筋違い角には角を働かせないようにする


上図は、先後逆で先手が筋違い角からの進展で3四の角が▲1六角と引いた局面。ソフトの評価値-222で互角。

先手が筋違い角から1歩得をする展開で、やや持久戦になりそうな展開です。

筋違い角は、1歩得をしながら相手の駒組みで居飛車にも振り飛車にもすることができますが、戦法自体はあまり評価が高くありません。

評価値で見ると互角の範囲ですが少し後手がいいようです。

筋違い角はプロの将棋ではほとんど見られませんが、アマの将棋では意外と多く指されている感じです。

やはり自分の土俵で戦えるというのが利点だと思います。

本局は先手は居飛車で矢倉に組んできました。

後手としては持ち駒の角を使うタイミングを図りながら、相手の盤上の角を働かせないようにしたいです。

ここで△6五歩は歩の交換だけなのであまりいい手ではないと思っていましたが、他に指す手も難しいと思っていました。

実戦は△6五歩▲同歩△同銀▲6六歩△5四銀でソフトの評価値-217で互角だったのですが、▲6六歩で▲6八飛ならソフトの評価値-111で互角。

この手順の△6五歩はソフトの候補手にはなかった手です。

歩の交換を目指したのは相手の持ち駒に歩があって、こちらの持ち駒が歩切れというのはちょっとバランスがとれていないと思ったからです。

局面が落ち着くと後手は少しいいかと思っていましたが、▲6六歩と打つところでは▲6八飛があったようです。「

▲6八飛は6筋から逆襲するような狙いで、後手の6筋の歩の交換をとがめています。

先手は1六の角が5二の金に直通しているのと、6筋からの逆襲の筋で後手は少し嫌な形です。

単に歩の交換だと思っていましたが、▲6八飛のような筋は少しうっかりしやすいです。

△6五歩では△4五歩がありました。

△4五歩▲8八玉△1四歩▲4八銀△1五歩▲2七角△7三桂▲5六歩で、ソフトの評価値-329で後手有利。

この手順の△4五歩は位を取る手ですが、対局中はちょっと効果は不明だと思っていました。

先手が振り飛車なら△4五歩と位を取るのは相手の玉に近いので有効かと思っていたのですが、相手が居飛車の矢倉に対して△4五歩と位を取るのはやや負担が大きいかと思ったからです。

先手の角が筋違い角で少し働きが悪い角なので、玉側を手厚くして相手の角を働かせないという方針のようで、このあたりのソフトの感覚は気がつきませんでした。

▲5六歩と突いた局面も後手有利なのは、先手は飛車と角と3九の銀の働きが遅れていると思われます。

▲5六歩以下△8五桂▲8六銀△6五歩▲同歩△4四角で、ソフトの評価値-371で後手有利。

この手順は△8五桂と単に桂馬を跳ねるのが面白く、普通は7三の地点に空間があくので▲7三角のような手が気になるのですが、先手は筋違い角で盤上に角を使っているのでこの手はありません。

▲8六銀は桂先の銀の受けですが、△6五歩▲同歩△4四角が厳しいです。

この手順の△6五歩に▲5七銀なら△6六歩▲同銀△6五歩▲5五銀△同銀▲同歩△4四銀で、ソフトの評価値-435で後手有利。

この手順は△6五歩に▲5七銀と手厚く受けた形ですが、△6六歩~△6五歩が継続手で、▲5五銀から銀交換になるのですが最後の△4四銀が少し指しづらいです。

△4四銀は後手は少し形が崩れますが▲4五角と出られるのを防いだ手で、先手の角を働かせないようにするということが大事なようです。

筋違い角には角を働かせないようにするのが参考になった1局でした。