると▲6一飛~▲6三と~▲5二銀で先手勝勢です。

3四の桂馬が後手玉の動きをとめています。

最初の局面の急所は4五の桂馬がいきている間に左側で手を作るということで、そのためには▲8八同銀や▲8八同金と受けに回らないということのようです。

△8九歩成としても間に合わないという局面にもっていく、先手の指し方がうまいです。

受けの手を省いて攻めを継続するのが参考になった1局でした。