角損でも有利だった

上図は、後手ゴキゲン中飛車に先手▲3七銀型の超速からの進展で△7二飛とした局面。ソフトの評価値+425で先手有利。

5二の飛車が△7二飛として角取りにした形です。

先手は2枚の銀でできるだけ早い仕掛けを考えていましたが、後手が△5四銀型に組んだためここまでうまくいきませんでした。

対局時は先手の失敗かと思っていたのですが、後から検討してみるとこの局面が先手有利だったのは驚きでした。

とりあえず角取りなのでそれを受ける1手と思い▲7六銀としました。

実戦は▲7六銀△7四金▲9七角で、ソフトの評価値+25で互角。

この手順は▲7六銀として角にひもをつける手です。

後手は△7四金と攻め駒を増やして▲9七角と逃げる展開です。

この局面が不思議でこれでもだいぶ先手が悪いと思っていたのですが、形勢は互角だったのは意外でした。

▲9七角に△7五歩▲2四歩が実戦の進行ですが、以下△2二歩▲2三歩成△同歩▲同飛成△2二歩▲3四龍△7六歩▲4五桂で、ソフトの評価値+573で先手有利。

この手順は先手の銀損で、玉の近くの銀を取られるので全く先手がいいように見えないのですが、後手玉は薄く先手は▲4五桂と活用できると先手が指せているようです。

このように銀損をしても有利というのはあまりありません。

後手玉が薄いのと玉と飛車が接近しているため、強い戦いができないと理由だと思います。

▲7六銀は普通の手ですが、ソフトは▲2四歩を推奨していました。

▲2四歩△7五飛▲7六歩△7二飛▲2三歩成で、ソフトの評価値+427で先手有利。

この手順は▲2四歩と歩を取る手ですが、△7五飛とただで角を取られます。

以下▲7六歩△7二飛に▲2三歩成とします。

この瞬間は先手の角損ですが、これで先手有利になっています。

自分も今までたくさん将棋を指したり見たりしてきましたが、角損をしても有利というパターンはほとんど知りません。

たしかに先手陣はコンパクトにまとまっていますが、やや攻め駒が少ないです。

飛車とと金と4六の銀と3七の桂馬が活用できるかが今後の展開に影響します。

▲2三歩成に△5一角なら▲3二と△同飛▲2一飛成△3一飛▲同龍△同金▲8三桂△6二玉▲8二飛△7二角▲9一桂成で、ソフトの評価値+1043で先手優勢。

この手順は△5一角に▲3二と~▲2一飛成と飛車が成れるのが大きいです。

後手は△3二飛~△3一飛とぶつけて飛車交換の展開になりますが、▲8三桂~▲8二飛が平凡なようでこれで先手がいいようです。

駒割りは角と桂香の交換でだいぶ先手は駒損を回復できて先手優勢のようです。

最近はソフトで将棋の形勢判断を見る機会が多く、自分の感覚とソフトの感覚が結構違うというのがあります。

特にソフトは形勢判断を評価値で示してくるので具体的です。

このような手はないだろうと思っても、実際はソフトの推奨手のようなこともあります。

本局で言えば▲7六銀で▲2四歩とする手です。

先入観のとらわれないように指し手を考えていきたいです。

角損でも有利だったのが参考になった1局でした。