穴熊で厳しく攻める

上図は、令和元年以前の対局から、先後逆で先手が▲5六銀と6七の銀が上がった局面。ソフトの評価値-1422で後手優勢。

対局中は、▲5六銀と上がられてうまい手を指されたと思っていました。

形勢は少し指しやすいとは思っていたのですが、評価値がこれほどまで開いているとは思ってなかったです。

本譜は以下、△5五飛▲同銀△6七角▲6八飛△7六角成▲4六銀で、ソフトの評価値-1475で後手優勢。

飛車と角を交換して△6七角~△7六角成と馬を作ったのですが、あまり働いている馬とはいえないので、評価値は下がってはいませんが、あまり良くなかった手順かもしれません。

手順の△6七角では△6九角がありました。ソフトの評価値-1424で後手優勢。

△6九角と下から打つのは見えてなかったです。

△6九角に▲4八飛なら△5七角成▲5八歩△4八馬▲同金△5九飛▲4九飛△5八角成で、ソフトの評価値-3041で後手勝勢。

この手順は、一瞬6九の角の働きが鈍りますが、最後の△5八角成が大きいです。

△6九角▲5九飛△4七角成▲4八歩△5八歩で、ソフトの評価値-1412で後手優勢。

後手は△4七角成と少しずつ先手陣に迫っていきます。

▲4八歩で、穴熊のいやな筋の▲3三歩の叩きの歩の持ち駒の歩の数も少なくなっているのも大きいです。

▲4八歩以下△5八歩で、▲4九飛なら△2九馬▲同金△3七桂で、ソフトの評価値-2072で後手勝勢。

△5八歩に▲6九飛なら、△2九馬▲同金△3七桂▲3九金△4九金▲同飛△同桂成▲同金△9九飛▲3九飛△5七角成で、ソフトの評価値-1382で後手優勢。

この手順はまだ先手も粘りがいがありますが、後手は3六の歩を拠点に攻める感じです。

先手は▲3八歩と受ける形になれば固いのですが、▲3三歩と叩く味がなくなるので一長一短です。

穴熊で厳しく攻めるのが参考になった1局でした。