勝勢からの敵陣を崩す指し方


上図は、先後逆で筋違い角からの進展で▲8六歩と打った局面。ソフトの評価値-2119で後手勝勢。

対局中は後手が少しいいと思っていましたが、すでに後手勝勢だったのは全く分かっていませんでした。

これは明らかにソフトと自分の棋力の違いのようです。

後手の馬と先手の角は後手の馬の働きがよく、後手の飛車と先手の飛車を比較しても後手の方が働きがいいです。

また9筋に手をつけており、後手は桂馬と香車が働いているので後手としては理想的な展開です。

自分の理想としては、まずこの局面が後手勝勢だと判断できる棋力に近づくことで、後はこの局面からどのように後手がまとめるかが気になります。

後手勝勢だと判断できる棋力と後手が局面をどのようにまとめるかは関連していますが、これをできるだけ対局中の短時間で理解できるようになりたいです。

実戦は△同馬▲8七銀△6四馬▲8六歩で、ソフトの評価値-1575で後手優勢。

この手順は△8六馬として▲8七銀~▲8六歩と打つ形です。

先手は手順に銀冠にして▲8六歩と打った手が桂馬取りと同時に、▲8五歩とした手が飛車取りになります。

また▲8七銀とでたことで、将来△9八歩成とした手が銀取りになりません。

ある意味この局面は、最初の局面に比べると後手の条件が悪くなった感じです。

▲8六歩には△9八歩成で、ソフトの評価値-1565で後手優勢のようですが、ソフトは▲8六歩には△9四飛を指摘しており、▲8五歩なら△8六歩という読み筋のようです。

△9四飛というのは見えればそうでもないのかもしれませんが、まず実戦では指せない手だと思います。

△8六同馬では△9八歩成がありました。

△9八歩成▲8五歩△8八と▲同金△8五飛で、ソフトの評価値-2103で後手勝勢。

この手順は△9八歩成として以下銀と桂馬の交換になります。

守りの銀と攻めの桂馬が交換になれば攻めている方が駒得になります。

また△8五飛とした局面は、次に△9九香成や△8七歩や△2五飛など指したい手がたくさんあります。

後手の守りの方は▲2四歩や▲1五歩が少し気になりますが、先手は飛車と角が働いていないので現状はそこまで怖くはありません。

そのような意味でこの局面は差が開いており、後手勝勢のようです。

△8五飛に▲8六歩なら△6六歩▲同金△2五飛で、ソフトの評価値-2894で後手勝勢。

この手順は▲8六歩の飛車取りには△6六歩を利かすのが細かく、▲6六同金とさせ先手の守りを弱体化させます。

そして△2五飛とすれば角取りと△9九香成がありますので後手勝勢です。

△8五飛に▲7七桂なら△2五飛で、ソフトの評価値-2512で後手勝勢。

この手順も飛車取りですが、△2五飛とすれば角取りと△9九香成がありますので後手勝勢です。

△8五飛に▲9五香なら△8七歩▲7八金△9五飛▲9六歩△2五飛▲2八香△6六歩▲同金△6五香▲5四角△同馬▲2五香△6六香▲6七歩△8八金▲同金△同歩成▲同飛△6七香成▲3五桂△5七角▲6八歩△8七歩で、ソフトの評価値-4914で後手勝勢。

この手順は▲9五香を香車を取って粘る手ですが、後手は△8七歩と攻めの拠点を作ってから△9五飛~△2五飛と転換する指し方です。

先手は▲2八香と打って2七の角がいなくなると香車が直通する筋で粘りますが、後手は△6六歩~△6五香が急所のようで守りの金を攻めれば敵陣が薄くなります。

手数は長いですが、後手は攻めの急所が分かっているような指し方で、相手玉を寄せるにはどのような攻め方をするのかが参考になります。

勝勢からの敵陣を崩す指し方が参考になった1局でした。