少し無理気味な手に対応する


上図は、居飛車対振り飛車の対抗形からの進展で△7四同銀と歩を取った局面。ソフトの評価値+208で互角。

先手が銀冠に組んだのに対して後手はトーチカに構えた形です。

お互いの角が敵陣に直通しており少し怖い形です。

後手玉は先手の角のラインには入っていませんが、先手玉は後手の角のラインに入っているので受けについてはより慎重になります。

実戦は▲2六角△4四銀▲7六歩で、ソフトの評価値+173で互角。

この手順は▲2六角と角の利きの筋を変えて5三の地点を狙った形にして△4四銀に▲7六歩と打ちました。

この手順はあまりよくなかったようで、3七の角は後手の陣形に直通しているので、▲2六角としても角の働きが少し悪くなったようです。

そして7筋はお互いに傷になりやすい形なので▲7六歩と打ったのは手堅いのですが、この手順はチャンスを生かし切れていませんでした。

安全に指すのはいいのですが、踏み込みが悪いと手が伸びなくなってきます。

踏み込んだ後の対応が分かってなかったので仕方ない部分もありますが、こういうちょっとしたところで精度のいい手がさせるかどうかが序盤は大事なようです。

▲2六角では▲7五歩がありました。

▲7五歩に△同銀なら▲7四歩△6六歩で、ソフトの評価値+999で先手優勢。

この手順の▲7五歩に△同銀は悪手なのですが、自分の読み筋ではこの手が気になっていました。

本来は相手が悪手を指してきたという前提で考えるのは、盤上の手の精度を高めるにはあまり意味がありませんが、これは自分の以前からの癖のようです。

つい相手が無理気味に動いてきた場合にどうすればいいかを考えて、結局はその手を指してこないということが多いです。

当然無理気味に動く手は、その局面ではいい手でない可能性が高いので、相手はそのような手をなかなか指しません。

ただし、相手の棋力や棋風が分からない場合は、相手は無理気味に動いてきたときにこちらが反応できない場合があります。

無理気味な手が通って相手の方が有利になるということです。

それが嫌なので、結局は相手が無理気味な手を指すという前提で最初に考えることが多いです。

俗にいう筋が悪いということです。

本局で言えば、▲2六角で▲7五歩に△同銀と進んだときに▲7四歩△6六歩と進むような手順です。

△6六歩と突かれたときに先手の対応が分からなかったので、結局▲7五歩と打たずに▲2六角とでた感じでした。

ソフトの読み筋は、△6六歩以下▲同銀△同銀▲同金△同角▲7三歩成で、ソフトの評価値+1036で先手優勢。

この手順は△6六歩の突き出しに▲6六同銀とするのが急所でした。

以下△6六同銀として清算してから▲7三歩成とします。

この瞬間は金銀と銀桂の交換ですが、先手は▲7二ととして金が取れる形なので先手が駒得になります。

そのような意味で▲7五歩に△同銀は悪手でした。

なお、△6六歩の突き出しに▲6六同銀とせずに▲6八金引とすると、△6五桂▲7三歩成△5七桂成▲同金△7六歩で、ソフトの評価値-108で互角。

先手の受け方が悪いとこういう手順があるので、将棋は難しいです。

よって、最初の局面で▲7五歩に打ったら△8三銀と引いてこれからの将棋です。

少し無理気味な手に対応するのが参考になった1局でした。