角を攻防に打って受けと攻めに役立てる

上図は、先後逆で横歩取り青野流からの進展で▲6一飛と打った局面。ソフトの評価値-216で互角。

この局面は後手が銀得ですが、先手に▲6一飛と迫られた形です。

後手玉は詰めろではありませんが、少し後手玉が危ない形で次に▲7一飛成とされると詰めろがかかります。

横歩取りは守りが薄く、受け損なうと形勢を大きく損ねますので要注意です。

対局中は受け方が分からず、数手で形勢が悪くなりました。

実戦は▲6一飛以下△5三歩▲7一飛成△6二銀▲8一龍で、ソフトの評価値+588で先手有利。

この手順は後手は平凡な受け方で、このように進むと少し玉が固くなったのですが駒損を回復されました。

先手の角と龍が働いており次に▲7二角成のような手がうるさいです。

後手は持ち駒に飛車と角と桂馬がありますが、先手の攻めを上回るようなと厳しい手は意外とありません。

また後手は歩切れに対して、先手は持ち駒に歩が5枚もありますので持久戦になっても構わないという感じです。

実戦のような展開は、局面がすっきりして後手の玉の危険度が少し低くなったように見えても、後手は駒得がなくなって攻める形にならず歩切れということを考えると後手が苦しいです。

どうも最初のような局面は、普通の受け方では難しいようです。

△5三歩では△9五角がありました。

△9五角▲7一飛成△5九飛▲4八玉△4二銀で、ソフトの評価値-573で後手有利。

この手順は△9五角と遠見の角を打つ手ですが、これは自陣の受けと相手玉の攻めの2つの狙いをもった手です。

大駒は攻防に打つことによって遠くから受けと攻めに役立つことがあるというパターンで、これが小駒だったらそのような使い方はなかなかできません。

△9五の角は受けには6二の地点に利いており、攻めには5九の地点に利いています。

先手は▲7一飛成として銀を取り返しますが、そこで△5九飛と敵陣に飛車を打ち込めるのが大きいです。

△5九飛に▲4八玉と逃げますが、そこで△4二銀が盲点です。

△4二銀は▲5二成桂△同玉▲5三銀△4一玉▲5一龍△同玉▲5二金の詰めろう受けた手です。

△4二銀以下▲同成桂△同金寄▲7七歩△6九飛成▲2八銀△7三角▲5一龍△同玉▲5九金△2八角成で、ソフトの評価値-99967で後手勝勢。

この手順はうまくいきすぎですが、△4二銀以下▲同成桂で清算して▲7七歩と受けたのですが、▲7七歩で▲6二銀は△5六桂▲同歩△5七銀▲3八玉△6二角とできるのが△9五角と打った効果です。

△5六桂と捨てるのがうまい手で、単に△6二同角とすると▲5一龍△同角▲5九玉と飛車を取られて、ソフトの評価値+1086で先手優勢になります。

よって▲7七歩としましたが、そこで△6九飛成があります。

▲2八銀は△3七銀▲同玉△3九龍の受けですが、△7三角がうまい使い方で大駒は広く使うという典型です。

△2八角に▲5一龍と金を取って▲5九金と金を埋めましたが、△2八角成で後手勝勢です。

△2八角成に▲同金なら△3九銀▲同玉△5九龍以下送りの手筋で即詰みです。

また△2八角成に▲6九金なら△3九馬▲同玉△2八銀▲4九玉△3九飛▲5八玉△4六桂▲同歩△3八飛成▲4八銀△4七金▲6八玉△4八龍▲5八桂△5七金まで詰みです。

手数は長いですが、このような寄せが実戦でできればいいと思います。

角を攻防に打って受けと攻めに役立てるのが参考になった1局でした。