勝勢からの指し方も色々ある


上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲7九同銀と金を取った局面。ソフトの評価値-2333で後手勝勢。

駒割りは角桂と金銀の交換ですが、先手玉が薄く4九にと金がいて先手玉に迫っているので後手勝勢のようです。

対局中もうまく攻めれば寄せきれそうだと思っていましたが、攻め駒もぎりぎりなので意外と簡単ではありません。

飛車と金と銀とと金の4枚の攻めですが、歩が使える筋が少ないので手が限られています。

このあたりはソフトの評価値と自分の感覚では少し乖離がありました。

実戦は△8八銀だったのですが▲6五桂なら、ソフトの評価値-1025で後手優勢。

この手順の△8八銀は次に△7九銀不成が詰めろになるのでこれでいいかと思っていましたが、▲6五桂という手がありました。

後手は相手玉しか見ていない感じなので、ここで▲6五桂と跳ばれるとドキッとします。

▲6五桂に△7九銀不成なら▲5三桂成△同銀▲4三角成△5一玉▲4二角△同銀▲同馬△6二玉▲8六馬で、ソフトの評価値-2115で後手勝勢。

この手順は少し長いのですが、△7九銀不成に▲5三桂成が勝負手で△同玉なら▲7五角~▲8六角で後手の飛車が取られます。

▲8六角の形が△5九金に▲同角を用意しており、先手玉は寄りません。

よって△5三同銀としたのですが、▲4三角成~▲4二角として以下▲8六馬とする手順で、先手はサーカスみたいな詰めろの受け方で先手玉は詰みはありません。

これでも後手勝勢のようですが、大駒の交換が激しく読み抜けがあってもおかしくありません。

最初の局面で△8八銀では別の手として△8七銀と△5九銀が浮かびます。

▲7九同銀に△8七銀▲9五角△4八金▲6八玉△5九と▲6五桂△7六飛▲6六歩△9八銀成▲7七金△5八角で、ソフトの評価値-4728で後手勝勢。

この手順は△8七銀と攻め駒を増やす手に▲9五角と受けますが、△4八金~△5九とが詰めろになります。

▲6五桂の受けに△7六飛が際どく、▲8七角なら△5八とで詰みです。

この攻めも後手勝勢のようですが、際どい手も含んでいるので見た目ほどの評価値ではないような感じもします。

▲7九同銀に△5九銀▲5六歩△同飛▲6九玉△4八と▲7八玉△5八飛成▲8七玉で、ソフトの評価値-2086で後手勝勢。

この手順の△5九銀は△8八飛成▲同銀△4八と▲6九玉△6八金の詰めろです。

△5九銀で先手玉が受けなしに見えるのですが、ここで▲5六歩が際どい受けです。

▲5六歩に△同飛以下後手は飛車を成りこんで後手勝勢のようですが、下から玉を追って攻める形なのでうまく攻めないと攻めが切れるリスクがあります。

これら△8八銀や△8七銀や△5九銀を調べましたが、それ以外の手で△3四金もありました。

△8八銀で△3四金▲6五飛△6四銀で、ソフトの評価値-2423で後手勝勢。

この手順の△3四金は持ち駒で相手玉の周辺を攻めるのでなく、盤上の駒を使って飛車を責める手です。

先手は▲6五飛と逃げますが、そこで△6四銀と打って飛車を取りにいくのが少し浮かびにくいです。

持ち駒の銀を敵陣でなく飛車を責めるために使うのですが、後手に飛車が入ると△4八飛▲6九玉△5九金の詰み筋があります。

こちらの方が手堅い攻めで、飛車を取れる形にすれば方針が分かりやすいです。

△8八銀や△8七銀や△5九銀は難しい手を含んだ評価値で攻めも際どいですが、△3四金はゆっくりですが確実に手を繋げるという意味では自分はこちらの方がいいです。

勝勢からの指し方は何通りかあるようなパターンですが、必ずしも直接的に攻めるより回り道しても確実な指し方もあるようです。

ここからも▲6六飛で戦いは続きますが、飛車交換になっても先手玉が薄いので後手勝勢のようです。

勝勢からの指し方も色々あるのが参考になった1局でした。